
春にピアノの発表会を主催しています。
1人1人が好きな音楽を持ち寄り、客席に届ける。
毎年「弾いてみたい曲はありますか?」と聞いてみると
皆、それぞれに心惹かれた曲が出てきます。
その音楽に惹かれた「何か」。
そして心揺り動かされた「何か」。
「何か」が大切で。
本質的なものを楽譜から読み取り
自らの手によって、音にしてゆく。
音にして伝える。
伝えたいね。
言葉にはしてみるものの
弾いているものが
思いの外、伝わる音になってはいないのです。
気持ちだけでは迷奏する。
感覚を頼りにするだけでは、不確か。
中途半端に何となく、という弾き方では全く伝わらないのです。
、、、何となくやれば「何となく」が伝わるでしょうか。
ミスタッチしたくない、と思うと
ミスタッチしたくない音楽が伝わる。
その瞬間に、大切な本質的な「何か」は失われる。
頭の中で捉えたものが、丸裸になる瞬間です。
全力でやらないと
伝わるものも伝わらない。
人の心は動かない。
ミスや、緊張。諸々怖い気持ちの向こうに美しい何かはある。と信じたい気持ち。
そっと、皆の背中を押す。
思いきり、伝えてみようとしてほしいなと伝えています。(自分自身にも!)
発表会ではそういうチャレンジができる場であるように、と思います。