13-1「危機脱出」【エピソード詳細版】 | ER ラバラウンジ

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13-1 「危機脱出」(Bloodline)


13-1「危機脱出」【あらすじ要約&感想版】と分けて記事にしています。


スティーブ達と警官の撃ち合いの後、騒然としているER。入口から外に出たウィーバーが放心状態であたりを見回している。目撃者に警察官が事件の様子を聞いているのを目にして我に返り、「看護師が1人拉致されたわ」と知らせる。目撃者は、バンに引きずり込まれるサムらしき人物を見ていた。
「(バンに引きずり込まれたのは)よくわからないけど女だった」(目撃者)
「それは看護師のサム・タガートよ。早く行方を捜して!」(ウィーバー)
ER内部は発砲によってガラスが散乱、応戦した警官が乗っていたエレベーターには生々しい血の跡が残っている。そんな中でもウィーバーは、「リスク管理にERを閉鎖すると伝えて」「入院患者は上に移してちょうだい。満杯でも構わないから」「医療器具と設備の損傷も詳しく調べて」と次々に指示を出していく。
ジェリーが撃たれたので、受付の助っ人としてフランクが来る。不安そうに外傷1号で治療中のジェリーを見つめるフランクに、ウィーバーは「ジェリーは大丈夫よ」と声をかける。
廊下を歩いているとうずくまっている男の子を見つけるウィーバー。銃弾からジェリーが身を挺して守った腹痛患者のイチゴマンだった。保護者が来るまでデイケアに預けることになり、チュニーが連れていく。

逃走している車の中では早くも言い争いが始まっている。
「待てと言ったのによ。お前が女に医者の治療させたから面倒なことになったんだ」(レイフ=もう一人の逃走犯)
そんな状況ではもちろん持っていなかったインシュリン。サムは糖尿病を患うアレックスに何か食べ物が必要だと言う。
「乗り換える車は?」(スティーブ)
「あと10分」(メリー)
「ぶっ飛ばせ」「(サムとアレックスに)待ってろ、すぐに着くから」

外傷1号ではジェリーの治療が続けられている。
「血圧70に低下」(ヘレエ)
「同じ血液型を2単位」「インヒューザーに」(レイ、モリス)
「右呼吸音減弱」(レイ)
と、出血も多くかなり悪い状態。オペ室に移すのにソラシールを待っているが、取りに行ったアビーが戻ってこないので、代わりにウィーバーが取りに行く。外傷2号の扉を開けるとアビーが倒れていた。
「アビー、目を開けて、目を開けなさい、アビー起きて!」
必死に呼びかけるウィーバーは、隣の縫合室で物音がするのに気づく。暗い部屋の中には、挿管され、ベットに縛られたルカがいた。

~オープニング~

ガラントの葬儀に行っていたプラットの携帯にフランクから事件の一報が入る。
「帰りに(車で)お前を落として行って、後で連絡する」(プラット)
「いえ、一緒に行くわ。(運転手に)カウンティ総合病院へ急いで」(ニーラ)

ウィーバーに挿管されていたチューブを取ってもらったルカ。酸素を与えて「最低1時間は監視が必要」「本来ならICU行き」(ウィーバー)という忠告を無視してベッドから起き上がりアビーのもとへ。アビーの痛みは治まったよう。「剥離の兆候はなし。胎児は健康なよう」(モリス)で、モニターに映し出されていた映像から、男の子だと判明する。「前置胎盤かもしれない」というウィーバーの言葉に反応して不安な表情になるアビー。
「いいえ、それはないわ」(アビー)
「10週目に、低い胎盤の位置を確認してる」(ルカ)
「だから出血したのよ。帝王切開が必要よ」(ウィーバー)
「いらないわよ、コバーン先生を呼んで」(アビー)
「もう呼んだ」(モリス)
「産科に移して」(アビー)
「婦人科の検査をしてからだ」(モリス)
「ウィーバー先生早く移して」(アビー)
ウィーバーは、バイタルをチェックしてから参加に移す許可を与える。ルカはアビーに付き添おうとするが、アビーはERに残って手伝うよう求める。
「あなたも手伝ってあげて」
「君のそばにいないと」
「私は平気よ。新生児テストを受けるだけだから」
「だめだ」
「ジェリーを助けてあげて」
「何かあったらすぐ呼んで」と言ってルカはERに残る。

電話の対応に追われるフランク。ウィーバーは精神科のドクターとER患者の引き受けについて話している。そこへプラットとニーラが戻ってくる。ニーラは産科に運ばれるアビーを見つけて駆け寄る。
「大丈夫?」
「ええ。倒れた時にお腹を打ったみたい。平気よ」
「一緒に行くわ」
「いい(いらない)わよ」
「なんで?慰めあいっこ出来るのに」

スティーブ達は車を乗り換えている。
「ママ、気分悪いよ」(アレックス)
「何か食べさせないと」「もう限界よ」(サム)
サムの訴えを聞き入れたスティーブは、アレックスを車に残すことを条件に買い物に行くことを許す。メリーもトイレに行き車のそばに残ったのは2人だけになる。
「カナダはいいとこだぞ」(スティーブ)
「シカゴがいい」(アレックス)

「喉頭蓋のバカでかい」(モリス)ジェリーの挿管に手こずっているモリスとレイ。座って様子を見ていたルカが立ち上がり、選手交代を申し出る。しかしせきごんだり、「両肺に強い前鳴」(レイ)が聞こえたりと、とても挿管できる体調ではない。
「治療しないとあんたも挿管が必要になっちまうよ」(モリス)
結局挿管できずに再びモリスにバトンタッチする。モリスは、様子を見にきたフランクとニーラに、ジェリーの母親に連絡するよう指示する。
「オペ室へ来てもらえ」(モリス)
「それまで持つか?」(レイ)

コンビニ(?)で食べ物を見ているサム。横の棚からはレイフが監視している。レジの店員に視線を投げかけるが雑誌を読んでいて気づいてもらえず。監視カメラに向かっての万引きアピールもレイフに見つかってしまう。

なかなか挿管できないジェリーの心拍が一時は40まで落ちるが、ルカの指導の下でモリスが挿管を成功させる。ちょうどそこへドゥベンコがジェリーを受け取りにやって来て外科へ運んでいく。
「心配するな。外科も全面的に協力するぞ」(ドゥベンコ)

産科でコバーンの診察を受けているアビー
「胎児は無事だけど、陣痛が始まってるわ」(コバーン)
「何も感じないわ」(アビー)
「そういう時もあるの。腹部の圧迫が早産を促したのね。胎児の頭が下がって、胎盤から出血した」
「早すぎるのでターブタリンを下さい」
「いえ、マグネシウムよ。ここで仕事してたんだから知ってるでしょ」
「マグは気分が悪くなるのでターブタリンを・・・」
「ターブは剥離の症状を隠す恐れがあるの」
「知らなかった」
「今日はあなたは患者よ」
それでも、「剥離はない」と言い張るアビー。
「今はね。でも万一起きた時にはすぐ分からないと危険だわ」
「その時は帝王切開?」というアビーの問いに無言でうなずくコバーン。マグネシウムの投薬指示が出される。

メリーがトイレの鍵を持っているのに気づいたサム。それをもらってトイレに行き、中にあった紙に助けを求めるメッセージを残そうとするが、それもレイフに見つかってしまう。
「今度やりやがったら、てめえ・・・ガキを半殺しだ」(レイフ)

~~~~~~~~

ERが一段落して、ルカがアビーの様子を見に来ている。アビーには陣痛のような痛みが始まっていた。超音波で確認するが「剥離の形跡はない」(コバーン)ようで一安心のアビー。ところがコバーンは剥離を確認するための他の検査をオーダーする。
「超音波で見つかる剥離は全体の20%よ。念のため」(コバーン)
「胎児に異常はないわ。心拍数も微動変動に・・・」と反発するアビーにルカは「患者は黙ってなさい」と一喝。「ドクターなら・・・知っている」(コバーン)はずの危険性を説明されてアビーも渋々了承するが、「早産に備えて胎児の肺を成育させる」ためにベタメタソンを投与しようとしたコバーンに再び反発。「必要ないわよ」「いいえ、そんなのいらない。やめて、嫌!」と、投薬しようとする看護師に抵抗するアビー。
「臨月まであと2か月半もあるの。まだ産まないわ」(アビー)
「万一に備えてだよ」(ルカ)
「最低2週間待ちたいの。そうすれば未熟児のリスクは大幅に減ります。それまでベットに横になって寝返りも打たないから!」
「健康な赤ちゃんを産んで欲しいだけ」(コバーン)
「じゃあ、なんで悪いことばかり考えるの?」
「それが仕事!」(ルカ)
抵抗をやめて手に握っていたチューブを看護師に渡し、投薬を受け入れるアビー。

未だ騒然とした状態の中でウィーバーは患者受け入れ再開を決める。
「モニターベットは8床OK」(チュニー)
「夜勤人を呼んだ?」(ウィーバー)
「2名以外はすぐ来ます」(フランク)
「救急センターが現状を知らせろって」(リリー)
「救急搬送は4人まで受けるけど、それ以降は様子を見たいのでストップしてちょうだい」(ウィーバー)
「外に患者が大勢来てます」(警官)
「なんとかします」「チュニー、西ロビーで軽傷者のトリアージを作って。写真と検査のいらない患者を分けましょう」(ウィーバー)
サムの行方はまだ掴めず。

逃走用の車に乗り換えたサム達。踏切待ちに業を煮やして強引に突破するが、反対側で踏切を待っていたパトカーに見つかってしまう。「みんな知らん顔してろよ。俺に任せろ」といってスティーブは銃を用意する。車を止めると警察官がやってきて運転免許と自動車保険証の提示を求める。それをパトカーまで持ち帰りなにやら無線で話している様子。
「心配ねえ。切符を切るだけだって」(スティーブ)
「そう思うか?」(レイフ)
「きっと嬉しくて仲間に自慢してんだ」(スティーブ)
「応援を呼んでるのよ」「私たちのことはとっくに遠くまで手配済みだわ」(サム)
「ヤバイぞ。ズラかろう」(レイフ)
車を急発進させるレイフ。

カウンティにやってきたジェリーの母親のファニーにモリスが容態を説明している。
「出血箇所を突き止めてふさいでるんです」(モリス)
「ジェリーはか弱い子なのよ。頑張って生き抜いてくれるといいんだけど」(ファニー)
「ERでは血圧も脈拍も悪くはなかったので」
「ERは大嫌い。そもそもあのごみ溜めで働かなきゃこういうことにはならなかったのよ」
「出血箇所さえ分かれば別に心配はいりませんから」
「本当は弁護士になるはずだったの」「私がハーバードに願書を出したのに、ハーバードよ!(なのに)あの子が行きたくないって」「結局は4回も落ちたんだけどさ。それは別の話」
「それで費用はいくらかかるの?」
「さあ、詳しいことは分かりませんが、きっと保険でカバーできます」
「でも全額じゃなくて控除があるでしょ?控除額を払うのは私なんだから。結局割り食うのは私なの」「あの子は全然蓄えがないの。当然よね。食べるので精一杯なんだから。あんな雀の涙ほどのお給料でやっていけっていう方が無理よ!」
ファニーを待合室に待たせて、モリスは手術の様子を見に行く。そこではニーラが経過を見守っていた。
「どんな様子?」(モリス)
「右心室が損傷してる」(ニーラ)
「やっぱり心臓がやられてたか」
輸血は8単位に。それでもなんとか楽観的になろうとするモリスだったが、ジェリーの容態は悪化、心室性頻拍で脈が消え、ドゥベンコは体内パドルを使うが改善できない。心臓発作を起こしていたのだが、原因がわからない。それを見ていたニーラの口が開く。
「もしかして、縫合で冠動脈を閉じてしまったんじゃないですか?」「冠動脈を閉じたら心筋梗塞が起こります」
「お前、中が見えるのか!?」(モリス)
「いえ、そんな気がして・・・」
ドゥベンコが縫合を切って再び体内パドルでショックを加えると心拍が同調律にもどる。冠動脈のバイパスをするのに手が足らないドゥベンコは、ニーラに(手術室に)入って手伝うよう頼む。

パトカーとのカーチェイスを繰り広げているサム達の車。
「人質はもういらないでしょ。早く降ろして!」(サム)
「人質じゃねえ!俺の家族だ」(スティーブ)
「だから何よ!殺されるのをそんなに見たい?」
運転しているレイフは並走を始めたパトカーに体当たりを始める。逃げ場の無くなったパトカーは前に止めてあった工事用(?)車両などに当たって半回転しガードレールに突き刺さる。
「みんな目の色変えて追ってくるぞ」(スティーブ)
「来やがれ。逃げてやらぁ」(レイフ)
「どこへ向かってるかもばれちまったよ」(スティーブ)
「だったら行き先を変えりゃいいんだ」(レイフ)
「スティーブお願い。私たちを降ろして。警官の手当をしなきゃ」(サム)
「うるせえな黙ってろ!降ろさねえといっただろ!誰も降ろさねえ。聞こえたか!おめーらもよく聞いとけ!」(スティーブ)
興奮して車を叩くスティーブ。サムは目に涙を溜めている。

アビーの病室でルカがせきごんでいる。
「大丈夫?」(アビー)
「もちろん」(ルカ)
「サムが助けてくれたんだわ」
「そうだね、無事だといいけど」
胎児の様子は安定しているが、アビーはまだ現実を受け止められない。
「なんの準備もしてないのに」(アビー)
「それはみんな同じさ」(ルカ)
「だって、まだチャイルドシートもベビーカーも・・・」
「ベッドはあるよ」
「名前もまだ・・・」
(少し考えてから)「僕の父の名前をもらおうと思ってたんだ」
「ほんと?」
「そう、聞いたら父もきっと喜ぶよ。モンゴだ」
?な表情になるアビー
「・・・モ、モンゴ?」
「クロアチアじゃ多い名前なんだ」
ここで堪えきれなくなったルカが笑い出す。アビーも笑顔に。
「ウソだよ。引っかかった!」「ほんとはヨシープさ。どうでもいいけど」
「意地悪」
その時突然アビーに痛みが襲う。ルカが見ると大量出血していた。胎児の心拍も60台に落ちる。
「剥離したの?」(アビー)
「そうみたい」(コバーン)
緊急帝王切開にアビーが運ばれていく。

~~~~~~~~

人気のない資材置き場でスティーブ達が言い争っている。
「ケンカしてる」(アレックス)
「そうね、お手上げなのよ。警察は血眼になって私たちを捜してるわ」(サム)
「ママ」
「なに?」
「パパが怖くなった」
アレックスを抱きしめるサム。
「大丈夫よ。心配しないで」
スティーブ達が建物の中に入っていく。そのすきにサムは何か助けになるものを見つけようとする。
「車のキーを探して」(サム)
「キーはあいつが持ってる」(アレックス)
「じゃあ銃かナイフでもいい」
「銃って・・・」
「なんでもいい!」
「ママ、怖いよ」
「怖くて当たり前よ。でもこのママを信じてちょうだい。たとえ何が起ころうとあなたを守るわ。神様に誓う」
その時建物の中から銃声が3回聞こえる。中から戻ってきたのはスティーブ1人だけだった。

外傷1号に座って落ち込んでいる様子のフランクを見かけたプラット。
「どうした?」(プラット)
「世の中は変わらないものだと思ってたよ。いいこと、悪いこと、いろいろある。いつだってそうだった。戦争に税金、そして悪い奴ら。いつの世も同じことの繰り返しで・・・。でもそうじゃなさそうだ。悪いことがもっと悪くなっていく。これじゃあ人類は、ゆっくりと確実に自滅の一途を辿るとしか思えんよ」(フランク)
「いいや。そうは思わんな。今日はホームチームにとって、厄日だったんだ」

手術を前に手を洗うニーラとコバーン。2人の手術が交互に流れる。
バイパスの手術を始めたジェリーの様子を見にプラットもやってくる。こちらは順調に進み、最後にニーラが体内パドルを当てると同調律に。
一方、アビーのお腹を開くと大量の出血が。容器にもどんどん出血した血液が溜まっていく様子がルカの目に入る。帝王切開で赤ちゃんが出てくるが鳴き声が聞こえない。脈拍も60以下で、すぐに挿管されて心マッサージが始まる。脈拍が120になったところでNICUに移されることに。一方アビーの体内には両手で持つほどの剥離クロットがあった。子宮はマッサージに反応しない。
「参った」(コバーン)
「なに?」(アビー)
「子宮が海綿状で縫合するとかえって出血するわ」
「20分経過しましたが凝固しません」(他のドクター)
「DICなの?」(アビー)
「胎児が出たのでFFP(新鮮凍結血漿)で改善できるはず」(コバーン)
「出来なかったら?」(ルカ)という問いにコバーンは答えない。
「子供を見てきて」(アビー)
「ここにいる」(ルカ)
「赤ちゃんのそばにいてやって」
「アビー」
「うるさい、何度も言わせないで。あなたは赤ちゃんのそばに行きなさい」「行って励ましてやって」
コバーンに「何かあったら呼ぶ」と言われて、ルカは赤ちゃんのもとへ。

~~~~~~~~

外で毛布にくるまっているサムの元にスティーブがやってくる。
「あんたこんな人間に成り果てて。何があったのか聞こうって思ったけど、その必要ないわ。そもそも出会ったときから、あんたはこういう人間だったのよ。それが年とともに表に顔を出してきただけ」(サム)
「息子を愛してる。寝言に聞こえるだろう?こんなことしでかして。でもホントだ」(スティーブ)
「底の深い愛情よね。だから女を使って学校から連れ出して、縛り上げて車に放り込んだ。糖尿病などお構いなしに」
「なぁサム。怒って当たり前。そうさ、悪いのは俺だ。別れて暮らしたのが大間違いだった。でもこれで一緒になれた。親子3人、もう離さねえ」
スティーブにレイプされるサム。その視線の先には車の中で眠っているアレックスの姿があった。

アビーのオペが続いている。
「まだ出血してる?」(アビー)
「血液が子宮壁に浸透していて手の施しようがないの。凝固して止血するのを待つか・・・子宮摘出をするかね」(コバーン)
一瞬言葉を失うアビー。
「いつまで待てる?」
「輸血しすぎるとDICに戻ってさらに悪化するわ」

NICUで赤ちゃんの様子を見守っているルカの元にウィーバーがやってくる。
「ジェリーは回復室に入ったわ。安心して」(ウィーバー)
「サムの手がかりはあった?」(ルカ)
「何も」
「ここに来ると怖い。私も思い知らされたから。ヘンリーの時より悪い状態でしょうけど、ヘンリーも乗り越えたんだから、あなたの赤ちゃんも必ず良くなるわ」
「でも、低血圧な状態が長時間続いた上に、100%酸素を投与されてるので、当然酸素中毒のリスクが・・・」
言葉に詰まるルカ。
「だから、脳室内出血が心配で、定期的に超音波の検査をしなきゃならないそうだ」
「今は見守るだけで何もできないわ。アビーのそばにいてあげて」
「この子を一人にして?」
「しないわよ」

回復室にいるジェリーにプラット達が治療の様子を聞かせている。
「ERではモリスが救い主だったんだ」「外科ではニーラだった」(プラット)
「そうか、あと回復するのは本人次第ってわけだ」(ジェリー)
「呼吸訓練機を使って頑張りましょ」「息でピンポンを吹き上げるの。1時間に2回」(ニーラ)
そこへファニーが入ってくる。親子2人にするためプラットとニーラは出ていくが、モリスだけは残る。
「まったく・・・命が縮まったじゃない、このいたずら坊や」(ファニー)
「心配かけてごめん、ごめんな」(ジェリー)
横から見ていて「もうデレデレだな」と口をはさんだモリスは2人から視線を浴びて逃げるように部屋から出ていく。

手術が終わったアビーの所にルカがくる。赤ちゃんはまだ挿管したままだが、「酸素飽和度はいい状態だし、ドパミンで血圧も維持して、尿も出て」(ルカ)、脳のスキャンも問題なし。
アビーは「1人でいいかしら」とルカに聞く。
「何?」
「子供よ。子宮の出血が止まらなくて、手を尽くしたんだけど・・・」
「摘出したの?」
無言でうなずくアビーにルカは「1人で十分だよ」と声をかける。
「だから、子供にはしばらく会えないわ。少なくとも24時間は会いに行けない」
「会わせてあげるよ」と言ったルカは、携帯にとってきた赤ちゃんの映像を見せる。
「『ママに手をふれ』と言ったら、もう分かるんだ」
映像を見ていたアビーが赤ちゃんの名前を決める。
「ジョセフよ」
「うん?」
「パパの思い出は少ないんだけど、ボクシングが好きでテレビでよく見てたわ。中でもジョー・フレイジャーが好きだったの。純粋のファイターだったから。だからジョーにしましょ。それでいい?」
いたたまれなくなってその場を去りトイレに行って泣きだすルカ。置いてあったごみ箱にやり場のない気持ちをぶつけ、洗面台の鏡に向かって投げつける。音をたてて割れる鏡。

レイプの後寝入ったスティーブのところから抜け出せたサム。車に乗りエンジンをかけようとするが、後部座席のアレックスの寝顔を見ると、思い直したように運転席から出てスティーブの元へ戻る。そして落ちていた銃を拾い、銃口をスティーブに向ける。再び資材置き場に銃声が3度こだまする。


【脚本】
ジョー・サックス
デビッド・ゼーベル
【演出】
スティーブン・クラッグ

【日本語吹き替え版声優】
ケリー・ウィーバー:小宮和枝
ルカ・コバッチュ:てらそままさき
アビー・ロックハート:葛城七穂
グレゴリー・プラット:楠大典
ニーラ・ラスゴートラ:甲斐田裕子
サマンサ・タガート:安藤みどり
レイ・バーネット:中谷一博
アーチー・モリス:渡辺穣
ヘレエ:真山亜子   
マーケイズ:沢海陽子   
シャービク:喜田あゆ美
アリ:佐々木敏   
シャーリー:藤生聖子   
ウィルソン:鈴木正和
ジェリー:塩屋浩三   
フランク:島香裕
コバーン:此島愛子
ドゥベンコ:堀内賢雄
ファニー:京田尚子
スティーブ:後藤敦   
アレックス:津村まこと
レイフ:豊見一豊   
メリー:三鴨絵里子
ネルソン:石田登星   
ペリー:星野充昭   
ゲインズ:杉野博臣
ロブナー:斧あつし   
グリーダー:桝谷裕   
ティミー:根本圭子


もしよかったら、13-1「危機脱出」【あらすじ要約&感想版】ものぞいてみてください。



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