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 [東京 26日 ロイター] 週明け26日の東京市場は、手がかり材料に乏しく全般に方向感の定まらない動きとなった。ドル/円は円安に振れたが、企業業績に対する不信感が根強く日経平均の反応は鈍い。
 大引けにかけては先物売りで下げるなどまん延した弱気心理は容易に収まらない。当面は米オバマ大統領による政策発動や公的年金等の買いなどで下支えを期待するしかないとの見方が広がっている。
 株式市場では日経平均が続落した。ドル/円が一時89円台と円安方向に振れたことを受けてプラス圏で推移する場面もあったが、「これから本格化する国内企業決算に対する警戒感が強く投資家は萎縮している。7500円に接近すると公的年金買いの思惑なども出て下値抵抗感は強くなるが、買い上がる投資家が不在の状況で上値は重い」(コスモ証券エクイティ部次長の中島肇氏)という。
 今週から国内企業の10―12月期決算発表が目白押しとなる。業績悪化の織り込みが進んでいるため、市場全体を揺るがすショック安が起こる可能性は低いとみられているものの、「多くの企業で下方修正となる公算大きく、下方修正に打ち止め感も出にくい。利益の低下でPERが上昇すると日本株の割安感もなくなる」(準大手証券情報担当者)と警戒されている。とりわけ輸出関連企業の収益環境は厳しい。「9月の中間決算発表時点で1ドル95円から100円と予想していた為替レートが現在は89円前後まで円高に進んでいる。中間時点での通期見通しが2割減益であれば4割減益、5割減益であれば赤字というように業績予想は大きく下方修正される可能性が大きい」(かざか証券市場調査部長の田部井美彦氏)との見方も出ている。
 十字屋証券資金運用グループチームリーダーの岡本征良氏は「業績の悪化に加えて、減配、無配転落への警戒感も強い」という。「投資家が目下、日本株を買う理由は株価純資産倍率(PBR)と配当利回りぐらいしかない。配当利回りが下がれば、投資妙味がなくなる。目先筋ではなく、ファンドなどの長期投資家が組み入れ銘柄としての基準を満たさないとして売り始める可能性がある」と指摘している。
 国内発の好材料が乏しい中で米オバマ大統領による政策期待が株価を下支えすると見方が出ている。ある投信関係者は「不良債権切り離しの最終処理であるバッドバンク(不良資産を買い取る専門銀行)構想などが浮上してきた。オバマ米大統領側近から相次いでいるTARP資金拡大論もこれを意識している可能性がある。米国で金融機関への支援拡大期待がある限り、日米とも株価は下げ渋るだろう」とみている。 
 一方、為替市場では、早朝から機関投資家を中心に本邦勢のクロス円買いが入り、ドル/円に波及、全般的に堅調な値動き。ドル/円はきょうの安値から一時1円超上昇した。ただ、ユーロ圏経済への先行き懸念から英ポンドやユーロなどの軟調地合いに変わりはなく、機関投資家の月末需要が減退すれば再び下落基調が予想されている。欧州通貨については「当面買い材料が見当たらない」(資本筋)との見方が優勢だ。
 英テレグラフ紙は24日の電子版で、英経済は金融サービス産業への依存度が非常に高いため、他の経済よりも深刻な打撃を受けるとの専門家の意見を報じた。また、英国が直面する状況は、株価や住宅価格を含む多くの資産価格が急落する中で、これらの資産を背景とした個人の債務残高の水準が変わらないという点で、1930年代の不況に似ているという。キャピタル・エコノミクスのロジャー・ブートル氏は「今回のリセッションは1930年代以来の悪いものになるだろう。経済は来年末まで前年比マイナス6%に落ち込む可能性があり、(リセッションが)それで終わるかどうかわからない」と述べた。
 株式市場関係者からは「世界中の経済が疲弊するなかで、グローバルマネーの逃避先として日本円は選好されやすい。一過性の円安では投資家は反応しにくい」(大手証券エクイティ部)との声が出ている。
 (ロイターニュース 河口 浩一記者)