「実は今日で最後なんよ!人生最後の握手!」





いつもと違う握手会の始まり。





3年間通い続けた推しメンとの最後の握手。




第6レーンに向かう足取りはいつもより少し重かった。











『はい!まず深呼吸して!』







タイムキーパーに枚数を確認した推しメンはいつものように優しい笑顔で僕を包み込み、落ち着いて話せる環境を整えてくれました。











なぜこのタイミングでやめるのか。



推しメンのことが嫌いになった訳でも飽きた訳でもありません。












『ねぇ、なんで?』











マスクの上から覗く瞳は真っ直ぐに僕の目を捉えていました。









堀未央奈を好きになって3年。






卒業するまで見届ける、、、

つもりでした。






誇らしいことに乃木坂46の人気メンバーと胸を張って自慢できるようになった推しメン。


券も思うままに取れなくなった推しメン。




このままずるずる続けていつの間にか会えなくなって自然とフェードアウト、そうなるのが嫌だった。


これだけ情熱を注いできた相手だからこそ引き際はしっかり飾りたかった。


しっかりまとまった時間話せる今のうちに感謝を伝えたかったんです。














『私はまだ続けるのに…』












突然推しメンの口から出たその言葉が意外にも心に突き刺さって心臓を締め付けた。





推しメンの卒業により会いたくても会えない人がいる。



生活環境の変化により仕方なくレーンを去る人がいる。






そんな中で自分から別れを告げる愚かな自分を少し悔いた。








「会いに来るのは最後やけどこれからもずっと応援するから」


『なら許す!』







正直、ここ最近の僕は堀未央奈のアイドル活動に興味がなくなっていました。


ライブも行かなくなったし雑誌も見なくなった。




もちろん堀未央奈自体に興味がなくなった訳ではありません。






「いつの間にか未央奈さんのことアイドルとして見れなくなったんよ。」


『ねぇどーゆーこと?笑』


「本気で好きだった。女として。笑」


『あ〜笑 ガチ恋ってやつ?笑 多いからね〜、うちのレーン笑』


「そーやってすぐ手玉に取るからみんな勘違いするんやんか!笑」






ただ握手会で会話をする時間が楽しかった。


何気ない適当な話でお互い笑いあって過ぎ去るあの空間が好きだった。






まぁガチ恋オタクのゴールは結婚な訳で、結婚はもちろん無理な訳で。(それは=そう)



ゴールを見失ったからこそ勝手に自分で終わりを定めました。





11月4日で最後と決めてからの半年間は不思議と毎日後悔はなく、あらゆることに有り難みを感じて過ごすことが出来ました。









「けっこうみんな『未央奈さんときゃべつさんの関係性好きです』って言ってくれてたんよ!」


『"きゃべつさん"だって笑 なんかウケる笑』


「どこでウケとんねん!笑 こう見えて後輩からはけっこう慕われてるっていうか…笑」


『ねぇ〜自分で言うな〜笑』





乃木坂を好きになってなかったら絶対に出会ってなかった人たち。

堀未央奈を推してなかったら絶対に仲良くなってなかった人たち。



年齢も出身もコミュニティも価値観も違う人と話したり飲みに行ったり。




みんなと一緒だったから楽しかった。


この場をお借りして感謝申し上げます。
ありがとうございました。



こういう出会いをさせてくれたという点でも堀未央奈さんには感謝しています。






「なぁ、寂しい?笑」


『うん…すごい寂しい…』


「卒業した後に偶然街で会ったらナンパするな!笑」


『私ね、ナンパされてもいつもガンっっっっ無視するから!笑』








少しずつ刻が進んでいく。




終わりが近づいていく。







「ほんっとに今まで楽しかった。ありがとう。」



『私も楽しかった!』



「それでは。よぉ〜っ!」



『「パンッ!」』




最後は恒例の一本締めすると、笑顔で『またね』って。







最後だし泣いちゃうかな?って思ってたけどいつも通りに迎えてくれた推しメンのおかげで笑って終えることができました。(まぁ目からガマン汁は出てたのですが)






堀さんとの握手はいつもとても自然体でした。


何も考えて行かなくても会話が成り立つ。
(まぁ会話という会話はしたことないのですがw)




俺だから何言っても大丈夫だろうってふざけてきたり脈絡もない話フってきたり。


まぁナメられてただけなんだろうけどその感じが心地よくて好きでした。



手のひらで転がして楽しそうに笑ってる推しメンを見るのがたまらなく大好きでした。








 

お金と時間とリアルを捨てて捧げた3年間。




今、胸に刻まれた思い出のページをめくりながら文をしたためています。





初めて握手をした日のこと。



初めて名前を呼んでくれた日のこと。



サイン会で「事実婚完了」って書かれて思い上がった日のこと。



握手券全部失くしてレーン後ろで佇む僕にブースから出て手を振ってくれた日のこと。



握手会中に前髪を切った日のこと。



遠征して全欠席された日(数えきれん〜w)のこと。




いややっぱこれは許さん。






その全てが大切な思い出であり、何気なく口に出た推しメンの言葉全てが大切な宝物です。








最高の推しメンだった。




堀未央奈を選んで本当によかった。







今までありがとう。






これからも頑張れよ。







3部 9枚
4部 61枚
5部 4枚









「最後にひとことちょーだい!」



『うーん、、、ゴッホに似てるね!』






最後までクソアスペな推しメンにいつもと変わらぬ安堵感を覚え、笑顔満天なキャベッジさんでした。(いやマジでもっと感動的な言葉送れや)








では。またどこかで。








きゃべつ