昨日の東京の朝は、

風と雷を伴う、大雨でした。

こんな天気の平日は、日勤者にとってはかき入れの大チャンス!

平日の朝 + 大雨 = タクシー利用者増大

の公式があてはまります。

過去に何度か、こんな日に仕事をしていますが、

出庫後、3時間くらいで、いつもの売上達成することは、ざらであります。

昨日の朝は、まさにピタリとあてはまる朝でした。

また、何が良いって、

タクシー同士が、がつがつしてない。

お客様、溢れちゃってますから。



早朝だというのに、通勤の途中で、タクシー拾えなくて、

雨と風に打たれながら、雷におびえつつ、道路に佇み、

実車のタクシーを恨めしそうに目で追っている方々を、

何人も目撃しながら会社へ向かいました。

「さあ、早いとこ出庫してがんばろー!」

とか、取らぬタヌキの皮算用してました。




それなのに、

ああ、それなのに、それなのに、、、、




樽実さんの、今日のブログではないですが、

じつわ、、、

前日、私もデートしてたんですわ。

デートっていっても、食事してただけですけどね。

相手が、デートだと言い張るので、デートってことにしておきますが、、、

ふたまわりも、年の違う女子と食事です。

あ、決して飲み屋さんのおねえちゃんとかではないですよ。


GWの最中も、日勤で仕事を続け、

毎日、誰とも会わない日々が続いていたせいか、

会話に飢えていたんでしょうね、私。

誘われるがままに、ふらふらと、、、、

仕事の前日は、お酒飲まないのですが、、、、、、、、





出庫前のアルコールチェックに引っかかりました。

ぎりぎり出庫できない数値。

もう、本当にぎりぎり。

水を1リットルくらい飲んで、

誰かの車を洗車するなど、体を動かして、

時間をおいて、、、

そうこうしている間も、雨は降り続きます。

でも、通勤のゴールデンタイムは終わりに近づきます。

それでもって、再チェック。

Okが出て、出庫の段取りになったのですが、

その頃から、一気に雨が上がり、お日様の姿も、

チラホラ見える始末。


はい、

モチベーションが、一気にダウンしていくのを、

感じておりました。

しかし、自業自得。

お仕事する身としては、恥ずかしいったらありゃしない。


こんな状況ですから、昨日の乗務は、

日勤(12時間勤務)を、隔勤(20時間勤務)に変更して、10時に出庫することに変更していただきました。


お昼頃、同僚から電話が鳴ります。

「どうです?どのくらいやれました?」

「あ~、僕まだ実車ゼロ。」

「え~!何で?なんかあったの?」

(やめてくれ~!自己嫌悪になる~!)

みなさん、そこそこの営業が達成出来ているので、

いい気分で電話してくるのね。

自分で落としたつきは、

そう簡単に戻るわけも無く、

お乗せするお客様は、

ずーと、1000円未満。

それも、1時間に2組のペース。

出庫して5時間の時点で、売上は5000円ありませんでした。

その後、羽田空港までのお客様をお乗せして、

流れが変わるかな?

と思ったものの、やはり変わらず。

段々、未知の夜営業が近づいてきます。

夜走るのは、昨日で3日目。

2日、経験しているとは言え、

GW中の営業ですから、そんな経験あてになりませんし。

もう、腹くくって、今日のこの失態を、

明日への糧にするのだ!!

と、開き直っちゃいました。

ラジオでホークス戦聞きながら、

もう、ドライヴ気分で走りました。


そんな営業の中、

最後にお乗せしたのは、

歌舞伎町から酔っ払ったホステスさんでした。

スーパーサイヤ人みたいな色の髪を、巻き巻きして、盛って、大きなサングラス。

まあ、歌舞伎町では、良く見かけるタイプです。

朝の4時頃、もう、空も白み始めていました。

行き先は、

歌舞伎町から近い、別の飲み屋エリア。

(わー、まだ飲むんだ、、、、)

「ねえねえ、運転手さん!聞いて~!わたし~、明日で27歳になるんですけど~!」

「わー、それはおめでとうございます!」

「もう、何年もお誕生日らしいお誕生日してないや!」

「ああ、仕事柄、お誕生日はお仕事絡んじゃいますよね。」

「そう、いっつもお店!は~っ!やんなっちゃう。でも、今年は日曜日なんだ~!」

「じゃあ、昨晩は、お店でお誕生日やったんですね?」

「ううん!違う!営業のお誕生日は、今日の夜!土曜日にやっちゃいまーす!」

「じゃあ、今夜は大変ですね?」

「う~っ、気持ち悪い、、ラーメン食べたい!」

もう、楽しいんだか、つまんないんだかよく判らなくなってきました。


程なく目的地に到着。

「運転手さん、そこのビルなんだけど、ちょっと下で待ってて!子供、迎えに行って来るから!」

思わずドキッとしましたね。

彼女が乗ったエレベータからは、同じような女の子が、

子供の手を引いたり、抱っこしたりして、

ぽつりぽつりと出てきます。

あ~っ、さっきの会話は、こんな背景が絡んで出てきた言葉なんだろう。

「がんばれ~!!」お客様を待つ間、心でつぶやいていました。


ただ、迎えに行ったっきりなかなか出てこない。

荷物は車内に置きっぱなしだし、

何かあったかな??

余計な心配までしてしまう私がいました。


10分くらい、お持ちしたところで、

元気な女の子の手を引いて、お客様が戻ってこられました。

「あー、良かった!ちゃんと待っててくれて。」

「えっ!だってお客様、荷物とか置いて行かれたじゃないですか?」

「私、何度もあるのよ、そのまま行かれちゃった事。」

「そりゃ酷い!」

「財布から、家の鍵から、携帯から、バッグから、毛皮のコートまで、待ってられなくて、持ってかれちゃったことあるよ!」

「そうなんですか?」

「子供、ぐずって直ぐに出て来れない時だってあるじゃない。ねぇ?」

「そうですね。よくわかります。」

(僕には、痛いほどわかる。僕は、もう少し子供が大きくなっていたけれど、独りで子供と対峙することの難しさったら、経験しないとわからないと思う。)

「男、だまして稼いだものだから、とられちゃうのかなぁ??」

「飲みに行くのは、男もだまされに行ってるんですから!」

「え~っ、運転手さんもそう?」

「そうそう!(笑)」


待ってた、ドライバーの心理もわかる。

(ちゃらちゃらした感じの、ホステスが「子供迎えに行ってくる!」とか言って、もし、このまま乗り逃げされちゃかなわない。待ちメーターもどんどん上がるし、周りにお客さんうようよ居るし、、、)

実際、お客様待ってる間の10分間に、何人ものお客様が僕の車のドアをたたいて下さいました。


二人を、自宅までお送りして、お釣りを渡そうと振り返った時に、

お客様が言って下さいました。

「運転手さん、きれ~な目してるね!」

もう、24時間あまり起きっぱなしで、

20時間近くも運転していて、

疲れている私の目が、きれ~に見えたのは、

きっと、お客様の頑張ってる姿が、

私の目に映っていたのです。

(ありがとうございます。がんばれ~!)

心で、またつぶやいていました。

でも、返事は、

「お客さん、男、だましてます??」

「…………きゃはは!!ありがとう!」

「ちょっと早いけど、お誕生日おめでとうございます!今日は、ご乗車、ありがとうございました!」


スタートは、自分が情けなくなる、しょっぱいスタートでしたが、良い乗務で締めくくる事ができました。

もう一度、「がんばれ~!!!」



あのビルの前の小さい路地は、使える、、、、、、、かも、、、

お仕事のヒントも頂きました。








たける