次の1月からの移籍を目指して、かなり遅い時期となってしまったが、昨日、面接に行ってきたことを書いておきたい。 朝6時からの回診にも参加して欲しいということで1日前に近くのホテルに到着。町を散策して日本食を満喫。2年前に現病院に面接に来た時とは全く変わってリラックスムードで面接当日を迎えることができた。


最初に6時から延々と回診、、、しかもカルテ回診ではなくちゃんと患者さんに触って診ている。。。彼らはこれを毎日6時からやっているとのこと。その後はICUに移りICU回診。トータルで3時間以上、手術日は8時には免除されて手術室にいけるということなので少し安心。。。薬の出し方や術後管理が微妙に違うが、まあすぐ調節できる範囲内ではある。手術は当日は4例。CABG4例のみで、fellow 1人は僕の世話役で1日中まわりにいてくれて、もう1人は当直後なので帰宅。。。ローテート中の形成外科医は全く心臓外科に興味も無く、なんと誰もtrainee が手術室に入っていない。。。


そうこうしているうちにProgram Director との面接、金銭面やこの病院に来たい理由、やりたいこと、働く環境など、まったりとトーク。順番にChef Head, ICU doctor, research chair, senior attending surgeon と4人のスタッフ術者、ICU医師と面接、1人当たり30分ずつぐらいで全く緊張せず好印象を与えることができたと思う。


じっくりとMitral Surgery、 Resternotomy, Bentall など一歩進んだ手術を執刀したいことを相談すると。。。。。


要はこちら次第だとのこと。もしも完成された術者で術前から術後までしっかりと患者を診てくれるようなfellow であれば、No restriction ”青天井”で全てやっていいとのこと。具体的にはMitral, Minimally Mitral, Resternotomy, LVAD, Transplant, TAVI、 Dissection になってくると思う。Dissectionに関しては日本の方がレベルが高いだろうから、無視しても他の部分はとても有用に思える。


現 Fellow に話を聞くとMitral、 Resternotomy は1年半で一度もチャンスが無くCABG、AVRだけだと言っていた。。。ふーむ、一方で先週個人的に出会ったインド人(3-4年前に1年半そこで修行した人)はトータル500例(resternotomy 70例、mitral Bentall を含む)の執刀とのこと。。。結局気に入られないとCABG, AVR 止まりの可能性も高い。。。


土日も二週間に一度の頻度で回診を6時からフルですることを考えるととてつもない仕事量、その他の仕事もたった二人のfellow でICUまでカバーする中で当直中はまず不眠。大抵のfellow が疲れ果ててやる気がなくなり当直後に帰ってしまったり、チャンスを逃して、その後もうチャンスは与えられないという情況のようだ。爆発的に働くやる気のあるfellowが求められている。 もともとICU管理はとても好きなので多分その面は充分楽しめるだろうが睡眠不足時と緊急時に英語が機能するかどうか。それだけが心配。。。


おそらくすべての時間を臨床のみにささげる必要があるだろう。面接といってもただの雑談で、そのように働けるかどうかの覚悟を見られていたと思う。超ハイリスク、超ハイリターン。多分2年以上勤めることは体力的にできないけど一年半だけ頑張ってみよう。それで国内の10年以上の経験が得られる。その後、こちらで術者になれなければ帰国しても多分やっていけるんじゃないかと思う。


候補者が4人いるということなので、結果は2-3週後になるとのこと。あまり期待しすぎずに待とう。


多分TEEができると感謝されるだろうから、TEEとICU管理、MVPの原理をあと半年で勉強しなおしたい。