創造的で奨励に値する芸術文化活動を通して、大阪文化の振興に貢献し、
かつ将来の大阪文化を担うべき人材(個人または団体)に対し、
大阪市が昭和58年度から贈呈しているもので、
「美術」「音楽」「演劇・舞踊」「大衆芸能」「文芸その他」の5部門からなり、
受賞者は毎年5名以内で、概ね40歳以下となっているそうです。
昭和51年、松竹新喜劇の俳優・藤山寛美さんが
「大阪の文化をなんとか元気付けたい」と、
初めて出演したテレビコマーシャルの出演料を大阪市に寄付し、
それをもとに基金がつくられ、
その後、市民の皆様からも寄付金が集まりました。
当時、大阪市には、
市民表彰の文化功労部門などの芸術文化の分野に対する賞がありましたが、
長年にわたるご活躍や実績が評価されるものであったため、
関係者の間からも
「将来の大阪文化を担っていく若手を育てる賞が必要」という声があがっていました。
そこで、昭和58年、基金を活用して創設されたのが「咲くやこの花賞」なんですって。
近鉄アート館の劇場開きでの歌舞伎公演をきっかけに、
近鉄アート館を上方歌舞伎の未来を担う若手が新しく研鑽を積む場にと、
「あべの歌舞伎上演実行委員会」と松竹株式会社の協力のもと
松竹・上方歌舞伎塾卒業生を中心に「晴(そら)の会」が結成される。
旗揚げ公演は2015年7月31日~8月2日、
松竹・上方歌舞伎塾第一期卒業生の片岡松十郎、片岡千壽、片岡千次郎の3人を中心に、
片岡秀太郎監修、山村友五郎演出により
歌舞伎舞踊と新作歌舞伎「浮世咄一夜仇討(うきよばなしひとよのあだうち)」を上演。
第2回公演は2016年7月29日~8月1日、
同じく松竹・上方歌舞伎塾第一期卒業生の片岡佑次郎、片岡りき彌が新たに参加、
上方落語「東の旅」を元に
新作歌舞伎「伊勢参宮神乃賑(いせさんぐうかみのにぎわい)」を上演、
大阪文化祭奨励賞を受賞した。
本年は監修に片岡仁左衛門が加わり2017年8月4日~7日、
古典歌舞伎「東海道四谷怪談」に挑戦、
片岡當史弥、中村翫政そして片岡當十郎が参加して8名の出演となった。
千壽さんは平成25年にも受賞されていますね。
晴の会は昨年は大阪文化祭奨励賞。
そして今年の受賞。
上方歌舞伎を愛するものにとってはとても嬉しいことですね