なんだかんだあって鶴岡に到着。この時点で1時間以上遅れていた。
この店の看板で地元に帰ってきたなぁ……と感慨に耽る。風の強い中
鶴岡を発車。かつて寝台特急「日本海」「あけぼの」「鳥海」なんかも止まっていた駅だが地元の学生以外あまり乗る人がいないのは寂しい。
父と釣りに行く時にいつも通っていた道をオーバークロス。見慣れた道も列車から見ると全く違って見える。
定刻より100分遅れて余目に到着。乗り換え列車は既に酒田駅を出たと放送が入り無念ながらここで下車。
村上からここまでありがとう、キハ48。いなくなる前に乗れたのは幸運だったよ。デッキ付きだから暖房もよく効いた快適な旅だった。今時の下手な電車よりも居住性は抜群である。
一度改札を出て昼飯を買ったら乗り換え列車の来るホームへ。陸羽西線のキハ110に乗り換えだ。新庄まで快速運転する「最上川」だが……。
最上川沿いになるまで25km/hでずっとノロノロ運転。運転士の無線のやりとりが客室まで聞こえてくる。これでは「快くない速さ」の「最上川」ならぬ「もぅだりぃがな」である。
川下りが有名な地点に来た辺りで速度制限が解除されたか、一気にキハ110は加速して最上川の横を上ってゆく。
雪の白と水面の青と木々の茶色のモザイク。
最上川を離れ、新庄駅までの間は100km/h近い速度で突っ走る。一面の銀世界を切り裂き疾走していると、奥羽本線と合流する。そうなれば新庄駅は目と鼻の先だ。
予定より40分程遅れて到着した新庄駅。H字型のホームを持つ変わった駅だ。本来はスルーできる駅だったが、新庄以南が標準軌にされたことで直通できなくなった経歴を持つ。赤いレンガの機関庫が雪を尻目に鎮座していた。
そこから1時間半、目的地の山形に到着した。もう新庄を出る時点で辺りは真っ暗であった為車窓写真はない。できればもっと天気のいい日に旅をしたかったものだ。
