妙高9号の上野駅入線 | 坂道ぶろぐ 2011

妙高9号の上野駅入線

上野駅を発着する客車列車の場合、
一駅先の尾久の車両基地から「推進回送」
されて入線するのが一般的な認識です。
客車には動力が無いので、
編成の一番後ろに電気機関車を連結し、
後ろから押す形で回送
し、
上野駅のホームに入線したら進行方向が
逆になって、営業運転では電気機関車が
先頭になって発車していく、という。



上野駅を発着する客車列車は、
地平ホーム/高架ホームの別なく、
すべて推進回送なのだと長年思い続けて
きました。ある意味それが「常識」だと。

あけぼの

あけぼの
(推進回送で入線する「あけぼの」)

ただ、8歳の頃に乗った「妙高9号」は、
暗くて記憶が鮮明ではないのですが、
推進回送ではなかったように思う
んです。
上野駅の7番線・高架ホームで、
大宮方面(尾久)から入ってきた列車は
客車が先頭ではなく、
車両のお顔のおでこ付近にライトが2つ、
アレは電気機関車だったのではないかと。

でも、上野駅では電気機関車を、編成の
後ろから前へと付け替える「機回し」
諸事情で出来ないのだと、
だから「推進回送」という特殊な方法で
入線を行っているのだと。
実際、それ以降、推進回送以外の方法で
客車列車が上野駅に入線したような例は
一度も見たことがないし、専門誌等でも
読んだ記憶がありません。

何より、仮に妙高9号が電気機関車牽引
で回送・入線してきたとして、機回しが
出来ないのであれば、牽引してきた当の
機関車はその後どうなるのか。
切り離して上野駅に置き去りなのか?
編成最後尾に連結したまま発車?
どっちもあり得ない(笑)

なので、長年その妙高9号の入線光景は
自分の見間違いか、記憶違いか、
確かに頭の中に残る絵が鮮明でなくて、
SNSはもちろん、友達も含めて誰にも
話さずにいたのですが、
つい先日、フェースブックのある記事で
投稿者様による写真と解説文で、
妙高10号(直江津発・上野ゆき)は、
早朝に上野駅の高架ホームへの終着後、
推進回送ではなく、機回しを行って、
尾久の車両基地に引き揚げていた
と・・・
そう書かれてあって仰天しました。
そんな事実があったのか!と。

ならば、上り/下りの違いはあるにせよ
妙高9号も、やはり推進回送ではなく、
車両基地から機関車を先頭にして回送し、
上野駅(高架ホーム)で機回しを行って
いたのかもしれません。
あの日、自分が見た光景、その記憶は、
間違っていなかったのかもしれない
、と。
(にわかに信じられませんが・笑)



通常は機回しをしない上野駅でも、
高架ホームの深夜・早朝に限っては、
当時は機回しを行っていたのか、
あるいは諸事情により、極めて特例的な
措置だったのか、真相はわかりません。