鉄道撮影という趣味 | 坂道ぶろぐ 2011

鉄道撮影という趣味

この趣味を始めたのは、大学生の頃でした。
パークに熱心だった頃は、休日は舞浜に行くことが多かったので
下火でしたが、結婚して以降、鉄道撮影を再開したのは、
近所を走る貨物列車を撮る分には時間もお金もかからず済むという、
きわめて現実的な問題があったためです。
プリント代はかかりますが、入場料や飲食費もかからず、さらに
家を長い時間あけなくて済みますので、理想的でした。

時間もお金もかけないという制約の中で、この数年楽しんできた
ワケですが、それについて最近いろいろと思う部分があります。
結論から言えば、もうこの趣味を大幅に縮小しようかと。

この趣味をとりまく環境って、この数年でものすごく変わりました。
残念ながら、悪い方向に。

第一に、撮影地沿線をはじめ、一般の方々で、この趣味を好意的に
見て下さらない方がものすごく増えました

それは肌で感じています。
第二に、それに伴い、撮影できる場所、撮影地がものすごい勢いで
減ってきています
。今まで撮影可能だった場所で、様々な理由により
写真が撮れなくなってきているんですよね。

それらの要因として、この趣味人口が以前に比べて増えていること、
そして、大々的に報道された例の西日本の事件があるのかな、と。
(カメラマンが線路立ち入りで列車を止めた云々)

趣味人口が増えれば、その中に占めるオカシナ人達の割合も比例
して増えることになります。
阪神ファンでも、浦和サポーターでも、パークの常連ファンでも、
何でも共通して言えることかと思いますが。
そういうオカシナ人達って目立ちますので、仮に少数派であっても、
傍からは、ひと括りにそういう目で見られちゃうんですよね。

実際、マナーの低下は間違いない話だと思います。
ここで言う「マナーの良くない」とは、沿線で撮影をする際に、
近隣住民への配慮が無さすぎることですね。
(大声で会話、路上駐車、ゴミの投棄、田畑の踏み荒らし)
ハヤブーも「撮影地」という表現を使っていますが、
我々趣味人が「撮影地」と呼んでる場所も、実際は公道だったり、
国有地や私有地であるケースが多いので、そもそも「撮影地」と
呼ぶことに難色を示される方もいらっしゃいます。
その撮影地で、上記のような事例があれば、沿線の近隣住民の方や
地主さんが良い感情を持たなくなるのは当然でしょう。

加えて、例の事件が大々的に報道されて以来・・・
長年、鉄道会社は「列車運行上問題がないなら」という条件付きで、
カメラマンの沿線への立ち入り・撮影を黙認してきたものの、
警察の側が問題視するようになってきました。
上越線ではC61型蒸気機関車が復元され、今夏に向けて試運転が
始まっていますが、特に上越線でこの傾向が強いらしい。
有名な水上発車の撮影ポイントとか、今はどうなってるんでしょう。

他にも、自家用車で撮影地にやってくるカメラマンの路上駐車に
怒り心頭の地主が、ナタを持って大暴れしただとか(実話)、
そこまでいかなくても、地主さんがカメラマンの撮影を妨害するべく
線路前の田んぼの農道にわざとトラックを駐車させただとか、
ネットで同じ趣味の方のブログを読んだりしていると、あちこちで
小さなトラブルが頻発しているようです。
当たり前のことを当たり前にやってりゃあ、そんなに問題は起きない
はずなんですけど。

なんかね、我々の側に問題があるにせよ、そこまで人から嫌われて、
沿線の人達から嫌がられて、そこまでして撮るのもどうかなぁって。
どっちらけっつーか。
それで飯を食ってるんだったら我慢もしますが、趣味ですからね。
こっちだって嫌な思いをしてまでやりたいとも思わない。
自分は、絶対間違ったことはしていないという信念はありますけど。

とりあえず、当面は勝手知ったる新金貨物線での工臨と、あとは、
秩父鉄道をはじめとする観光用のSL、それらについては今後も細々
撮影を続けようと思っていますが・・・
「あけぼの」とか、黒磯訓練だとか、イベント列車の類については、
撮影を控える方向で。地元のスカイライナーとかも同様です。