ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 ~光と影の英雄~ | ゲームを積む男

ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 ~光と影の英雄~

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ファイアーエムブレムシリーズはファミコン時代から続いている手強いシミュレーションです、正式なジャンル名はロールプレイングシミュレーション、ゲームは大勢のキャラクターを少しずつ動かしながら敵となる軍勢と戦って特定の条件を満たすのが目的でその中でキャラクターが成長したりイベントで仲間が増えたりするロールプレイングゲームの特徴を持っているのが特徴。

このシリーズが他の同様のロールプレイングシミュレーションと大きく違うのは登場するキャラクターが戦闘で倒された場合は基本的にその場で消失してしまい復活することがない事、それまで育ててきたキャラクターが死んでしまうとそれから苦戦するし、泣く泣くリセットしたりとか、頑張って仲間を全員生き残らせようと試行錯誤するか、他のキャラクターを育てなおしたりとか頑張るゲームなのです。

そんなシリーズの最新作である『新・紋章の謎 ~光と影の英雄~』にはそれまでのシリーズの常識的な部分を覆した「味方キャラクターが戦闘で倒されても次のステージには復活できる」と言うカジュアルモードが搭載されており今まで「キャラクターが死ぬから」で手を出せなかったユーザーにも手を出せるように工夫されています。

他にもゲームの主人公となるマルスとは違う、もう一人の主人公として性別や容姿・兵種等を選んで物語に参加できる「マイユニット」が搭載されており、マイユニットと他のキャラクターとの交流やマイユニットを中心とした本編とは別の物語も楽しめる様になってます。

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遊んだ感想

面白かった、以上。

ってのは冗談で、プレイする前は違和感を感じるんじゃないかと思っていたマイユニットの存在が想像以上にゲームの中に馴染んでいるのが驚いた、本作はスーパーファミコン版「紋章の謎」の第二部のみを抜き出した物でメインストーリーも基本的にそのままなんだけどオリジナル版でジェイガン(助言約)が言っていたセリフをマイユニットが一部担当してたりとか会話そのものが追加されたりしてちゃんと物語にマイユニットが参加しているのを感じられるし。

ストーリー面以外でも特定のキャラクターと行動を共にする事で友好度的な物が上がっていって、そうするとゲーム開始前の拠点にて会話を重ねる事が出来るんだけどそれがちゃんと各キャラクターに搭載されていたり、それもマイユニットと仲間以外に仲間同士でも存在しているから色々と試してみたくなる、そりゃオリジナル版を遊び倒したファンから違和感を感じる部分があるかも知れないけどこれは十分にアリじゃないかなぁ。

それに難易度自体も非常に高かった旧作と違って比較的遊びやすい様に調整されているし、難易度ノーマルでカジュアルモードならシリーズが初めてでも問題なく楽しめるんじゃないかしら、ハード以上にすれば手応えも増すし。

シリーズのファンからは賛否両論あるカジュアルモードだけど個人的には大ありだと思うのです、カジュアルモードが存在する事で今までのシリーズでは使えなかった捨て駒的な作戦が可能になるんだし嫌なら使わないだけなんだし、セーブデータ選択場面でちゃんと使用したかしてないかが表示されるんだしね。

旧作は第一部の20ステージと第二部の24ステージの合計44ステージでメインのボリュームが下がっているのですが、そのかわりに前日編マップ(×8)に外伝(×6)があって、それ以外にもおまけとして「新・アカネイア戦記」の4マップと2マップ以上のおまけマップが入っているし、難易度も4段階から楽しめるから十分にボリュームは保たれていると思います。

それに、一番本作で良かったのは基本的な遊びやすさが向上されていることだと思いました、敵の行動範囲を表示したままに出来たりとか、戦闘前のステータス表示とかも含めてDSの2画面を利用して非常に遊びやすく、なおかつ快適に作られているのが印象的。

前作に当たる「新・暗黒竜と光の剣」でキャラクターを殺しておかないと外伝マップに進めないとかあって批判された反動からか、本作では前作に特定条件のみで登場した面子を含めて全てのキャラクターを(流石にストーリー的に無理なのは覗いて)仲間に出来る様になっています。

が、その為か一部のキャラクターの登場が唐突だったりするのがちょっと気になった所、ステージが終了して突然現れて仲間になるパターンが意外とあるのでそんなキャラクターには思い入れが湧きづらいと言うか、ちょっと強引だと感じました。

あと、キャラクターは多いのですが一度に出撃出来るキャラクター数には限りがあるので結局選別せざるを得ない部分があるのも残念、ラストステージを考えて育てなければならないキャラクターを考えると更に自由に選択できるキャラクターが限られるのでせめてもう少し出撃枠を増やして欲しかったかなーって思ったのです。

とは言え基本的にはスーパーファミコン版の、しかもその半分のみのリメイクながら徹底的な追加要素と快適なシステムによってより多くの人に遊びやすく作られた良作だと思いました。

本作を踏まえた次回作がどうなるかも楽しみ、流石に次はリメイクじゃないと思うので純粋な新作になるかな?