Sa・Ga2 秘宝伝説
Sa・Ga2 秘宝伝説はゲームボーイ用ソフトとして1990年12月に発売されたRPGです、「Sa・Ga2」がメインタイトルで「秘宝伝説」がサブタイトルになります。
本作は1989年12月に発売された「魔界塔士 Sa・Ga 」の続編と言う位置づけになっておりゲームシステムの基本的な部分は継承されて様々な部分で改良された物になっております、ちなみに続編だからと言っても「魔界塔士 Sa・Ga2 秘宝伝説」じゃないので注意が必要。
ゲームの目的は幼い頃に旅に出てそのまま行方不明になった父親の行方を探すために、世界に散らばる77個の秘宝を探し求めていく事、そして秘宝を追い求めていく事でそれらを狙う存在や逆に守る存在などと出会ったり秘宝その物の秘密に迫ることになっていくのです。
天まで続く塔を上る中で様々な世界があった1作目同様にこのゲームの世界観は良い意味でバラバラ、小さな世界がいくつも繋がっている形になっているのが特徴で、秘宝を集める度に次の世界への扉が開かれて行くと言った内容、ファンタジーの世界があれば西部劇風の世界もあったり大都市があったと思ったら何故か江戸時代風の世界があったりと多彩。
このバラバラさは携帯ゲーム機と言う小さな枠組みの中で幅広さを見せるのにも良い効果を出していると思われます。
RPGとしてプレイヤーが扱うキャラクター達には成長するためのシステムが搭載されていますが、そのキャラクター4種類にそれぞれ違ったシステムが搭載されいるのも特徴。
「人間」は戦闘を繰り広げていく事でその戦い方に応じた能力が鍛えられていく、けれど特殊能力は基本的にアイテム任せになるのがポイント、「エスパー」も成長自体は人間と同様ですがそれ以外に特殊能力を覚える事があります、ただし特殊能力の分だけ人間ほどアイテムをもてないのが違い。
「モンスター」の能力は戦闘で戦うモンスターと同じなのですが、戦闘後に出てくるモンスターの肉を食べる事で別のモンスターへと変身していけると言う特徴があります、そして本作で初登場した「メカ」は戦闘での成長はしませんがアイテムを装備していく事でその性能に応じた成長をしていく特徴があるのです。
こうして様々な成長方法を持ったキャラクターの中から4人を選んで旅するのですが、それ以外にもイベントの進行に応じて固定されたキャラクターが加わったりして最大5人までパーティを組めるのです、パーティの組み方によって難易度は変わってきますが基本的にクリアーが出来るのも良いところです。
武器には使用回数が定められていたり、成長にある程度のランダム性が取り入れられている部分とか、その後のサガシリーズにも形を変えながら繋がっていくポイントで、人により難しいと感じる部分がありますが、それ故のおもしろさもあるのです。
なんて言うのか、根底としてはファイナルファンタジーIIがベースにあると思うのですが、それを携帯用ゲーム機向けのRPGとして一度解体して、シンプルなスタイルに組み直した感じと言いますか。
成長システムだけじゃなくて武器防具や特殊能力に関してもモンスター以外の各キャラクターは合計8個までとなっており、例えば武器を多めに持たせるとか防具を集めるとか、プレイヤーのスタイルに応じて楽しめるのもコンパクトさの中にある自由度と言う感じがありました。
ゲーム中のストーリーに関しても特徴があるのです、雑多な世界観を持つゲームなのでシリアスな部分から若干不真面目な部分まであったりしますし、一つ一つのメッセージも生真面目なファンタジーではない個性があって今でも印象に残っている人が多いのではないでしょうか。
ゲームシステムも世界観もストーリーも携帯ゲーム機と言う事を生かして背伸びさせずにRPGと言う物を楽しませる作りになっていまして、それでもお気楽ではなくしっかりと楽しめる良作だと思いました。
…今週は本作のリメイクである「サガ2秘宝伝説 GODDESS OF DESTINY 」が発売されます、キャラクターデザインとかは今風に書き下ろされていますしグラフィックも3Dを中心とした物になっていますが、雑多な世界観と携帯ゲーム機用ならではの気軽さが残っているとありがたいですねぇ。
ちなみに、リメイク版は「サガ2秘宝伝説」がメインタイトルで「GODDESS OF DESTINY」がサブタイトルになってます。
ややこしいっちゅーに。