うちの彼氏は脳腫瘍42 | 【男×男】理想はStressFree【2005年~】

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アラフィフゲイの日常。

2005年からの付き合いになる彼氏のことや彼氏の脳腫瘍のこと、仕事のこと、飼っている猫のことなどを、徒然なるままに書き連ねています。

現在彼氏とは戸建てにて同居中。東京から地方へ転居してきたので、周りは高齢者と田んぼばかりです。

自分より能力の高い人を説得するという無理ゲーは、先方の油断(知識不足)によりなんとか攻略できた。
※もう二度としたくない…… ←これフラグwww

 

その後も、言語聴覚士による3回目の知能検査(私は同行できなかったので詳細不明)や、外部の病院でのメチオニンPET検査を無事に終えたアラヤちゃん。
※ちなみにこのメチオニンPET検査だけど、検査日当日の問診の時に「検査の性質上、造影剤(放射線マーカーを付けたメチオニン)を今この病院で作ってるけど、10%くらいの確率で失敗するので、もしそうなっちゃったら君たちまた出直しだからね☆」と軽いノリで医師から説明されるというハプニングがあったΣ(・□・;)
※アラヤちゃんは無事その日に受けられたけど、10%の確率で造影剤の作成に失敗し、その材料を再入荷するために再度予約する必要がある人もいるそうです。おっかねぇw

 

そして迎えた手術の入院前最後の診察。
アラヤちゃんがかかった病院では、覚醒下手術を担当する細野医師と、それ以外を担当する三谷医師に別れており、この日の診察も2人の医師から別々に受けた。

 

まず最初は、細野医師。

 

細野医師

「ああ、どうも。体調はお変わりなさそうですね。」

 

アラヤちゃん

「そうですね。おかげさまで。」

 

細野医師

「じゃあ、時間ももったいないので、早速ですがちょっとまた脳機能の検査をしますね。」

 

と、衝撃の発言w

 

うえええええ!?

貴方からも言語聴覚士からも、さんざんっぱら受けて来てるのに、まだ足りないの!?

それとも現段階での脳機能が、前の検査時と変化してないかのチェック!?

……などと心の中でビビる私。

 

アラヤちゃんもげんなりするかもしれないけど、同席しているこちらとしても見守っていてハラハラするし、何より検査時間が微妙に長くてちとしんどいのである(^^;

 

細野医師

「今から、私が言葉のリストを読み上げます。読み上げた後、鹿角さんが覚えている言葉を出来るだけ多く言って下さい。」

 

アラヤちゃん

「はい。」

 

細野医師

「ですから良く聞いて下さいね。」

 

アラヤちゃん

「はいっ!」

 

細野医師

「覚えた言葉を言う時は、順番は関係ありません。

なので、出来るだけ多くの言葉を覚えておくようにして下さい。

……それではいきますよ?」

 

ピリリと緊張するアラヤちゃん。
淡々と説明した細野医師は、やはり淡々とその「言葉」とやらを述べていった。

 

細野医師

「鍋、エメラルド、フライパン、テント、サファイア、ホテル、洞窟、オパール、おたま、真珠、包丁、山小屋。

はい、ではどうぞ言っていって下さい。」

 

一緒に聞いていたけど、文字情報もなく音声情報だけで言われると、中々覚えられないもので、横で聞いていた私は正直お手上げで2~3個しか覚えていられなかった💦
そしてアラヤちゃんも、洞窟・真珠・山小屋・鍋・サファイア、と答えられたけれど、そこで止まってしまい、続きの回答を待つ細野医師の淡々とした視線にタジタジするのであった。


 

そして、細野医師が言った。

 

細野医師

「んー……、ではですね。

もう一度同じことをやってみましょう。

先ほどと同じ言葉のリストを読み上げるので、よーく聞いて覚えて下さい。

その上で、1回目に言った言葉も含めて出来るだけ多く言って下さい。」

 

アラヤちゃん

「は、はいっ。」

 

再び細野医師は同じ言葉を同じ順番に言っていった。
そして再び答えを促されたアラヤちゃんが言えたのは、オパール・山小屋・エメラルド・ホテル・鍋、そしてホテルをもう一度言ってしまったのだった。
ホテル、を2回言った時の細野医師は特にそれをアラヤちゃんに指摘するでもなく、片方の眉をピクリと上げると、手元の資料に何かを書き込んでいた。

 

あ、何かチェックされた……、と思う私だった。

 

細野医師

「そんなところですか?」

 

や、だから言い方冷たいって!
(;´Д`)

 

細野医師

「じゃあですね、もう一回同じことをやります。」

 

まだやんの!?( ゚Д゚)

 

そして再び細野医師は、ほんとーに淡々と同じ言葉を同じ順番に、もう一度繰り返し言うのだった。
それに対してアラヤちゃんは、真珠・山小屋・包丁・フライパン・ホテル・サファイア・エメラルド・テントを答えることができたのだった。

 

おおお!!!(*^▽^*)
12個中8個も答えられたなら、中々なもんじゃない!?

 

……などと喜ぶ私たち同行者の感情は無視して、

 

細野医師

「じゃあ、そこまでにしましょう。」

 

とやはり淡々と細野医師は検査の終了を告げたのだった。

 

ねえ、ねぎらいの言葉をかけるとか、検査結果のフィードバックとかないわけ!?
※ちなみに、全くありませんでした。

 

↓に続きます♪