No Day but today | QOL ~Quality of Life~

QOL ~Quality of Life~

日々のいろいろ、仕事、乳がん。
でも、より良い人生のために。
毎日笑って、生きていこう。

午後、手を合わせました。

行きたいところへ高く真っ直ぐ、

昇っていけますように。

逢いたかった人に逢えますように、と。


昨日、

最後にあなたの元を離れるときに、

口をついて出た言葉は、

「じゃあね、元気でね」

でした。

それはいくらなんでもおかしいから、

苦笑いしてしまったけれど。

でもね、本当にそう思ったよ。

またねって。


知らせを受け取ってから昨日まで、

どうしてだか泣くことができませんでした。

悲しみとも寂しさとも違う、

それまで経験したことのない思いのなかにいました。

葬儀に参列しなければ、

ずっとこのまま、

どこかでいまも元気でいてくれるって思えて、

悲しくならずに済むかも、とか、

支離滅裂なことも考えました。


一緒に参列した関西のブロ友さんとの、

メールアドレスの橋渡しをしてくれたのも、

あなたでした。

あなたを介して本当に多くの方と知り合いました。

あるブロ友さんが言ったことがありました。

「yannさんは人間愛の人だよね」

本当にその通り、

あなたは人が好きだった。

そして、人と人を繋ぎ、

惜しみなく人脈を分け与え、

けして誰のことも悪く言わなかった。

尊敬する。

心から。

わたしはあなたが本当に好きでした。


あなたがわたしにくれたものは、

あまりにも多く、そして大きい

それは何かをそのまま渡してくれたのとは少し違い、

強いて言うなら、種のような。

もしくは、いままで開けたことがなかったドアの鍵、のような。

そしてたくさんの言葉も。


去年、わたしは、

yannさんとあることを話したことがきっかけになり、

夢ができた。

この歳になって、

目標だとか夢だとか、

まして大きな病気をしたあとに、

そんなことを思うなんて思わなかった。

「できるよ、harucoちゃんなら」

その言葉がわたしを押した。

それ以外にも本当にたくさん。

どんなにたくさんの人と知り合ったとしても、

自分の生き方に影響する人はなかなかいない。

わたしにとって、

あなたはそういう人でした。

あなたに出会えて幸せでした。


常に冷静に立ち向かい、

何度も復活し、

何度も奇跡を見せてくれた。

だからまた、会えると思っていた。


今日は歩いたから疲れちゃった。

寝ちゃうかもしれない。

数日後に退院が決まり。

病室の片付けを手伝っていたわたしに、

そう言った。

いいよ、寝て。

しばらくして返事が途絶え、

振り返ると寝てしまっていた。

童女のようなかわいい寝顔だった。

片付けが一段落し、

布団をかけ、置き手紙をし、

病室を出た。

それがあなたに会った最後になった。


No Day but today

わたしたちが生きているのは、

大切なのは、

未来でも過去でもなく今日、この瞬間。

そんな風に訳したけれど、

それでいいのかな。


あなたがそう生きていきたいと思っていたように、

わたしもがんばっていくよ。

いつか会ったときに怒られないように(笑)


ずっと泣けなかった。

でも、いまようやく涙が出たよ。

yannさん。

本当に本当に、おつかれさまでした。

誤解を恐れずに言うなら、

いまわたしは、

また少しかつて怖かったことが怖くなくなった。


出会ってくれてありがとう。

わたしの人生に係わってくれてありがとう。


またね。


haruco