ミアが1人で家にいると、電話が鳴った。

「もしもし」「もしもし松田ですけど」「どうしたの、松田君。あたしだけど」「あっ沢詩。下山田って奴から電話あって。今から沢詩を奪いに行くとか言ってたからさ・・・」「えっ?来るのかな?今1人なんだ」「じゃ、オレ急いでそっち行く。待てる?」電話を切り、ミアは窓に玄関、家中の鍵という鍵を急いで閉め、一成は急いで沢詩家へ急いだ。


本当に下山田のヤツ来るのだろうか・・・家には誰も居ない。ミアは不安になった。アイや母達に連絡しようか・・・


「ピンポーン」しばらくしてインターホンが鳴った。松田君かなと思って玄関を開けると、下山田だった。

「な、何?お母さん達今誰もおらんよ。仕事出てるから。何か用なら直接連絡して」と言って玄関のドアを閉めようとしたが、下山田はドアをつかんで阻止し、入ってきた。

「ミアは、アイツなんかにやらない」下山田は少しづつミアに近づいた。

ミアは奥へ逃げた。「逃げるなよ、ミアはオレが好きなんだろ?」下山田はどんどん近づいて来た。ミアは物を投げつけた。「誰があんたなんか。別れたでしょ?なんで?」「オレはミアが好きだ。愛してる。幸せにする自信ある。なのになんで他の奴が、松田一成って奴が好きなんだよ?」

「・・・なんで、あたしが松田君好きなの知ってるの?」

下山田はミアを捕まえようとした。ミアは必死で逃げた。「君のことならなんでも分かる」

一成がやっと沢詩家に着いた。玄関が開いていて奥からミアと下山田の声が聞こえてきた。そのまま家の中へ入っていった。

ミアは下山田に足をつかまれてしまった。「き、気持ちわるい、離してよ」下山田はそのままミアに襲いかかった。「ミアはオレのものだー」


「沢詩っ」一成が叫んだ。ミアの目に一成の姿が入った。

「ま・・・松田君・・・」ミアは震えていた。

一成の声に驚いた下山田は我に返り、動きが止まった。

一成はそばにあった本で、下山田の頭を思いっきり殴り、その隙にミアと逃げた。下山田は2人を追った。が、すぐに見失った。