今日はお開き、ということで、下山田に橋のところで降ろしてもらった。信じたほうがいいのかな、それとも・・・ミアの不安は横切った。
「なみちゃん、信じたほうがいいのかなー」「何が?あっ下山田さんのことか。信じない方がいいと思うよ。あたしは」「?」「自分のこと信じろよと言う奴がさ人を裏切らなかったことってある?」ミアの頭の中で、一成のことが思い浮かんだ。
ミアはなみに話してなかった。
高2の夏、一成に電話をしていたのだ。ただ声が聞きたかったのだ。その時の一成の言葉を思い出し、今引っかかったのだ。一成がミアに問いかけた。
「沢詩ってさ、オレのこと今どう思ってるの?」「・・・あの時と変わってない。でも友達と・・・」「オレなんか、沢詩が思ってるほどいいヤツじゃないよ。オレよりいい人いっぱいいるし。オレよりいい人見つかるよ、沢詩には」
ーオレよりいい人見つかるよー
下山田より一成の言葉の方が、信用あるように思えた。ミアは迷いに迷った。この迷いを、母の一言が解決させた。
「ミアと下山田君は、兄弟にしか見えない。年が離れすぎだもん」考えがまとまった。