今日のテーマは【ウクライナの街は意外に平然、ウクライナ軍兵士は武器を捨てて投降、プーチンは停戦交渉へ】ということで、お送りします。
2月24日にロシア軍がウクライナに対してミリタリー・オペレーション→戦闘行為を開始したということで、世界中で今、この件で大騒ぎになっておりまして、ちょうど実は私は、来月3月に発刊予定の国際政治に関する本があるんですね。その本の原稿のもう最終段階でこのウクライナの事、入れてたんですよね。こういう急展開になったので今、追加の論点を入れ込んでいるところでございます。
🟥1:57【本題】に入ります。
そもそもウクライナの問題。その根底にあるのは【プーチン対ネオコン】の構図です。この戦いの構図です。これに関して最初に申し上げた3月に発刊予定の私の本に、このポイントについて入れています。
今、起きているロシア軍のウクライナへの侵攻、これは突然、今何かが起きたわけではない。去年から起きたわけでもない。随分長い話なんですね。それはさかのぼると30年前、ソ連が崩壊して、崩壊した後にロシアとかウクライナとかソ連の中に入っていた国が独立したわけですね。
🔹その時にソ連が持っていた【国家資産】→これが主に国有企業によって保有されていたわけです。そのソ連の国有企業、これがソ連が崩壊したことによって民営化されたんですね。民間企業になった。ロシアって国がもう共産主義の国じゃなくなったので民営化された。
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《この時に旧ソ連の国家資産を取りに来たのがアメリカのネオコンです。》ネオコンと言ってもいいし、ディープステートと言ってもいいし、そういう人たちね。【金儲け主義の人たち】ですよね。この人たちがここぞとばかりに奪いに来たわけですね。で、ものの見事に奪ってるわけです。
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で、民間企業を作らせて、それがいくつかの民間企業ということで、《「オリガノフ」というロシア的な財閥》になっていったわけですね。そのバックに《ネオコン》がいた。
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➡その後に出てきたのが【プーチン】で、プーチンはロシアの大統領になった時に、一旦このアメリカ側に奪われた自国の資産、国家資産を取り戻すことをやったわけです根。それが、まあこの【財閥】といっても中身は実際にはギャングというかマフィアというか、そのバックにいるのは《アメリカのネオコン》で、この連中がやっている汚職だったり、犯罪行為だったり、そういうものを、次々と摘発して、解体したわけですね。この《オリガノフ》は。で、《もう一度国営企業に戻してった。国営企業というか、まあ国家がほとんど持っている企業に戻していった。》
➡ということで、愛国者のプーチンは自国の資産がアメリカに取られていったのを戻したんですね。
🟥ここで【プーチン対ネオコンの決定的な対立関係】ができた。ネオコンからしてみると、プーチンにしてやられたので、もう「プーチン憎し」というのが、ここから生まれています。それが20年前です。そこからの構図がずっと続いていて、これに関しては、また改めて取り上げたいと思っています。
🟥で《今何が起きているか⁉️》ということで、2月24日にロシア軍が侵攻したんですが、これロシア軍対ウクライナ軍の正規軍同士の国家と国家の戦争⁉️と思われたんですが、どうもそうじゃないですね。
🟥2月24日、これは《アルジャジーラ》の報道です。
西側の報道がアメリカとかの報道が、とにかく偏ってるって言うのと、意外に情報が少ないんですね。だから何が起きてるのか、本当によくわからない。そんな中、アルジャジーラが割といい報道してくれていまして、これがその一つです。
🔸【ロシア侵攻でウクライナ人はパニック、恐怖、そして平然】ということで。ウクライナ人からしてみたらロシアが攻めてくるってわけですから、当然パニックになりますよね。世界中のメディアが、もうこれは大変だって言って恐怖を煽っているのでパニックや恐怖が起きて、結構数万人の人たちがもう家を出て、海外に逃げるとかっていうのは起きているのは確かなんですが、ただ記事によると《キエフなどの都市の市民は意外にも平常な日常生活を送っている。大学や学校や幼稚園は休校になっている。食料の買い占めが起きている。ATMの長蛇の列ができている。避難する人もいるが、ただ公共交通機関は平常運転をしている。で、割と多くの人は自宅にいる。で、こういう時は大体、停電になったりするわけですけど、停電にもならず、水道やガスも平常通り。ライフラインは平常通り。インターネットも動いている。》なんか人々がスマホ見てる様子が出てるんですよね。
人々は逃げ惑って、恐怖の中にいるっていう雰囲気ではないみたいなんですね。これがまず一つあります。
🟥つまりロシア軍が実際に攻めているのはウクライナ軍の軍事施設、この軍事施設に対して攻撃をしてるんであって何か、イラク戦争やアフガニスタン戦争みたいに民間人を狙って何かやってるわけではないという事なんですね。
🟥それから、2月25日ロシアの《TASS通信》。これも先程言った様に、アメリカとかのメディアはとにかく偏っているので、何がなんだかよくわからないのですが、このタス通信はロシア側ではありますけど、比較的、なんていうか、冷静な事実関係報道を淡々とややっています。通信社でもあるので。
これは《ウクライナ政府軍の一部がルガンスク民兵軍に投降した》と。
🟥一番大きな戦闘っていうのは、もともと8年前から起きていたウクライナ東部のドンバス地方で8年前からずっと戦争っていうか、内戦はずっと起きているわけです。その内戦っていうのは、【ウクライナ政府軍対ドンバス地方に住んでいるロシア兵→ロシア人の民兵軍】の戦いだったわけです。政府軍対ロシア人の民兵軍の戦い。で、その中で、今まではウクライナの政府軍は政府軍ですから。そして、そのバックにあるのはアメリカですから、こちらの方が圧倒的に強かったわけですけど、この《ウクライナ政府軍の一部がロシア軍がやってきたことによってルガンスクの民兵軍に投降》が始まっていると。もう武器を外して降伏が始まっていると。→ ルガンスク側に付いてる、とこういう事が起きてる。
🟥そして2月24日、《ポリティコ》の記事で、
【クレムリンの姿勢・ロシア政府の姿勢は何か⁉️】というと、プーチンは『ウクライナの中立・非武装についての交渉の用意がある』という見出しになっています。どういうことかというとプーチンは、もう実質2月24日の1日で、ウクライナに対する侵攻作戦っていうのは、もうほぼ終わってるわけですね。目的を達成している。
これからは何かというとウクライナ政府との《交渉》であると。ウクライナ政府と直接交渉する。
ウクライナ政府を倒して、打倒して、ゼレンスキー大統領を追い出して、引きずりおろして、などということは考えてないわけですね。それは考えていなくて、ゼレンスキー大統領と交渉しようじゃないかと。
10:25
🟥その内容というのは、【ウクライナが中立国になる】ということ。今までは親ロシアになったり、親米になったり、行ったり来たりしてたわけですけど、それを1️⃣【中立国】になるということ。そして2️⃣【非武装】ですね。
今まではアメリカから大量の兵器を買ってたわけですね。これが《ネオコンの目的》だったわけですが、【非武装】にする。
→つまりウクライナを二度とネオコンによる親米政権にはさせないと。どうもこれが【今回の軍事行動の本当の目的】だったようなんですね。というので、ここまでが現状です。
🟥もう一つ。今回のウクライナ情勢についてマスコミの報道、アメリカの主要メディアの報道が偏っていて機能しておりません。そんな中でアメリカのジャーナリストが様々なブログなんかをよくやってるんですけど、その中で“ああこれはいいな”と思ったブログを一つご紹介したいと思います。参考になったと思ったブログがこれです。
🟥"USAWatchdog"というブログでグレッグ・ハンターというジャーナリストです。元CNNとかabc放送などでテレビ業界のキャスターやってた人ですね。この人が経済学者のポール・グレイグ・ロバーツという人にインタビューしている、その内容がブログになっています。
🔹ポール・グレイグ・ロバーツっていう人はアメリカでも結構有名な経済学者ですね。アメリカの政府の財務省のナンバー2にもなっていた方で、この人がこの今の現状についてインタビューを受けて語っている内容が面白いので紹介します。
🔹『ウクライナ危機というのは今始まったのではない』と。『8年前から起きてる』って。これ先ほど私が触れたように。8年前というと《2014年時にウクライナ騒乱》が起きたこの時に【ドンバス戦争】が起きている。
🔹この時から、ウクライナで【親米派】が【親露派】を追い出すというのが起きたのが、この《ウクライナ騒乱》。そして、ロシア系住民が一番住んでいる《ドンバス地方》に、ウクライナ軍の正規軍→これウクライナ軍といっても「親米派に変わったウクライナ軍」がロシア人たちを殺しにかかったわけですね。もう皆殺しです。皆殺しを始めたわけです。それが【ドンバス戦争】だったわけです。それに対して、いくら政府軍であったとしても、普通にしてたら皆殺しになってしまうので、ドンバス地方の人々は【民兵軍】を作りまして、自分たちの軍隊を作って抵抗をしてたわけですね。それが【ドンバス戦争】。👉彼らはロシア人なわけです。それを守ろうとしてたのがプーチンだったということです。
🟥この2014年から始まったドンバス戦争に対して、翌年【2015年】に【ミンスク合意】というのが結ばれました。ドンバス戦争の停戦が【ミンスク合意】のはずだったんですが、ウクライナ政府がこれを履行しなかったんです。いったんは了承して署名までしてるんですけど、履行しなかった。
👉この辺にウクライナ政府の問題が本当はあるわけです。今、なんかアメリカもヨーロッパも、そして日本も西側一致団結して可哀想な可哀想なウクライナを守ろうなんていう風に、なんかやけに感情移入して情緒的に言っている報道が多いんですけど、そのウクライナ政府の中の問題ってのはこの辺にあるわけです。
🟥【ミンスク合意】に関連してプーチンは何と言っているかと言うと『ドンバス地方の2つの共和国ドネツク・ルガンスクの両共和国に半自治権を与えなければならない。完全な自治権じゃなくていいんだ』と。半自治権であって、何もウクライナから独立させろとは、プーチンは元々言ってなかった。半自治権で良かった。
👉【半自治権】ってどういう意味かというと《独自の警察を持たせる。そうすればウクライナからの攻撃→そういうのが仮にあったとしても抵抗できる》と、こういうことをプーチンは言ってたわけですよね。→まぁ今は変わりましたけど。
👉で、プーチンが【ミンスク合意】の内容の元の案を作って、それにウクライナも一旦は署名した。それから仲介人というか保証人として入っていた、ドイツもフランスもそれを認めた。そして当事者でもあるドネツク・ルガンスクの両共和国(→自分たちが共和国と名乗ってる自称共和国ですけど、この時は)の代表も署名した。
➡️しかし我々、つまりアメリカ(インタビューを受けているこの方)が、『我々アメリカが、ウクライナに履行させなかったんだ』と。
➡️さっき【ミンスク合意】を『ウクライナ政府は署名しておきながら、その後で履行しなかった』と言いましたけど、『履行させなかったんだ。我々アメリカがさせなかったんだ』ってことを言ってるんですよ。ここは面白いと思いました。
🟥こういう話なんですが《2月の22日にロシアの議会が、ドネツク・ルガンスクの両共和国を国家承認》したわけです。【国家承認】したということはここに住んでいる《ロシア系住民を保護する義務がロシアに生まれた》ということを意味します。ロシア軍がその後に保護する義務が生まれたので、実際にほっといたら本当に皆殺しになっちゃうんですよ、ロシア系住民が。それぐらい、実はウクライナ側というか、ウクライナ側の中身の実態は色々あるんですけど、「凶暴」なんですね。もう本当に【ロシア人憎し】なんですね。
🔹それに対してロシアは保護する義務が生まれたので、これを以てロシア軍が侵攻したわけです。それが24日、ロシア軍がこのドンバス地方に侵攻した。
🔹これはプーチンが何度も言ってますけど、これは『Piece keeping(平和維持運動)なんだ』というふうに言っています。
🔸それを西側は『何言ってんだ』ってことで「信じない」ということなんですけど、少なくともロシア側はそう言っている。『Piece keepingだ』と。で、ロシア軍が侵攻した瞬間に、実際に戦闘は止まってるんですね。ずーっとウクライナ政府軍がこのドンバス地方の民間人を殺そうとしてた。これが止まってるんです。
🔸【これによってドンバス戦争はもう完全に終結終了ということになって、もう二度と戦闘は起きないだろう】という風にこのブログの中で、インタビューの中で言っています。
🟥このロバーツさんがもう一つ言っているのは、『米国がNATOがロシアからウクライナを守る?NATOがロシアとの戦争するなんてありえない』と言っていますね。『もしやったら5分と持たないよ』と。『NATOの戦力はロシアに対して5分と持たない』と。これはよく言われることなんですけど。
🟥またロシアの方はウクライナが欲しいわけじゃないんだろうと。
というのは「もうウクライナってのは【国家破綻】してるよ。破綻国家だ」と。
「政府の中身はネオナチだらけだ」と。これプーチンがよく言うことですよね。
「ゼレンスキー大統領の下にいるのは、実際には極右というか【全体主義者のネオナチだらけ】だ」と。
🟥『馬鹿げているのはロシア制裁の話だ』と。今回もロシアを制裁するっていうのが、いっぱい出てるわけですけど、その中でドイツがロシアに経済制裁をすると。それはガスパイプラインを止める?ドイツの方がEU全体として、ロシアに対して制裁するためにガスパイプライン止めるだって⁉️
もしプーチンの側が「あ、分かりました。じゃ、パイプライン止めようか」と止めたらら何が起きるかというと、もうすでに起きていることですけど、《ガスの価格が高騰》する。で、もうそれだけで欧州の経済は大ダメージ。そしてドイツの人々は寒い冬の中、凍死してしまうかもしれないし、停電になるだろう。そして工場は閉鎖だ、と。
ということは、「ロシアを制裁すると言ってるけど、制裁されるのはロシアではなくてドイツの側ではないですか?」という風にロバーツさんは言っています。
🔶最大の今回のプーチンの暴挙に対する経済制裁とは何か❓➡︎それは【ロシアの銀行を国際決済機構SWIFTから除名すること】➡︎こういうことも出てますよね。
SWIFTというのは、国際社会の中で貿易を行うとその貿易の決済を仕切っている国際決済機関ですね、それがSWIFTで、その通貨っていうのは大体アメリカのドルであったりとかユーロであったりするわけですよね。そこからロシアの銀行が除名されるって事はもう国際貿易でドルとかユーロが使えなくなるということなんです。
これにはドイツが反対しています。なぜか❓これをやってしまったらドイツはロシアからのパイプラインからガス石油を買えなくなる。さっきの様なことになるわけですね。ドイツは根本的に反対しています。フランスも反対しているつまりいいは反対なんです。これやろうと言ってるのはアメリカとイギリスだけなんですね。
ということで、この件は本当にいろんな思惑が絡まっていて複雑です。単純に、なんか悪の権化のような独裁者プーチンが、可哀想な小さな国ウクライナを攻めていって領土を取ろうとしてる?それを自由主義の西側がみんなで守らなきゃいけないとかっていう、そんな勧善懲悪の単純なストーリーではないということであります。
この件はまた改めて、また色々進行して自体が変わっていくと思うので、改めて取り上げようと思っています。ご視聴誠にありがとうございました。