認知症介護のプロフェッショナル | 介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

世間の介護事情や認知症介護についてあれこれ言いあう場。政府だけに頼らず手っ取り早く現場を変えられるのは介護職員です。

私が受け持つフロア(認知症棟)には、50人の利用者が入所しています。

そのうちのわずか3〜4人程度の利用者は老化が進み、ほぼ寝たきり状態の利用者です。(認知症状も末期)

そうなると45名程の利用者は、ある程度自分で活動できる利用者となるので、自分で車椅子を自走できたり歩き回ることができるわけです。

またその45名程の利用者の中でも更に5名ほどは認知症症状も軽度なので、残りの40人ほどの利用者は転倒リスクが高く、何らかの介助が必要な利用者ということになるわけですね……………



ただ40人と言っても相手は認知症…
一筋縄ではいかない人ばかりです。
朝から晩まで歩き回っている利用者や、我々からは意味が解らないような歌や独り言をずっと喋っている人もいます。
ケアマネには転倒リスクがあるので歩行には付き添うようにと言われていますが、歩まわっているのは1人や2人ではありません。一応時間が許すならケアマネも見守りの応援には来てくれるんですけどね……………



ただこのような状態が続くと職員のストレスも相当なものだと思います。
最初のうちは職員も一生懸命対応してくれていましたが、この状態が数年続くと対応に雑さが現れてきました。
一番は言葉の使い方……………

命令口調になったり、上から目線の対応になったり。




もともとはそんな職員ばかりじゃ無かったんですけどね…
数年前の虐待騒動からは理事長の方針で認知症棟には慎重な人材選定をするようになったのです。



それでも我々も人間なのでストレスの限界はあるでしょう。次から次へと新しい利用者が入所してきますから。

人事異動もこの職員なら認知症棟に適しているだろうと思われる人を配属するのですが、半年もしないうちに辞めていってしまいます。
結局は認知症棟の職員は固定されたままです。


;^_^A



そもそも従来型の認知症棟(50人)では認知症介護は厳しいのでしょうね……………
圧倒的に対応しなければならない利用者が多いので…

ユニット型にできれば良いのですけれど、そんな予算は無いでしょうし、それを決定するのは我々では無く経営者ですから。



私が認知症棟に配属になってから丸8年?くらい経ちます…
その間、新しい職員は入ってきましたが誰一人残っている職員はいません。8年前と全く同じ顔ぶれの職員です。





ある意味、いま残っている職員は本当に認知症介護のプロフェッショナルなんでしょうね……………