何もしない介護。 | 介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

世間の介護事情や認知症介護についてあれこれ言いあう場。政府だけに頼らず手っ取り早く現場を変えられるのは介護職員です。

BPSDが激しくある人の臨時カンファレンスが
ありました。
本来なら精神科入院レベル?

理事長の方針でどんな利用者でも断らない…
激しいBPSDがある利用者でも退所させない…ことが
我が施設、認知症棟の方針です。

最近この様に決まった…;^_^A


それについては全介護職員、異論はありません。


でも問題はそうは簡単に解決しませんね〜。




臨時カンファレンスでも解決の糸口は見つからず
薬物療法も不発に終わっています。

薬の副作用で状態は悪化…
ADLが著しく低下して、生活の質も急激に落ちてしまいました。




現状では副作用が大きいので、抗精神薬は一旦休薬…
対処療法だけで経過をみることになりました。

(ーー;)




私の施設では施設長(整形外科医)以外に
精神科の医師も隔週で勤務していて、認知症の対応も
他の施設よりは充実しています。

ですが精神科医の意見でも環境を整えて対応してください。
その人にあったケアを心がけてくださいと言うだけです。




そんなこと分かっているよ……………
(; ̄ェ ̄) 心で叫ぶ。






そして臨時カンファレンスの後で介護職だけで今後の方針を
話し合いました。

夜間不眠、暴力もあるし徘徊が顕著に見られる、それに何よりも転倒のリスクが高いので終日マンツーマン対応は必須です。日中傾眠している訳でもなく、元気にフロアをマンツーマン対応だし。;^_^A


徘徊の原因も何度も話し合いましたが、原因は不明。
排泄、体の不調の有無も確認したが問題となるものは見つからない。

まあ…そんな状態なんですよね〜

お手上げです。




ある職員からこんな意見がありました… (´・_・`)



「もう何もしなくて良いんじゃない…」

「確かに何とかしてあげたい気持ちはあるけれど、ケアしなくちゃならない利用者はその利用者だけではないのだから」

「このままなら他の利用者のケアにも影響が出てしまう」
「いや… もう他の利用者のケアにも影響出ているよね?」
「何よりも我々の介入を嫌がっているから、逃げるために徘徊し、暴力を振るうことも考えられないだろうか…」



うん〜 (; ̄ェ ̄)
その考えも一理ある……………
本人は我々の介入を拒んでいるのかも知れない…




またある職員がこんな意見を…



「何もしなくて良いの?」
「答えは見つからないけど、預けて下さっているご家族は
施設だから安心して我々に任せてくださっているのだし」


またある職員の意見では…


「そもそも施設が安全という保証は全く無いよ…」
「施設であろうが在宅であろうが転倒して骨折するリスクは全く変わらないことだから」




流石に私も悩みました… (ーー;)

でも私もとりあえずは無理な介入はせず
しばらくは様子観察しよう。
確かに我々の介入に拒否している可能性もあるかも
しれないから。

ご家族には今の状況と転倒のリスクは電話で
伝えておくと話しました。




最後に職員には放置や何もしないは、ネグレクトと思われる
かも知れませんが、放置する事とは違うとことを説明しました。




何もしない……………

言い方が正しいとは思いませんが、こんな施設介護の形も
あるのかも知れませんね。

この対応…吉と出るか、凶と出るか。
私も分かりません。