「高級有料老人ホーム」でも虐待は起こり得る」
高級有料老人ホームで高いお金を出しているからといって、安心・安全で良質な介護サービスが受けられるとは限らない
2025年には介護士が38万人も不足するといわれている日本。圧倒的に人数が多い団塊世代高齢者の介護を担う人材は完全に不足しています。
高級有料老人ホームだから安全・安心というのは神話?
介護施設には、特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホーム、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、介護付き分譲マンション、高齢者向けアパートなどがあり、そのクオリティはピンからキリまであります。この形態はよくてこの形態は悪いということもありません。
たとえば、入居一時金を数千万円払う介護付き有料老人ホームもあれば、毎月9万円程度の費用で入居できる住宅型有料老人ホームまで、その価格帯はさまざまです。
高級有料老人ホームで最も入居一時金が高いのは1億2000万円というところまであります。内装は高級ホテルのようで、エントランスは大理石が敷かれていて、ロビーにピアノが置いてあり、演奏会などが行われる施設もあります。食事も高級食材を使った高級旅館を思わせるような内容になっている施設まであります。
しかしながら、ここで少し考えていただきたいことがあります。建物などのハードや、そこで提供されるプログラムや食事などは、支払える金額によってその質は大きく変わります。では、そこで働いている介護職の知識量・技術力・コミュニケーション能力・キャラクターなどは、高級有料老人ホームで働いている介護職のほうが、低廉な老人ホームで働いている介護職よりも高いのか?というと「そうではない」というのが現実です。
その理由は、高級有料老人ホームも低廉な老人ホームもそこで働く「介護職の給料はほぼ同じ」であり、どの施設も人材不足だからです。介護職への給与は老人ホーム運営事業者に介護報酬として支払われた中から支払われるため、その業態にかかわらず、支払える金額は結果的に同水準になってきてしまうのです。
結局、建物が高価であろうが安価であろうが、コスト回収期間は変わらないため、従業員に割ける賃金の総額は同じような水準となり、人件費も同じにならざるをえないのです。介護職の賃金に大差がないため、ケアの質的にも同じようなものになります。高級有料老人ホームで高いお金を出しているからといって、安心・安全で良質な介護サービスが受けられるとは限らないという理由はそこにあります。
ニーズと人材のねじれ
介護職の質は、それぞれの介護職が身につけている対人的な専門技術である「対人援助技術」によるところが大きく、この技術をきちんと身につけている人ほど、質のよい介護を提供できます。しかし実は、そうした人材が有料老人ホームに就職するとは限りません。むしろ、しないほうが多いのです。
ネット記事一部抜粋
対人援助技術大切ですね。
それと同時に介護の倫理や認知症介護の倫理...........
そして働く施設の運営方針も重要だと思います。
私の施設でも新人育成マニュアルがあるのですが
マニュアルの大半が業務の流れと、介護技術を指導するものになっています。
介護技術……………
オムツ交換が正しく出来る
トイレ介助が正しくおこなえる
食事介助が安全におこなえる
その他色々あるけれど、これらの業務は3ヶ月も働けば
一通りできるようになります。
しかし以外と指導していないものは
対人援助技術や介護の倫理、認知症の知識などです。
また忘れがちなのは運営方針。これ非常に大切です。
;^_^A
人員不足から早く現場に適応してほしい…
そんな考えから一連の流れや、それに必要な技術だけを教えるだけで現場に一人立ちさせている現状に問題が多いと思うんですよね〜。
(´・_・`)
介護技術の質を求めることも大切ですが、対人援助技術や介護の倫理を徹底的に指導しなければ根本的なものは変わらないのだろうと感じました。