映画『白夜行』を観ました。


※5/31 記事&タイトル訂正済み☆(matoinyanさんありがとうございますキラキラ


注意注意※ネタバレあり!! 長いです!

 

あの分厚さをたった二時間強に収めこんだ力技がすごかったです。

 

原作では亮司の偽造キャッシュカード作りに加担した銀行員と

後に東京で同棲した薬剤師の二人が

映画では一人の人間としてフュージョンしていて

時間&事件の短縮になっていて驚きました。

なんという収納術キラキラ

 

また、『松浦勇が亮司の父の死のいきさつを明確に知っていた』

というのが面白かったです。

原作で松浦が死んだのは 亮司の松浦に対する過去の恨みと

海賊版スーパーマリオ制作の件で亮司に執拗な

「ゆすり」があったからかなと想像していたので

映画版で 雪穂の幸せにマイナスになる人物 として現れたことが

すぐさま亮司の排除リストにあがった理由だという流れは

ひたすら雪穂の影を生きる亮司の闇っぷりが見えてよかったです◎

雪穂の母親殺害シーンにわざわざ実行犯として

亮司を出してきたリメイクも汚れ仕事は一手に引き受け、

「雪穂の手は真っ白です」感が出るので納得。

   

堀北真希からは神秘的な雪穂の雰囲気がよく出ていたし

子役のシーンの再現性が高かったのもいいなって思いました右上矢印

でも子役の女の子は体を張り過ぎで 

子役にそこまでさせていいのかガーンって感じでした。

オッサンとキウイを食べるシーンとか吐きそう。

この作品があの子が大人になった時の黒歴史にならなければいいと思う。

 

尺のために、原作から端折られてしまっているシーンがたくさんあったけれど

亮司の父親がプリンを買ったお店の名前が原作通り

「ハーモニー」のままだったところや、

子役の亮司が必死で密室を作ったりベルトを直すシーンを

あくまで「笹垣の推理・想像で語る」というシーンで出しているところに

原作の良さを引き継ぐ配慮を感じました。


社交ダンス部で雪穂が部費の入った袋らしきものを持っているシーンなど

描ききれなかった無念が伝わる。

原作にいたカテキョの大学生も見たかったな本

完全に消えていたね。

今枝さんも生きていたシーンはゼロで

命をかけた調査の成果は一成に一瞬で語られちゃって浮かばれない。

原作ではドキドキして読んだ 盗聴の一件は完全削除でしたね。

 

 

ものすごく残念だったのは篠崎一成ーーー。

君子危うきに近寄らず。

原作じゃ唯一(?)初見で雪穂の本性に

本能レベルで気づいたイケメンだったはずなのに

江利子に振られた(と思った)らすぐ雪穂に流されて

しかも結婚してからその本性に勘づいてビビり

引きこもりになるヘタレ男になってるぅぅぅハートブレイク

ちょっとオカマっぽいのもうわ~って感じ。

極めつけに妹にまで心配されている女々しさ。残念すぎる。

 

一成にはせめて亮司よりイケメンでいてほしかったわ。

 

映画だから主演が美男美女化するのは仕方ないけれど

亮司役の高良さん、せっかく時代に合った昭和(?)のダサい服着てるのに

イケメンが透けて見えるので

時効になっても刑事の脳裏に焼き付くような死んだ目をしてる設定が鈍るね。

そんなカッコよかったら 雪穂の影としての人生ではなく

別の光射す人生が簡単に拓けそう。

黒子なのに存在感高い。

薬剤師が死んだマンションの前に

TVで報道されている「カーキの上着を着た~」

そのまんまの格好でやってきてやじうまに混じってじっと見ているのはおかしい。

それに喫茶店での刑事殺害計画は直球すぎるし

笹垣に毒を盛るだけならカップに触れなくてもいいところへ

わざわざカップの耳の左右を入れ替えてしまうという

やらんでいいミスをしてるのもなんかカッコ悪い。

直後の笹垣の慌てっぷり


「左利きじゃないんだよ、俺は!」


が面白かったので好きなシーンですが

投げやりな犯行が不自然だなあと思いますコーヒー


ビーズアクセサリー⇒モールス信号 


ここは原作と違ったアイデアでワクワクしました。

普通じゃ連想できないけれど、数ヶ月かけてモールス信号を覚えた笹垣、

頭の中が亮司でいっぱいの笹垣なら気づいてもいいのかな?

定期的にビーズを確認していたはずの亮司は

児童館じゃ不自然に目立つので もっと亮司の身バレに配慮した

連絡方法もあったのでは?と思いつつ、面白い暗号でした。



おすすめ映画・・・ではありません汗

原作はおすすめです。

 

かなりどうでもいいことですが

鏡を使った太陽の反射光でピカピカ顔を照らされるのって

普通はめちゃくちゃウザいと思うナドキドキ

子供時代に好きな人にされたとしても、ウザいと思うなドキドキ

そう思いました。