私は元銀行員です
なので客として銀行の窓口に行った時は
担当者の言葉遣いや手元の丁寧さを
ものすご~~く厳しくチェックしてしまい
その結果 だいたい
すごく良い気分になるか
すごく嫌な気分になるか
に別れます。
そんな中 新居の近くにある郵便局に行くと
いつも手続き終了後は必ず
るんる~~ん
というくらい(笑)、
一日中嬉しいくらいに
気持ちの良い対応をしてもらえることに
気がつきました。
郵便局の接客がいかに素晴らしいか
このブログでいつか紹介しよう
と思っていたくらいです。
しかしつい先日 同じ郵便局での対応に
今までになく 「がっかり」 しました
私はたぶん 金融関係に関しては
平均的なお客さんより
厳しく見てしまうので
私にとって「がっかり」とは言っても
普通なら問題ない接客なのです。
でも、私は「がっかり」したのです。
このがっかりは何だろう?
それを考えていて 気がついたのは
その日に限って 今までと違っていて
いつもの担当者(女性)とは違った別の職員(男性)の
受付にあたったのでした。
私がいつも 「るんるん」で帰れた時は
Aさんが窓口を担当してくれた時限定だったんだ。
と気がつきました。
私はこれまで
「ゆうちょの接客水準は凄いわ~~!!!
○○銀行や△△銀行(元職場)とは
違うなあ~~ゆうちょすごい~~~!」
と思っていましたが
「ゆうちょの接客が凄い」
のではなくて 正しくは
「ゆうちょのAさんの接客が凄い」
のであって、
さらに言うと
「Aさんの接客が凄い。
そのAさんは(たまたま)ゆうちょに所属する」
のだ と気づいたのです。
私は今まで Aさんという人ではなく
Aさんという人の所属する「看板」を見て
看板に錯覚していたんだ と思いました。
これは結構衝撃でした。
花壇を見た時 一つ一つの花が
違っているのは当然で
花束は いろんな「個」の集合ですよね。
人ではなく、制服を見ていたような
目の前にあったガラスが割れて
初めて直接に真実を見たような気持ちでした。
私は銀行の仕事の つらい部分に
耐えられなくて辞めてしまったのですが
(ブログにもタイムリーに書けませんでした)
いつかまた 窓口や接客対応の分野の仕事をしたいと
心のどこかで思っています。
その時私は お客様にとっての
「Aさん」 になれるかな。
「受付」とか「○○銀行の職員」だとか
代名詞に置き換えられることなく
いや 置き換えられてもかまわないけれど
いっしょくたの中にあってもいつも
「Aさん」みたいな 仕事がしたいものだと
心の奥深くから 思いました。
代わりの人は いくらでもいる。
でも その人であることに 意味がある。
そういうのは プロフェッショナル であり
価値のあるものだと思います。