『星を継ぐもの』
/ジェイムズ・P・ホーガン(池 央耿訳)
を読みました
注意ネタばれあり!
本の裏によると…
■ 月面で発見された真紅の宇宙服をまとった死体。
だが綿密な調査の結果、驚くべき事実が判明する。
死体はどの月面基地の所属でもなければ、
ましてやこの世界の住人でもなかった。
彼は五万年前に死亡していたのだ! ■
近未来SF、出版は30年も前で
設定は現在よりも少し先の話らしい。
まだ「ソビエト」が出てきたり
序盤はちょっと アレ?
って思うところもあるものの、
「月面で真紅の宇宙服をまとった死体」
という強烈なインパクトに負けて読む
最初の50ページぐらいは
専門用語やら何やらが大量に出てきて
かなり苦痛だった
トライマグニスコープという、
物質を透過するというか
物質の内部を観察できる装置で
チャーリー(死体につけた仮の名前)の
所持品である本を
閉じたまま解読・・・!できる装置が
登場してからじわじわと謎が解明されていきます
(5万年も経ってるので、状態はいいとはいえ
触るとボロボロになるため、この装置を使う)
本当、「じわじわ」です。
三歩進んで二歩下がる的な。笑
チャーリーの正体は果たして。
地球上で滅びた古代の人間?
それとも地球人と同じように進化をとげた
異星人??
生物学者の主張や
チャーリーの文字を解読する言語学者の発見、
手帳に残る チャーリーの最期の日々と言葉。
【かつてこんなことは考えたこともない。
工場や鉱山や軍隊で暮らすばかりではない、
もっと意味のある生き方はきっとあるはずだ。
(中略)
この宇宙のどこかに、温かく、
色と光に満ちた世界があるならば、
われわれがして来たことから、
何か意味のある結果が生まれるはずなのだ】
読み終わった後、
これ本当の話なんじゃないか?と
思いたくなるようなストーリーでした。
太陽系、宇宙の美しさ、冷たさ
星の軌道 運命 人類の起源・・・
なぜタイトルが「星を継ぐもの」なのか?
壮大でドラマチックな、感動的な物語です
読み終わった後、ちょっと
月の見方が変わりそうな??