分かっているんだけれども、どうしたら良いかは分からない。




 上司に「お前、最近ちょっと変だよ」と。そうなんです、変なんです。




 「自分でも、分かってるんだろうけどさ」と。そうなんです、分かっているんです。




 「いろいろ分からないではないけど」と言ってくれるのは、上司の優しさなのかもしれない。そしてそもそも、変だよと言ってくれること自体も、優しさなのかもしれない。




 「自分のためにならないよ、それ」とも。頷くしかなくて、それも重々分かっていて。






 でも、どうしたら良いかは分からない。






 原因に関しては、正直様々なことが重なりすぎて、なんとも言えない。言ってしまえば、そういう様々なことを飲み込みきれない自分が原因であろうし。




 初心に還る、ということはよく出てくることだけれど、それで良いのかもちょっと分からない。




 当たり前だけれど、誰も答えは教えてくれない。そしてまた、そういう状況こそ大丈夫にならなければいけない。自分でどうにかするしか、ない。




 でも、時間がそうあるでもない。




 可及的速やかに、どうにかしなければいけない。




 出来るだろうか?




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 こんなこと、前にも何回かあったなぁ、と思い出す。




 高校生の頃。何もかもがうまくいかなくなって、いろいろと投げ出しそうだった頃。




 その時は、どうだっけ。




 音楽、か。




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 大学生の頃。吐き出すあてもなく、自分の中で嘔吐を繰り返した頃。




 その時は、なんだっけ。




 文学、か。




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 大きなのは3回目ということになるのだろうか。




 つまりその、自分があまりにも変になった状態。




 もう音楽もない。文学もない。




 というよりも、そういうものに逃げても仕方がない。




 逃げて待ってどうにかするんじゃなく、受けて進んでどうにかしなければいけない。




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 どうしたら良いだろう。




 考えなければいけないけれど、同時に動かなければいけない。




 日々は進むし、待ってくれない。




 なんとか、しなきゃ。




 なんとか。     arlequin