なんというか、どうにも人に優しくない一日だった。というか、あらゆることが裏目に出ていたというか、宜しくない方向に行ってしまっていた。
それでも共に時間を過ごせるような関係性というのは、本当に素晴らしいものだなと、逆に実感してしまったりもする。
大切な何かを失おうとするとき、あるいは様々なことが失われようとするとき、そんな時に自分の周りにいてくれる人達。
偉大だよなぁ、と思う。そして同時に強く感謝をする。
そしてその中にいて、少しずつ何かを見つけ出したいとも思う。
嫌な予感もする。でも、悪くない予感もする。今はまだ何も見えないけれど、予感だけがよぎる。
予感だけでも、何もないよりずっと良い。その予感が何かに変わるまで、どちらにせよ形を見せるまで。
様々な人やモノが支えてくれる。
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今日は雨ながら、少しだけお出かけ。代官山はコンシェルジュ・グランへ。
サボネリーズ・ブリュッセルの石鹸の取り扱いを始めたということで、丁度切れたのでナイスタイミング、と。
どっこい訪れてみると、扱いは1型5種のみ。目的の型は扱い無しとのこと……あー、やっぱり遠くまで買いに行かねばならないのね(笑)。
それでもデッドシーマッドの石鹸だけは買って。店内を物色。したらば、するすると目が、手が。

柔らかい、シャツ。でも強さがあるシャツ。光沢がある、シャツ。でも渋みのあるシャツ。軽い、シャツ。でも重みが感じられるシャツ。
全然知らないトコのシャツだったんですが、あまりに佇まいが良かった。ディテールも古着ベースなのか面白くて。
脇のアームの部分の作りや、サイドのガジェット、ヨークの作りに微妙な丈の長さや袖の寄せなど……正直、現代的ではないような形。でも、それが心地良い。ピッタリと体に吸い付くように、全体を覆ってくれる。
欲を言えば、ボタンは貝が良いとか(それでも、凝ったボタンではあるのですが)、ボタンの付け方はせめてクロスが良いとか、ボタンを全部閉めたときに襟がもう少し近づいていて欲しいとか、いろいろあるにはありますが。
それを含めても、すごく綺麗なシャツ。そして素敵なシャツ。なのに、価格はそこそこにお手ごろ(この感覚は人それぞれかなぁ、でもこれで15000ほど)。
cimom/f cimom/hというブランド名。mathieu-prってとこのオリジナルブランドになるみたいですが。
元々、基本はレディス展開がベースなようですけれど、シャツに関してはメンズサイズまで。1がレディス、2がレディス・メンズ兼用、3がメンズという構成だそうな。
ちなみに僕が2。このシャツを手にした瞬間のサイジングのイメージとピッタリに着れました、ある種奇跡的。
2を女性が着ると、少し袖や丈がたっぷりとする感じ。それはそれで、可愛いはず。
この名義でのブランドとしては、まだ始まって間もないとのこと。これだけ良いモノ作りが出来れば、PR次第ではもの凄く売れてもおかしくない。デザイン性や生地感からすると、うまくいけば価格帯の良さから、アーツ&サイエンスのようになれるかもしれない。
アーツよりも断然安いけれど、心地良さや生地の面白さ(高級かどうか、ではなく)では、ひけはとっていないですし。
アーツに似ているな、と思ったのも事実。形や空気感が。また何よりも似ているのが、「飾ってある時よりも、袖を通した時の方が、何倍も綺麗に素晴らしく見える」ということかもしれません。もっと、いろんなのを見たいなぁ、ここの服。直接、行くしかないのかなぁ。
とりあえず気になる方は、コンシェルジュ・グランへ是非。僕の買った濃いグレーも良いですが、薄めのブルーっぽいグレーも素敵なので。でも、たぶんシャツ好きの方が見て着たら、買ってしまうであろうこと請け合いなのでお気をつけくださいませ。
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似ていることは、良いコトなのか悪いコトなのか。
そこが問題かもしれない。
あの頃は、いろんな意味で大変だった。ある意味では楽しかったけれど、きつかった。
まだ何も分からないけれど。
とりあえずは、なるべくフラットでいたいと思う。
arlequin