世の中、何が起こるかなんて確かに分からない。明日のことさえはっきりなんて分からないのに、数年後、それよりも先のことなんてもっと分かるわけが無い。
でも、それほどに分からない未来があるというのに、人間は生きる。
それはつまり、分からない未来だろうがなんだろうが、きっと僕らは信じているんだと思う。
ある意味では、ただ盲目に、ただひたすらに、信じている。
そうでないと、生きてなんかいられない。
願わくばおとずれて欲しい未来がある、願わくば創り上げたい未来がある。
だからこそ、今が楽しく、今が幸せでもある。
今が、未来に繋がり、その未来がまた、その先の未来に繋がり、結果として素晴らしい未来がある。
ずっとずっと、小さな頃から、そう思い続けてきた。きっと、これからも、同じように思い続けるのかもしれない。
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デザインの好き嫌いはともかく、デザイナーの好き嫌いっていうのはあったりします。それはイメージ先行の単なる思い込みなのかもしれませんが。
僕は正直、世間が褒め称えるほど、深澤直人さんが好きになれなかったりします。デザインそのものは好きなものもあるんだけれど(無印の換気扇プレイヤーだったり、インフォバー初代だったり)、総合的に見ると、イマイチ好きになれない。
そんな風に言いながらも、深澤さんを好きな人の気持ちも少し分かったりした、瞬間。

モノとしては少し前から当然のようにチェックしていて、面白いなぁと思っていたものの、実物に触れる機会がなかった紙和(siwa)。大直が深澤さんにディレクションを依頼して出来たシリーズもの。
特殊な和紙(ポリ系を混ぜるやらコーティングやら挟み込むやらしているそうな)を使って、雑貨や鞄を作っています。どう見ても紙、でも布のように丈夫で、気持ちよい。
ボックスやトートバッグなんかも作っているんですが、まず気に入ったのがコレで。ひも付き書類入れ。いわゆる、ひも付き茶封筒の和紙版ということ。
この質感とパッと見は単なる封筒なんだけれど、使うと全然違う感じが素敵。放っておくと皺だらけなんで、捨てられそうですが(笑)。

茶だけの展開のものもありますが、赤や黒やグレーのものもあったりします。こんな風に、ブックカバーがすごく綺麗だったり。
変な話、紙和が出てきた時も雰囲気は好きでありながら、「でも深澤さんだしなぁ、別にいいや」とかなってたんですけれど(笑)。いざ実物達に触れてみると、俄然良かった。手触りも使いやすさも、コンセプトもデザインも。

どういうモノか、全くこの画像じゃ分かりませんね。一応、めがねケース。口の部分がパカっと開く感じ。
とはいえ、実際にめがねはいれません。ペンケースとして活用させていただこうと思ってます。大きさも丁度良いし、スタイルとしても面白いし、なにより薄いし軽いし。
バッグも良かったのですが、現実問題としては使わないか、ということでスルー。というか、紙和でトートを選ぶなら、B印の紙バッグ風のトートの方が、素敵に思えたので。あれは女子が持つと、異常に可愛いと思う。
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1月ももうすぐ終わり。早いけれど、遅い。数年後には、何をしているだろう。 arlequin