なんで、うまく言葉が出ないのか。言葉を必要とするときに限って、まともな言葉が出てこない。複雑なことは何もいらなくて、結局は単純な思考でよいモノを、ぐちゃぐちゃと考えすぎているのかもしれない。
言葉は現実的には無力なことも多いけれど、やはり現実的にはそれが必要となる時もある。
そんなことは、わかっている。
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金沢を回るにおいて、外せないのはやはりコラボンさんでしょうか。まぁどんな金沢本にも大抵は載っているので、若い雑貨好きな人で行かない人はいないのでしょうが。
古い民家に、ズラッと並ぶ雑貨達。金沢ゆかりのモノもあれば、よく見かけるモノもある。でもどこか統率がとれていて、見ていて飽きがこない。それほど広いってわけじゃないんですけれど。
椅子と机のスペースもあって、そこでは喫茶が。基本的にはコーヒー系や紅茶系などなど、それとパンも売ってたりしますが。
誰も人が座ってなかったりすると、ちょっと「いいのかな、コレ」みたいな空気も漂いますが、コラボンさんではコーヒーを飲んでいったほうが良い、安いし。
岩本清商店さんのコラボンオリジナルちょこっとトレー(犬の焼印がしてある)に、コーヒーと小さなお茶受けやらが乗ってきます。しっかりと淹れているし、味も良い。基本的には二三味コーヒー。

コラボンではコレを。もう見慣れた、マドラー。ドウガミスミコさんの作る、陶器のマドラー。伊勢丹の北欧展でも売られていましたし、谷中の不思議さんではヘビ道マドラーとして別注していました。これはつまるところの、原型。
コーヒーを飲むと、このマドラーも一緒にサーブされます(あ、くれるわけではないですが)。

これが二三味コーヒー。能登で焙煎を行っているコーヒー屋です。そこは遠いので足を運べませんが、飲めて豆も買えるならそれでいいか、と。
このコーヒー、特に下調べとかしてなかったのですが、コラボンさんとこで飲んだ瞬間、はっきりとわかりました。「あ、コレ、ホリグチさんとこじゃん、生豆」と。家に帰ってきてから調べると、やはり。ホリグチさんとこ出身。まぁ、分かるもんですね、うちでも飲んでいるわけですし、いくらブレンドとはいえ、味の傾向は隠せない。
コーヒーといえば、あうん堂さんとこで飲んだ「東出コーヒー」。地元のチャペックというコーヒー屋から独立したコーヒー屋さんの豆なんですが……これはこれで飲んだ瞬間分かって。「明らかに、バッハ(田口さん)的じゃないか」と。

両派のコーヒーが、これだけ近い地域で飲めるってのは、うらやましいかもしれません。都心だと、もう少し離れてしまうから。
ところであうん堂さんで「東出コーヒー」を飲んで帰る際、「近江町のとこに店があるんで、寄ってみてくださいね」と言われ「あー、そうしますー」と言ったものの、詳しい場所を全く聞くのを忘れていたのです。「これ、わかんねえじゃん、まぁいいか、次のトコ行こう」と進んでいたのです。
しっかり地図を見ながら、「うん、こっちであってる」とか思いながらグニグニ行く。すると、案の定迷ったんですよね(奇跡的なくらいの方向音痴です)。したら迷い込んだ先に、ふらっと東出さんがあったという、偶然。んー、ミラクル。
どちらのコーヒーも家で淹れましたが、美味しいです。二三味はコクがあり、幾つかの個性が見え隠れする。東出は雑味が一切なく(本当に一切ない)、すごくあっさりとしたコーヒー。どちらも、お試しアレ。
ところで、コーヒーの美味しい店というのは、結局幾つかに分かれてしまうのでしょうか。ホリグチ派、バッハ派、丸山派、そして最近ではワニや京都のオオヤさんとこ。もちろん上島やランブルとかも系列としてはありなのでしょうが、なんというかそれにしてもある程度で決まってしまっているような印象。
もっと変わった、美味しいコーヒーを出してくれるところ、希望。
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色はやっぱり楽しい。自分の働くところで、色にまつわる何かが出来るというのは、非常に嬉しい。色とりどりの彩り。やっぱり、赤がトップかな。 arlequin