乳がんと子宮がん | がんナースのおし(も)ごと

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検診では見つからなかった進行浸潤がん(子宮腺扁平上皮がん)と、検診で見つかった早期大腸がん。そんな2つのがん経験者ナースの、日常や生き方を綴っています。

私が最も信頼している師長がいる。
私の直属の上司

信頼しているだけに、散々仕事上での思いをぶちまけたり、泣きついたり、怒ったり・・・。

私は自分で言うのも何だが、基本、嫌なことがあっても笑ってられる
上司に本音を出すこともまずない。
しかし、この師長には何故か本音(不平不満)を出しまくりだった

きっと、
わかってくれる!
どうにかしてくれる!
と思ってたからである。

散々師長を振り回した・・・。
悩ませた・・・。
私は上司泣かせの部下だったと思う

そのストレスからだろうか
いや、それだけではないのは確かではあるが汗汗

師長は乳がんに罹患した。

私はなんだかすごく反省し、責任を感じた
師長が辛い治療に耐え、復帰されたとき、私の子宮がんが発覚した

2人で抱き合いながら泣いた

私、散々迷惑かけてきたのに
「私が乳がんになったのは、あなたを支えるためになるべくして、なったのかも。」
と言って下さった

入院前、手術前、手術後、退院後。
ご自身も大変な毎日だっただろうに、励ましのメールをくださった

この師長のもとなら頑張れる!

そう思い、復帰を目指して頑張った

しかし。

残念ながら、私の復帰を目前に、師長は異動されてしまった
突然の人事異動
師長も嘆いておられた。
私も嘆いた
阻止したいけど、出来ない現状


昨日、師長の送別会だった
異動されて数ヶ月経つけど

そーいや、師長と話した内容を思いだした。
「乳がんより、子宮がんの方がましやわ。だって、見た目わからないやん。
乳がんは風呂にも行けないねんでー。」

と言われたが

イヤイヤ、子宮がんの傷痕もかなり大きいし、とにかく合併症が壮絶な気がするんですが

ずっと自己導尿を強いられてる人だっているし。
腸閉塞と、リンパ浮腫のリスクは永遠についてくる

どちらにしろ
乳がんは乳房。
子宮がんは、子宮に卵巣。
どちらも女性としての象徴を喪失する。
だからどちらも絶対つらい。

でもきっと、どの癌も、それぞれになった本人しかわからない辛さや喪失感というものがあり、絶望感は苛まれないんだと思う

がんに、マシも何もないんだろうな。

がん患者の会というものがあるのも、やはりがんになったものにしかわからない思いや辛さがあるからこそ、共有して励ましあいながらやっていくんだろうな。

師長も私も思いは同じ
部所は離れても、
上司と部下でも、
がんにかかっている仲間であるには違いない。

とても心強く、この先も一緒に励ましあいながら、乗り越えていきたいと思いました。

師長、毎日激務で大変でしょうが、お身体1番にして自分を大切にしていただきたいです。