「地域一番店」「カテゴリー一番店」請負人の清水です。
数日間、夏期休暇をいただいていました。
まだまだ観光地としては発展途上のロケーションで、
僕が感じたことを書きます。
初日の夜。
初日の夜に僕が入った、現地では有名な食事処。
入った瞬間に、バタバタ感が伺えました。
メニューも出てこない。
オーダーも取りにこない。
お客様に意識を向けていない。
明らかに“問題あり”です。
こちらから、声をかけてオーダーしたものの、料理が出てくるスピードの遅さは尋常ではありませんでした。
後から入ってこられた年配のご夫婦のお客様は
「いい加減にしろよ!メニューも出さない。オーダーも取りに来ない。どうやって注文するんだよ!!」と怒って帰ってしまいました。
その言葉を聞いている店員さんの対応も良くありません。
「自分が悪いわけではない」といった気持なのか、悪びれる様子もない。
二日目の夜。
ホテルから少し離れた居酒屋風のお店。
女性店員さんの感じは△。ご主人の感じは悪くなかったのですが、
こちらも料理の出てくるスピードが遅い。
そして、お客様の様子を見に来ない。
歓迎されている感じがしない。
三日目の夜。
宿泊しているホテルで食事することにしました。
こちらでの対応は全く問題なく、
食事中に差し出がましくないほどの“会話”もして下さり、
「お客様をお迎えしている」という接客姿勢を感じることが出来ました。
違いは何なのか。
この違いは何なのでしょうか。
地元の方が経営している小さなお店では、
夏の時期が特に繁忙期となるからなのか、
接客慣れしていないことが誰の目にも明らかです。
従業員さんは“こなす”ことに精一杯。
お客様に喜んでいただこう…といったことは一切考えていないと思われます。
経営者さんもそこには“意識”を置いていないのかもしれません。
お店の数も少ないので、競争意識が働かないのでしょう。
季節が来れば、繁盛し、季節が終われば、客足が減る…という割り切りなのでしょうか。
初日に行ったお店は、地元の方からの評判は良いようでした。
サービスのクオリティに対する感覚が現地の方と僕とでは違うのでしょうか。
(後から考えたのですが、“オンシーズンはいつも流行っている”=“良いお店”という現地評価なのでは…と僕は思いました)
二件目のお店もそうですが、料理を出すスピードも、僕が特別せっかちで“遅い”と感じたのでしょうか。
“当たり前”は怖い。
“当たり前”は怖いと思います。
僕が行ったロケーションは、
まだまだ観光地としてはこれから栄えていくところなのかもしれませんが、
“サービス慣れ”している都会からの観光客は、
この現地のお店の“当たり前”をいつまで受け入れてくれるんだろうかと少し怖くなりました。
(スローな時間を愉しむ…というゆとりがあれば、許容できるのかもわかりませんが。)
僕が宿泊したホテルでは、現地のお店の接客スキルとは格段に違うサービスを提供してくれました。
ここは大手資本が入ったリゾートホテルだったのですが、やはり安心感がありました。
大手資本進出に反対する看板。
町はずれに、この大手資本のホテルを名指しで「ホテル○○反対!!」という、この資本の現地進出に反対する大きな看板が立てられていました。
お客様を取られてしまう…という思いから、
現地の企業やお店などが立てたのでしょう。
“当たり前”を変える。
サービスを提供するものとして、観光客を相手にする最低限の接客スキル(サービス業としての当たり前)は身につけておかなければ、
お客様は離れて行くんだろうなぁと感じました。
そして、
余計なお世話なのですが、
大手資本さんは、完全に勝算があって来られたんだろうなぁ…とも思いました。
商売は怖くもあり、そして面白いものです。
また、ここを訪れてみたいと思います。