前回予告の「食堂のおばちゃん」について書きます。


「ホスピタリティ」とは無縁のような感じを受けられるかもしれません。

僕が利用している、フランチャイズの食堂(毎度おおきに○○食堂)のとあるお店のお話です。


前回、リッツカールトン大阪のことを書きましたが、

当然のことながら、

この食堂では、ホテルマンのような言葉使いはありません。

高級なソファーもなければ、

シャンデリアもありません。

目立ってあるのはアナログであろう20インチほどのテレビ。しかも見上げて観るには首が痛くなるかと思われるほどの角度。。


しかし、僕はこの食堂が心地良いのです。

元気な「いらっしゃい!」の言葉。

店員さん同士の掛け声。

トレーを一つ取り、

焼き魚を取り、コロッケを取り、サラダを取り・・・

好きなおかずをトレーに載せながら、カウンターを横に横に進みます。

ここで「おばちゃん」登場です。


素早く僕の方へ近づき、「これとこれとこれ、温めとくね!」とささっとお皿を取り、電子レンジまで持って行ってくれます。(普通はお客さん自身で温めます)

温め終わると席まで素早く持ってきて下さり、「ごゆっくり!」の一言。見事なリズム。


最初に来た時に感じたのですが、

このお店を「回している」のは彼女だということに気づきました。

フロアはこのおばちゃん一人で完全に仕切られていました。

テーブルを拭くのも、伝票記入も、お会計も、お声掛けも、お見送りも。。

下世話な話ですが、パートのおばちゃんですので、僕らの業界のお給料よりははるかに低い賃金で働かれていると思います。

ですが、彼女は活き活きと仕事をし、楽しく仕事をしているのです。

肩に力が入っていない、でも決してだれているわけではない、きびきびとした動き。

「ホスピタリティ」だと思いました。

僕はこの食堂が好きになりました。

お店のオーナーが羨ましく思いました。


フランチャイズということ、食堂ということを考えれば、他店との差別化は難しいかもしれません。

メニューも値段もさほど違わないでしょう。

でも、僕はこのお店に行きます。

「おばちゃん」に会いに行ってる自分がいます。

彼女がいないと、

このお店は活気を失います。

「お店は生きている」のです。

そのお店は「人」が作っているのだと感じさせられます。


「人は城、人は石垣、人は堀・・・」と武田信玄は言いましたが、

お店もやはり「人」。

「地域一番店」には良い人材が不可欠だと痛感させられます。

そして、「良い人材は良いリーダーの元で生まれる」ことも忘れてはいけませんね。


次回は自分のお店のことを少し書いてみます。(変更になったらごめんなさい)