礎

まず平素より千葉大学男子ラクロス部を応援してくださる皆様に改めて感謝申し上げます。皆様の多大なるご支援、温かいご声援のお陰で25シーズンを走りきることができました。拙い文章ではございますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

僅かな記憶を頼りに4年間を振り返りたいと思います。

1年生。当時のことはあまり覚えていないけど、「全員が未経験スタート」「一生の仲間ができる」そんな言葉につられて体験会に足を運んだ。もともとマネージャーをやりたいと思ってた訳ではないけど、直感でこの部活に入ることを決意した。TSの業務は想像してたよりも過酷で、でもそれ以上にやりがいがあった。特に夏合宿をきっかけに同期TSと仲良くなってからは毎日が楽しかった。サマーやウィンターを通して、自分の同期は強いんだ、自分たちは1部で戦えるんだろうな、と漠然と考えていた。

2年生。後輩ができて育成する側になったが、自分はどういうTSになりたいのか、どうやって部活に貢献できるのか、考えても答えは分からないままで苦しい1年間だった。同期のリーグ戦での活躍は嬉しかったけど、自分も一緒に戦っているという感覚は正直全然なかった。自分にはこの部活向いてなかったのかなとか、ネガティブに考えるばかりで何も行動に移すことはなく、頼まれた仕事をただやるだけになってしまっていたと思う。

特にTSは存在価値を見出すのがすごく難しくて、それで悩んでしまう人も少なくないと思いますが、1歩踏み出す勇気をもって外部に出てみるなり、人より少し得意なこと突き詰めてみるなり、少しずつでも何かしら行動を起こすことは本当に大事だと思います。

3年生。リーグ戦では少しずつベンチに入れてもらえるようになって嬉しかった。それと同時に、1部の壁の高さを思い知った。獨協との入れ替え戦。チームの士気も高まり、勝てるような気がしていた。しかし現実はそんなに甘くなく、2部残留という結果を受け、自分が4年生の時に1部で戦うという夢は消え去り、どれだけ実力をつけてもFINALや全学の舞台には立てないことが確定してしまった。

4年生。TSリーダー、運営幹部や会計を任せてもらったけど、慣れないことばかりで自分のキャパの狭さを痛感した。自分が最上級生として迎えるリーグ戦は今までの何倍も緊張した。プレーヤーにとって最高の環境を提供するために、毎試合これ以上ないと言えるくらい準備をして臨んだ。チームとしては東洋戦あたりからリーグ戦や練習試合で思うような結果が出せなくて、正直どうしたらいいのか分からなかった。

迎えた11月24日。沢山の期待を背負って戦った60分間。本当に悔しかった。笑顔で引退したかった。

結果は負けてしまったけど、後輩のみんながこの試合を通して何かを感じ、それが行動のきっかけになっていたら嬉しいです。

最後に私が後輩のみんなに伝えたいことを書きます。

まず1つは、前例にとらわれすぎないでほしいということです。今までの先輩方が築いてくださった伝統を尊重しつつも、環境や組織を構成する人間が変わっていく中で、今までの正解が今の正解とは限りません。ラクロス部に存在する常識に対して、少し懐疑的な視点を持ち、その時の最善を追い求めるということを少し意識してみてほしいです。

そして、ポジション内、学年間、学年を超えたなど周りとのコミュニケーションが大切であるということも常々感じました。自分の中で解決する方が楽なこともあるけど、周りがどういうことを考えているのか知ることで知識や視野が広がります。それがチーム全員が同じ方向を向くということに繋がると思います。

4年間を振り返ると本当に数え切れないほどの思い出があって、この部活に入ることでしか味わえない経験、感情が沢山ありました。そして、間違いなく人生の中で一番濃い4年間になりました。決して楽しいことばかりではありませんでしたが、全てこれからの人生の糧になると信じています。

最後になりますが、4年間を通して関わってくださった全ての方々に改めて感謝申し上げます。

31期 4年 MG 小松夏海