ボクの住むトリル地区から10キロほどの、
エコランド地区、
そこのコンドミニアム
昨年10月29日の地震で、
5階建のコンドミニアムの内、
1棟が1階と2階が潰れて崩れ、
負傷者は十数名です。
その真向いのコンドミニアムは立ち入り禁止、
ですが広い敷地内、
崩れた棟と同じコンクリート5階建てが並び、
今まで通り住み続けていて、
ここに限らず、退去命令が出されたとしても、
経済的理由などで「移れない」ようです。
ゲートのガードマンへ、
ボク「ここは全部で何棟ありますか?」、
ガードマン「たくさんダヨ」と。
トリル地区
ボクの通っていたジムが入っていた、
コオペラティブビル5階建、
同じく昨年12月15日の地震(震度4程度)で、
使用中止となり、
コンクリ壁面には大小のヒビが走り、
所々モルタルも剥がれ落ちています。
その1階に入居する、
「ダバオライト」(電力会社)は、
「一時的に移転」の貼り紙、
ですがダバオライトのように、
資金力がある会社は移転出来ますが、
小さな商店はそのまま店子しています。
ジムはここから500m ほどの、
3階建ビルへ移転準備中ですが、
いつ再開出来るかは未定です。
ビル前の路上で「小判焼き」、
といっても小さな丸いパンケーキ(5ペソ)、
を売っている友人のケン(40代)、
ボク「ジム、いつ再開するか知ってる?」、
ケン「分からないけど、当分ムリだろうね」、
ボク「このビル、いつ取り壊すの?」と、
目の前、コオペラティブビルを指差し、
レンズが無いのかと思うほど、
いつもきれいに拭かれている、
彼の乱視のメガネ、
その奥の目がニッコリとして、
ケン「ここはフィリピンだぜ、
ニッポンじゃないんだよ、
フィリピン人はこれを直すんだよ」、
ボク、口が半開きのまま、
5階建てのビルを見上げ、
弱々しい息だけで呟きます、
「直すって、どうやって?」




