トリル
シャッターが傾き、開けるのも、
閉めるのも大変そうな店構え、
店内は「年に一度くらいは掃除しようよ」、
そう言いたくなる床屋に行くんです。
バリカンのスペーサー(髪の長さ調整)ナシで、
刈り上げ、ミリタリーカット、
ここで言う「マリーン・カット」に、
マリーンとは海兵隊のことです。
理容師がオーナーを含め4人、
今まで3人に刈ってもらったことがあり、
店の内外は超不安になりますが、
技術は日本と同じくらい(私見です/笑
30ペソ
キャンドゥで買った卓上カレンダーの、
床屋へ行った日を見ると、
2~3週間に一度行っていて、
いつも刈ってくれるのは同じ人、
短髪に日焼けした肌、
一重で目つきの悪い40代男性、
いつも、きたならしいあご髭を、
人差し指と親指で、こよってます。
まぁ、腕は確かですし、
人相の割に丁寧なんです、
(そういうこと言っちゃ、いけませんね)
刈り終わって、床屋でする、
ボクが子どもの頃から好きな、
あの「不思議なマッサージ」をしてもらい 、
あご髭、
「肩に空気と水が溜まってるダヨ」と、
ボク、その意味も解らず「ほんとぉ?」とだけ。
彼は何百、もしかすると数千人に、
あの不思議なマッサージをして、
肩、首周りも同じ数だけ触れていて、
違いは解るのでしょうね。
ネットで調べなきゃ (笑
あご髭「髪の毛、染めないの?」
ボク「ぇっ?」
あご髭、
「頭の上ダヨ、上 、ライト・ブラウンにすれば、大丈夫ダヨ」と、
彼の人差し指先を、
ツーっとはわせ始め、
ボクの額のはえぎわから、頭頂部へ
そして頭頂部で大きな丸を描き、
また指先は額へと戻って行き、
ボクの頭に、
前方後円墳をなぞり描きします。
あご髭、
「ここ、薄いから染めれば大丈夫、
染めたら頭皮が透けて見えなくなるヨ、オレ持ってるから100ペソでいいよ」
ボク「バカァ、誰が買うかぁ~!」、
とは言えずに、
「ぁ~、考えておく」とだけ。
彼は肩と首周りだけでなく、
「頭周り」も熟知していて、
適切に、不愉快な、
それでいて、
まことに正しい、アドバイスをしてくれます (笑