あまりにも酷過ぎる飼育放棄【プードルのボランティア・トリミング 動画編】 | チロのアトリエ

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雑誌、テレビ、コンテスト、セミナーなど多方面で活躍してきたベテラントリマーのお店です!

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先日UPした記事、
スタンダード・プードル銀太のボランティア・トリミング。
覚えていらっしゃいますか?


ペットショップで可愛らしい仔犬達が並ぶ、いわゆる「表のペットの世界」ではなく、
虐待を受けたり飼育放棄されたりとあまりにも酷過ぎる「裏のペットの世界」について
一人でも多くの人に伝えなくてはいけないと思っています。

表の世界は一般の飼い主様達が目にする事ができますが、
裏の世界に関しては私達のようにペットに携わるプロですら
特定の人達しか目にしないのではないでしょうか。

プロだから慣れるなんてことは決してありません。
私達だって目にしたくないような可哀相すぎることが
世の中にはたくさんたくさんあって・・・、
でもそこに目を向けない限り不幸な子が減らないんです。
この裏の世界を無くさなきゃいけない、 私はそう思います。

人間以外の動物は口がきけないかもしれませんが、
感じること(痛い、怖い、不安、悲しい、嬉しい、楽しい)は同じです。
ただそれを伝えることができないのです。
ならば、なぜ、目にした人が伝えないのでしょう?

周りからの反応が怖いから...
見てみぬフリしておいたほうが面倒じゃないから...

いけないことはいけないと、
口をきける人間が伝えなくてどうするんですか
…と、言いたい。


利益の為だけに犬を繁殖させ続け、
母犬が子供を産めない体になったら捨てる。
こんな話、山程聞いてきました。

もう一歩踏み入って考えてみてください。
赤ちゃんがこの世に誕生するまでの間、
母犬は体調だってすぐれないはず。
出産をするというのは一体どれだけの痛みを伴うと思いますか?
出産とひきかえに命を落とす母犬だっています。
赤ちゃんが誕生して、成犬になる前にまた次のオス犬とかけられる。。

動物はロボットじゃないんです!
痛みや苦しみを通過して、素晴らしい命の誕生があることを
忘れてはいけません。 

それをむやみやたら繁殖し、
「可愛くないから売れない。骨格の形成不全で売れない。」と捨てる。
保健所へ持ち込んだり。。。



素敵な縁あって
ペットショップやブリーダーから一般飼い主様の手に渡って
ほっと一安心と思いきや、
「こんなに吠えるのは困る! こんなに毛が抜けるのは困る!
こんなにお金がかかるのは困る! こんなに噛み付くのは困る!」

そうして捨てられていくワンコが後を絶たない。


どうして販売側は
手入れが大変だということを伝えなかったのでしょう?
お金がかかると伝えなかったのでしょう?
毛が抜けると伝えなかったのでしょう?
余計なこと伝えたら売れないから」 ですか?



逆に、どうして購入側もしっかりと調べないで買ってしまったのでしょう?
可愛くて安易に買っちゃった」 ですか?





でも
本当の事をしっかり伝えて売らなくちゃいけないし、
しっかり知識を付けてから買わなくちゃいけない。




正しい事をしっかり伝えれば飼い主様はちゃんと理解してくれるはずです。

【毛が抜けるから毎月トリミングに出す必要がありますよ。】
ただその一言があれば、それを理解して迎え入れた子であれば
不幸な子はでてこなかったはずなんです。


利益の為だけにむやみに繁殖をさせること、
そして犬種についての説明が不十分であることが、
飼育放棄や保健所への持込みに繋がるということを十分に理解して
販売業を行って欲しいと願っています。




私はトリマーであり、
一、飼い主でもあります。
自分の大切なワンコが虐待を受けたらどうしますか?
心がはち切れる思いがするはずです。
自分のワンコだけよければ良いなんて狭い考えじゃなく
人間よりも弱い者が困っているのであれば守ってあげましょうよ。

自分ができる本当に小さなステップでいいと思います。
何もボランティア団体に登録して・・・と大きなステップを踏まなくたって、
身近なところにある「小さな困った」を助けてあげましょうよ(^o^)



たった一人のヘルプだって、
全員のヘルプになったら大きな力になると信じています。




まずは私ができることをします。
先日ボランティア・トリミングを行ったスタンダード・プードルの銀太(仮名)の
トリミングの様子を皆様にお伝えしたいと思います。

推測ではりますが、恐らく生まれてから一度すらトリミングをしてもらったことは
なかったのでしょう。
そして夏も冬も雨でも外にいたのではないでしょうか。
フワフワで可愛かったはずの毛は、毛玉と化し、フェルト状のマットと化し、
最終的には鎧(よろい)と化し、この子を苦しめました。
そして手放されました。。。


なんでもっと早くに他の方に相談しなかったんでしょう・・・。
誰かが相談にのってくれたでしょうに・・・。

トリミングをして鎧を脱ぎ捨てた銀太は、
毎日飛び跳ねながら新しいおうちが決まるのを待っているようです。
全国からも多数の問い合わせがあるそうなので、
素敵な飼い主様にめぐりあえることを心から望んでいます。

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ここに衝撃的な4つの動画をUPします。
全て私が撮影しています。
排泄物等は写っていませんので是非ご覧頂けたら嬉しいです。















一人でも多くの方に銀太の事が伝わりますように。
そして一頭でも多くのワンコが幸せになりますように。