人の数だけ人生があります


生き方も、生き様も、生き甲斐も

要素になるものは山ほどあって

人それぞれ手に取るものは様々です


その中で何かに魅せられ

命を削りながら

ひとつのことに向き合い続ける人は

その場にいるだけで命が燃えてるのが見えるな

っていつも思います


今、この瞬間を生きていることが

ひしひしと伝わるというか


あの感覚を言葉で表すのは

あまりに難し過ぎるけれど



魅せられ、それを愛した人は

それ以外に生き方があることは知りながら

それが自分の元からなくなった人生は

有り得ないと信じて疑わなくて


きっと、その魅せられたものを失った当人は

生きていることに意味を見出せないだろうと思う


例えるならば

いつかどこかで聞いた

小説家が死ぬ時は命が尽きる時ではなく

書けなくなった時だ、というようなあの感覚



生きることは

息を吸って吐いているだけでは

物足りなくできていて


でも、それを埋めるものの大きさや

それを埋めるもの自体は

その人その人によって違うんだなと



何かのために生きるのは

きっと厳しい生き方だろうと思います


私はそれほどまでに

捧げられるものに出会えていなくて

生きる、ということは

命を繋いでいくことに

意味を置いているところがあるけれど


そういう人を見ていると

輝かしく、美しく、羨ましく見える反面

命が燃え、焦げて音を立てる姿に

胸が嫌な音を立てる時もあります



あの人たちは

あそこでしか生きていけないのだろう


それがどれだけ残酷なことなのか

私には知り得ない世界だけれど


やっぱり彼らほど美しく

人間くさい人たちはいないだろうと

いつもいつも思うのだ