いつか
病気が治ったからもう要らない
って言われちゃいそう

と、彼にポロッと言われた昨日


こういうことを言う時は
なにかに不安になっている時だ

不安そうに、切なそうに言う彼に
「どんなよ、そんなこと言わないよ」
と笑い飛ばして言ってみたけれど
今になって果たしてその返事が正解だったのか
何だか不安になってきてしまった


彼に好きだと言ってもらった時
彼と付き合ってからも
私は、自分が病気であることに
どこかで引け目を感じてきた

世間の22歳の女の子が当たり前にできることが
なかなか思うようにいかない

「これは今の私にはできない」と
伝える場面がくるたびに
何だか申し訳なくて、すごく悔しくて
なんでできないんだろうと
どうにかできるようになりたいの思いで
いっぱいになった


でも、彼にくっついて
あちこち出かけて
いろんなことに挑戦して

それまでできなかったけれど
今は当たり前にできるようになったことも
たくさんたくさんある


自分ではどうにもできずに
不安感やフラッシュバックで
泣きじゃくった時も
文句一つ言わずに抱き締めて宥めてくれる

解離して、退行を起こして
舌っ足らずで訳の分からないことを言ってても
戻ってきたら笑い話にしてお終い

まだ抜け出せない病気の症状も
まるっと受け止めて“私”として扱ってくれる


おまけに言うと
障害者手帳を持っていたって
『俺もタダだって、ラッキー』って
割引券と同じ扱いにされてる(笑)


あれもこれも思うようにいかない
一緒にいる人に手をかけてしまうばかりだ
と、感じていた引け目は
彼と過ごす時間が長くなるにつれて
少しずつ薄れていて

今もなくなったとは言いきれないものの
「理解してもらえている」という安心感に
とても救われている


だから私の“病気”にとっても
彼はとても大切で、ありがたい存在だ


だけど、私が彼と一緒にいるのは

彼氏といる時間が楽しくて、充実してて

一緒にいることで満たされて

幸せな気持ちになれるからだ


付き合ってできることがたくさん増えたのは

あなたとならいろんなことがしてみたい

って思えたからだ


病気を理解してくれる彼に

感謝しきれないくらいにしているけれど

それは彼と一緒にいたいと思う

数ある理由の中のひとつなだけだ



私の病気は完治はしないものだけど

もし寛解したとしても


さて、こんなに良くなったことだし

今までは出来なかったこと

山ほどやりたいから付き合ってよね、って

嫌っていうほど引きずり回してやるんだ



良くなりたい、って

転がり落ちるように何もできなくなった

あの日からずっと思い続けてきた


そのきっかけのひとつをくれたのはあなただ


でも、私はその手段のために

あなたと付き合ってるつもりなんて

微塵もないんだから

失礼なこと言うのやめてよね



一緒にいたいから

ここにいるって、ただそれだけだよ