今年の初めに施行されました産業競争力強化法。
そろそろ色々動き出す頃かなと思います。
クールジャパン推進機構法と同じく、省庁の権限を大きくして、省
庁と仲のいい企業(大企業やファンド?)ばかりに利権が行くよう
な方策な気もしますが、使えるものは上手に使って日本の経済を発
展させていきたいですね。
産業競争力強化法には、VCへの投資を行った場合、出資額の8割
を限度として損失準備金を積み立て、損金参入可能というものがあ
ります。
一応、VCの要件の1つに「大規模法人グループに属さないことと
」いう条件がついているものの、投資家から組合へ出資される金額
の合計が20億円以上という条件もあったり、今の日本に認定され
るファンドというのはどのくらいあるのだろうか?という疑問にも
思いますが。
...
投資先の条件がスタートアップ、アーリーステージが6割以上のよ
うな感じなのは、すごくよい要件とは思うのですが、実際、大手が
投資するベンチャー企業は限られてくる&日本のVCは1社が出す
と一緒に出すVCが多いので、そういう企業だけにバブルのような
状況が起きて、
IRRの低下(一応要件では目標iRRは15%です)
→投資家のVC離れという循環にならなければよいな思っています
。
また、ハンズオンの要件もあるのですが、ハンズオンで育てていく
ようなことができる人材は、大手ファンドであまり見た事がありま
せん。。。。
大手のサラリーマンキャピタリストを否定するわけではないのです
が、もうちょっと独立系中小ファンドにもお金が流れるような仕組
みが作れればよいなと思うのですが。。。
そもそも日本ではハンズオンの出来るキャピタリストは殆どいない
かもしれません。。。やはり業界のこともよくわかっていないとい
けないので、個人的には自分で事業をやっていた人の方がよいので
はないかと思うのですが、実際は大学卒業してずっと金融業界にい
たキャピタリストが多いかと思います。
なので、VC側の能力を高める施策も一緒に有ればよいのにとも感
じました。
果たして、日本の血液循環と新陳代謝(お金の流れ)よくなるでし
ょうか?
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当社でも創業期の資金調達支援、
成長期、成熟期の事業再編やM&Aのサポート、マーケティングサ
ポート、
停滞期の事業再生から、
全てのステージにおける事業承継まで
様々支援を行っております。
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参考までに。
産業競争力強化法のその他の内容は以下のような感じです。
<創業期支援>
(1)大学VCなどに出資する・助言ベンチャーキャピタル等は、
認定を受けて、国立大学法人等から出資並びに人的および技術的援
助を受けられる。
(2)地域と連携した創業支援体制の整備(補助金等)
<成長期>
(3)ベンチャー企業投資の促進税制
一定の要件を満たし、認定を受けたベンチャーファンドへ出資を行
った企業は、出資額の8割を限度として損失準備金を積み立て、損
金算入可能。
(4)産業革新機構において、一定の支援規模の案件については、
事前手続きを不要にし、ベンチャー支援数の増大、判断の迅速化を
測る。
<成長期>
(5)事業再編の促進
認定事業者は、特別税率や中小企業基盤整備機構による債務保証が
ある融資、そして手続きの簡易化まで、M&Aが簡易的に迅速にで
きるように。
<成熟期>
(6)規制改革
1.企業が新規事業計画に即して、予め規制の有無を照合して、確
認を求める事が可能に。
2. また、次号の規制の特例措置の提案もすることも可能。
(7)設備投資
1.生産性向上設備投資等に関する減価償却資産について、一定の
要件を満たした場合、即時消却または税額控除の優遇阻止が受けら
れるようになりました。中小企業には上乗せ措置も。
2.リース手法を活用した設備投資の支援措置(先端設備導入)
(8)生産性の向上を目指す事業活動について、認定を受けた取組
みに対して、税制優遇、金融支援、会社法上の特例等の措置。
<停滞期>
(9)私的整理の支援等、事業再生支援
(10)資金繰り支援
などです。
http://www.meti.go.jp/policy/
jigyou_saisei/
kyousouryoku_kyouka/shien.html