魚仕入れの醍醐味とちょっとした極意
明後日には、台風が関東を直撃ということで、日本太平洋沿岸は、ものすごく荒れていて、日本中に近海ものの
魚介類が一挙になくなる。また、今回の台風はでかいし、中心気圧も低い。
と、ひさびさに、全店舗の直営の仕入れを私がすることにした。こういうときこそ、仕入れの醍醐味というか極意を
堪能できる。
まず、よく産地直送とちまたで聞くのだが、もしや、約10キロ箱いろんな魚種詰め合わせセットで、店に直送されるものが、産地直送と思ったらそれは大きな間違い。間違いではないのだが、
各漁港では、各魚は、それぞれの種類ごとに、5キロづつとか10キロづつとか、サケ・サバとかになると何トンと
いう単位で、競セリが行われる。実際は、これらを、地方仲卸さんが、いくつか買い、それを少しづつ詰め合わせ
にしてくれて、初めて、いろんな種類の魚の入ったひと箱が、出来上がる。つまり、めちゃめちゃ安いアジが、
約20キロで売られていても、1和食店舗としては、アジの専門店をしていない限り、ありつけない安価な商材といえる。
今回でいえば、海は大荒れということも重なり、このあたりを軸に、各漁港(まだ台風の影響を受けていない地域
)と連絡を取り、各魚の情報をもとに、買い付けをする。今回でいえば、直営店と卸をさせていただいているお客様
で、約30店舗(他にもあるのですが、他は社員におまかせ。)をひとくくりにして、買い付けをする。
そうすれば、50キロ一挙に買っても、弊社のバイイング内で、振り分けができるので、各漁港の仲卸さんも
ロスを考えずに、買うことができる。そして、やはり、大量に買うと、市場の原理で、かなり安くなるのは当たり前。
私が、いつも社員にも言い続けている、バイイングパワーを強くしようということが、このレベルでも、きっちり
体験できるのだ。
今回も、情報をまとめ、無事発注終了。久々に各店舗ごとの詰め合わせを作りましたが、何年たっても勉強に
なります。
さあ無事、いいぴちぴちの魚が店舗に届くかな?