2週連続で台風が直撃している日本ですが、
皆さんは、台風19号対策、万全でしょうか?
今日の『チダイズム』は、福島県知事選に
立候補している6人の候補者を、徹底解説!
今回、取り上げるのは、こちらの方です。
五十嵐義隆(36)さん。
職業は、まさかの「牧師」。
仏教を信じている人が多くを占める日本では、
牧師さんと出会うのは結婚式ぐらいなんですが、
福島の現状を見つめ、立候補を決意したそうです。
ちなみに、五十嵐さんは、新潟県三条市出身。
自宅の一部を教会として開放しているのですが、
「アイラブジーザスチャーチ」というチャーミングな
名前がつけられており、そこで牧師をしているとか。
「アイ・ラブ・ジーザス・チャーチ」。
なんとなく、「アイ・ラブ・ニューヨーク」的なものを
感じてしまうのは、僕の発想が貧相だからでしょう。
五十嵐さんは、「アイラブジーザスチャーチ」で
牧師として活躍する一方で、自殺者ゼロを目指す
宣教活動、その名も「ラブレボリューション」も開始。
超超超超いい感じのネーミングセンスなんですが、
この活動では、ゴスペルアーティストとともにCDを
作ったりしたそうです。
そして、今年の1月からは、パレスチナの平和を
願うプロジェクト、「シオンの喜び」とやらに参加。
ちなみに、「シオン」とは、エルサレムの別名です。
どんな人なのかは、なんとなくわかったでしょうか。
少なくとも、ネーミングセンスは、新潟クオリティー。
だけど、大切なのは「政策」です。
五十嵐義隆さんが掲げている政策をまとめると、
このような感じになっています。
■ 放射線量のデータは、予防のために公表。
■ 除染や廃炉の技術は、皆さんから公募する。
■ 子供たちの被曝を守る新商品を公募する。
■ 知事の給料は自分の本の印税で負担する。
■ 知事の退職金は、子供たちの教育に使う。
■ 福島県産の農作物を県がネット販売する。
■ 震災復興のためにベーシックインカム採用。
■ 10代は福島空港から世界に飛び立て!
■ 海、湖、川を使ってのアニマルセラピー。
■ デートや結婚式&披露宴をプロデュース。
■ 被災地を生かした空間アートやイベント開催。
他にもいろいろ書いていますが、概念的な内容が
比較的多いため、具体的な政策は少ないのですが、
「結婚式プロデュース」は、かなり牧師的な発想だと
言えるでしょうか。少子高齢化対策のようです。
ちなみに、これらのマニフェストを読む限りでは、
基本的に福島県産の風評被害を払拭したいと
考えておられるようで、子供たちの被曝を守ると
福島県産の農作物を積極的に売るということには
矛盾が生じていることに、気づいておりません。
さらに言うと、カッコ良く、知事の給料を本の印税で
補填すると言っていますが、「何冊売れんだよ!」と
現実的なところでツッコミを入れずにはいられません。
たいして売れなければ、全然補填にならないんです。
また、福島空港を活用し、10代が世界に飛び立つ
準備をするそうで、福島-韓国、福島-中国などの
路線を再び作ると言っているのですが、これには
航空会社が黒字になるようなメリットを出さない限り、
実現しません。つまり、このままでは机上の空論で、
概念ばかり言っても、何も始まらないのです。
「居酒屋をやって1億円稼げばいいじゃん!」と
言ったところで、どういう居酒屋をやれば1億円を
稼げるのか。大切なのは、概念的な話ではなくて、
具体的な落とし込みの部分だったりするのです。
そして、世の中には、これができる人が少ない!
具体策を思いつかない人には、
知事が務まるのかどうかが疑問。
そして、大切なことは「反省」です。
五十嵐さんは、いわき市長選に立候補するも、
残念ながら落選しています。その時の得票数は、
当選した清水敏男(50)が5万5367票だったのに、
五十嵐さんは、わずか3377票でした。
同じく落選した渡辺敬夫(67)が、4万8179票。
宇佐美登(46)が、3万1402票。どれだけ大差で
負けたのかという話です。立候補するからには、
もちろん、当選するつもりで戦っているのでしょう。
だったら、何か作戦を考えなければなりません。
接戦で負けたとしても、善戦するまでの戦略を
考えられない人が、知事になって名案を思い付く
ことができるのかどうか。このあたりがミソだろうと
僕は思います。