思えば、実に長い戦いでした。

まとめの兄ちゃんと、すれ違う主張の攻防。


民間の放射能測定所では、頑張ったところで

検出限界値は6~7ベクレル前後になります。

これでは、「グレーゾーン」の幅が大きすぎて、

「少しでも汚染の少ない食べ物を!」という

ニーズに答えることはできません。


この穴を埋めるには、どうしたらいいのか。

そこで生まれた工夫が「検出限界値以下」


実際には、検出限界値が7ベクレルだった時、

6.9ベクレルと表示された時には、高い確率で

0ベクレルではありませんし、逆に0ベクレルと

表示された時に、6.9ベクレルほどの汚染に

なっている確率は少ないですが、机の上では、

0ベクレルの表示も、6.9ベクレルの表示も、

同じものとして扱うことになっています。


不正確な「確率」になるものは除外する。

科学が絶対的に正しくあるためのルール。


でも、僕たちは「科学」がやりたいのではなく、

「生活の目安」が知りたいだけ。そう思って、

怪しい数値が出ているものは「不検出」とは

言わずに、「検出限界値以下」と呼びました。


これを大丈夫だと思うか、ダメだと思うのかは、

読者の皆さんの判断にお任せする。こうすれば、

大丈夫だと思う人は食べるし、ダメだと思う人は

食べないし、正確ではない数値なので、本当に

不検出であれば、企業が自社で検査した結果を

公表すれば、すぐ信頼を回復することができます。


ところが、不正確であるものは、「デマ」として

扱うのが、原発事故後の日本というものです。


何度も何度も説明をしましたが、何度も何度も

「デマ」として、まとめを作られ、まったく聞いて

もらえなかったため、「鬼」を導入しました。


「鬼」を使えば、測定下限値を1ベクレル前後に

下げられるため、科学が大好きな皆さんが嫌う

「検出限界値以下(グレーゾーン)」を無くし、

「検出」「不検出」の2パターンにできる!


そうです。僕は、「検出限界値以下」という

表現でも十分だと思っていましたが、これ以上、

ディスられて、あげく読者にまで噛みつかれたら

しんどいので、こちらが進化することにしました。


想像の枠を飛び越えてゆく!


昨日は、「どうして急に不検出という言葉を

使うようになったのか?」と言われましたけど、


「オマエのせいだろ!」


どうしても「不検出」という言葉にこだわって、

壮大にまとめ上げてくださるから、仕方がなく、

「検出」「不検出」の2パターンにしたんです。


そして、「ちだいさんのノリノリの攻撃性は

どうしたものか」という話をしていましたけど、

攻撃を仕掛けたのは僕ではありません。


「頭の悪い豆腐メンタルの男をイジるのは

実に面白い! うーん、実になじむ!!」

楽しんできた結果が、この進化なわけです。

「叩かれれば叩かれるほど強くなる」という

僕の発言を、中二病の戯言だと思ってるから、

こんなことになるんじゃありませんか!


しかし、この不毛な戦いも、もう終わりました。

高度になった分、検査は難しくなりましたけど、

科学的な部分を否定することはできないので、

より正確に、さまざまな製品に、どれくらいの

セシウムが含まれているのかを検査するだけ。


国の基準が100ベクレルだったとしても、

一人一人が持つ「個人の基準値」が低ければ

企業も努力をしなければならず、結局のところ、

僕たちが何を求めるかで、流通する商品だって

変わってくるということです。


あとは検査するだけ!


ご存知の通り、世の中のほとんどの商品は、

あまり汚染されていません。気をつけるものは

ごく一部なので、そのポイントさえ押さえれば、

あまり不自由なく生活することができます。


しかし、忘れてはならないのは、気を付けるべき

商品は一部だけれど、深刻な汚染になっている

商品は確実に存在するということ。


油断は禁物なのです。


そして、福島第一原発からの降下物が少なく

なっている今、「福島は安全になっている」

思っている方も多いかもしれませんが、実際は、

ある面では安全になっている部分もありますが、

逆に危険になっている部分もあります。


今回は、食品ではありませんが、事故から

しばらく経って、危険になっているものについて

ご紹介します。事故から約1年半が経った今、

新たに危険になっているもの。それは・・・!!


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-PCA046


高線量地域の土や泥。


実は、雨の多い日本の気候的に、セシウムは

流れに流れて、ある一部分に濃縮しています。

水が溜まりやすい場所では、驚くべき高線量を

叩きだすことも珍しくありません。


こちらは、ガイガーヌ柏さんが二本松市に行き、

採取してきた泥。わずかな量にもかかわらず、

なんと、21マイクロシーベルトを叩き出しており、

推定で50万ベクレル以上だと考えられます。


福島の中通りには、このような信じられない

高レベルの土が、街のあちこちに点在していて、

緊急除染が必要ですが、手が回っていません!


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-PCA047


ちなみに、千葉県柏市の汚泥を調べても、

8マイクロシーベルトを超えるぐらいですから、

ホットスポットと言われる場所では、今からでも

「新しい放射能汚染マップ(地域限定版)」

作る必要性があると提唱します。


郡山市では、500マイクロシーベルトを

超えるような汚染泥が見つかったという報告も

ありました。そこに2時間ちょっといるだけで、

年間の被曝許容量をあっさり超えるレベル。


こういうのは気を付けるべき!


土の汚染を調べるには、僕が検査で使用する

高額な機械は必要なく、エアカウンターSでも

十分です。郡山市や福島市のような場所なら、

エアカウンターSが振り切れる所も見つかると

思いますし、そういう場所を気を付けるだけでも

リスクは大きく減らせると思います。


「気を付けるのはタブー」という空気のせいで、

超ヤバいヤツまで見逃して生活している現実。

何もせずに「大丈夫だ!」と言うのではなくて、

せめて通学路を検査した上で「大丈夫だ!」

言うべきだと思うのです。


すべては知るところから始まる!


今、高線量地域で暮らしている方は、去年に

ガイガーカウンターで検査をして以来、久しく

街の放射線量を測っていないと思われますが、

今こそ改めて、街の線量を測ってみてください。

側溝や川のあたりは危険です。


今からが本当に必要な時期。


できることなら、小学校や中学校の通学路を

お父さんやお母さんが検査をして、地図を作る

取り組みをしていただきたいと思います。


半年に1回更新し、超ヤバい所を市役所に

報告するだけでも、だいぶ違うと思うのです。