昔から、蛇は神様として扱われてきました。
むやみに蛇を殺してはならないと言われるのは
そのためであり、白い蛇を見つけた時は幸運が
訪れると言われることもあります。
富山泰庸さん。
「大蛇が村にやってきた」というお笑い芸人。
僕の1年後輩にあたる、東京NSC7期出身。
先日の「東京超人クラブ」という番組に出演して
いただいた時に、被災地に連れて行ってもらう
ことをお願いしました。
ボストン大学やオックスフォード大学院を卒業し、
自分で会社を立ち上げて、代表取締役として
セレブな生活をしていたのに、最終的に芸人に
なってしまったという、最後の最後に思いきり
進路を間違えてしまった男。
何度かテレビ番組で見たことがある人も
いるかもしれませんが、ミスター富山は、今、
毎日のように被災地に行っては、震災の復興、
復旧に尽力しています。
連れてってもらいます。
震災以降、僕は原発の話ばかりをしていて、
津波の被災地に目を向けて来なかったという
申し訳ない気持ちが、心のどこかにありました。
もう少し言うと、原発が現在進行形でどんどんと
悪化していくため、津波の被災が過去のものに
感じられてしまったのかもしれません。
これ以上、津波で亡くなる方は出ないけれど、
原発問題は、これからの生死に関わるのです。
しかし、震災から5ヶ月以上が経っている今も
被災地で復興支援に携わっているミスター富山の
話を聞くと、そうではないことが分かりました。
被災地は、想像以上の
絶望を抱えているのだ。
テレビでは、まるで復興が進んでいるように
伝えているけれど、被災地の現実は、人の心も
含めて、復興どころか、悪化しているそうです。
せっかく助かった命さえ、捨ててしまう人がいる。
これが今、皆さんが住んでいる日本という国で
起こっている現実だと言うのです。
ところが、こういう話は、いろんな人に言葉で
伝えようとしても、なかなか伝わらないもの。
最も大切な「リアル」を伝えられないのです。
そこで、僕は今回、自分の目でリアルを見て、
このブログで皆さんに伝えることにしました。
いろんな方々のご協力がありましたので。
僕は作家なので、肉体労働は苦手だけれど、
その代わりに、たくさんの人に読んでもらえる
ブログを持っています。僕がちゃんと伝えれば、
必要な物を集めたり、必要な人を呼びかけたり
できるかもしれないと思ったのです。
ブログで書きましょう!
東北自動車道を車で走ったので、途中で福島を
通過しましたが、放射能の話は、今度にします。
これから皆さんにご紹介する画像の数々は、
あまりに強烈なインパクトがあるものなので、
特に女性は、あまりに悲しい現実に直視が
できないかもしれません。
しかし、この『チダイズム』では、現実から
目を背けることなく、リアルを知ることで、
絶望の中からも希望を見つけたいと思います。
僕たちが目を背けても、被災地で暮らす人は、
常にこの現実と対面しながら生きているのです。
東京で暮らしていると、被災地が瓦礫の海に
なっていることは想像できるのですが、それが
どれくらい悲惨なのかを知ることはできません。
皆さんが被災地に来るのは大変かもしれませんが、
このブログを見れば、それが少しは分かります。
阪神淡路大震災の時は2ヶ月で200万人の
ボランティアが入ったそうですが、今回は、
現在までの5ヶ月で約42万人だそうです。
まだまだ圧倒的に人の力が足りません。
なんかしたくない?
「困った人たちを助けたい」なんて偉そうに
言うつもりはないけれど、どうせゲスだから、
せめてものプラマイゼロですよ!
行っちゃおうぜ、被災地!
どうせ、たいしたことはできないですよ。
でも、僕が行けば、被災地でラーメンの1杯も
食っちゃうわけで、ほんの少し貢献できるから。
どこぞの姉ちゃんにゴハンをオゴったところで、
僕みたいなブサイクは、チョメチョメさせて
もらえるわけでもないんです。
そのお金を、被災地へ!
しかも、本当はゲス野郎なのに、被災地に行き、
泥の一つもかき出せば、良い人だと勘違いされ、
榮倉奈々ちゃん級の超絶カワイイ女のコが、
「ちだいさんになら、抱かれてもよか!」。
そんなふうに思ってくれるかもしれません。
だから、大蛇が村にやってきたの富山さんに
被災地に連れて行ってもらうことにしたのですが、
今、東京に帰ってきて、正直に言わせてもらうと!
僕はここで、いろいろなものの
考え方が変わったと思います。
世の中の非常に醜い部分(特に行政)を
嫌になるほど見る一方、とても素晴らしい人と
出逢うことができるのが、被災地という場所・・・。
日本を変えたいのなら、世界を変えたいのなら、
まずは一度、行くべき場所であると僕は思います。