僕が昔、ほんのり好きになりかけた女のコは、

あるブラック企業で、飛び込み営業をしていました。


見知らぬ会社に飛び込み、挨拶もそこそこに

済ませると、いきなり「コピー機を買ってください」と

言うのが、彼女の仕事でした。


例えば、それが1個100円の桃だったら、

彼女の笑顔に免じて買ってあげてもいいと思います。

場合によっては、その桃を大人買いして、彼女の気を

引いてみようと考えるかもしれません。


しかし、彼女が売っているものはコピー機です。

普通のオフィスだったら、既にそこそこ新しい

コピー機の1つもリース済みですし、飛び込みの

営業からコピー機を買おうと思う好景気の企業が、

今の日本に、果たして、どれぐらいあるでしょうか。


ちなみに、彼女が僕の作家事務所に飛び込みで

やって来た時は、どこかから中古で買ってきた

いつもカッスカスのプリントしか出しやがらない

更年期障害のババァの便秘みたいなコピー機を前に、

「買う時は、また中古で買うから要らん!」と社長に

一喝されて帰っていきました。


けれど、これはうちの社長がケチなわけでは

ありません。むしろ、これが一般的な会社です。

ここでいきなり「うん!」なんて即決された日には、

そっちの方がよっぽど、この会社は大丈夫なのかと

心配になってしまいます。


しかし、これがブラック企業に働く者の宿命。

100件に1件、1000件に1件を求め、汗や涙、

時には血まで流し、同僚と愚痴り合いながら、

自分のためではなく、会社のために働くのです。

そこに一体、どのような夢があるのか・・・。


それでも働くのですから、きっと何かあるのでしょう。

世の中には、ブラック企業で働く人がたくさんいます。

今日は、そんな人たちを暗い気持ちにさせるために

書いているわけではありません。


世の中には、究極のブラック企業が存在する!


この世で最もブラックな仕事、それは、先生のためなら

自分の人生を棒に振る覚悟でご奉仕させていただく、

「大物国会議員の秘書」というお仕事。


13歳からのハローワークには、まさか国会議員の

私設秘書というお仕事は載っていないと思いますが、

このお仕事は、大物国会議員の先生が得た闇のお金を

誰も知られないように、うまいこと処理をする能力が

問われます。ただし、もちろん犯罪です。


仕事の内容としては、マフィアのボスに頼まれて、

中国で入手した大量の覚醒剤をコンドロームに詰め、

それをツーケーのナーアー(ケツの穴)に入れて、

一生懸命、密輸するぐらいの難易度です。


先日、それを本当にやって、ケツの中でゴムが破れ、

覚醒剤を腸から吸収してしまい、ガンギマリになって

逮捕された人もいましたが・・・。


当然ですが、逮捕された際は、運ぶように指示した

マフィアのボスではなく、運び屋である自分が罪を

かぶらなければならず、間違っても依頼されたボスの

名前を警察にゲロるようなことがあってはなりません。


万が一、警察にボスの居場所をリークした日には、

本人はもちろん、家族の命も保障がないのです。

それと同じことが大物議員の私設秘書にも言えます。


このたび、小沢幹事長は逮捕を免れましたが、

私設秘書だった石川知裕議員は、逮捕されました。


表向きは、小沢幹事長のために、私設秘書だった

石川議員が勝手にやったことになっていますけれども、

「すべて先生のおっしゃるとおり」の秘書ごときが、

犯罪に手を染めてまで4億円もの巨額のお金を勝手に

動かすなんていうことがあるわけないじゃないですか。


やっているレベルとしては、命令されたわけでも

ないのに、自分から先生のツーケーのナーアーを

「先生のために良かれと思いまして、とりあえず

失礼しま~す!」とか言って、自分から率先して

舐めに行っちゃってるようなものですからね。


そんな仕事は、小沢先生の朝鮮国籍の美人秘書に

任せておけばいいわけですよ。聞けば、石川議員は、

大学生の頃から国会議員に憧れ、小沢氏に弟子入り。


9年間にわたって、車洗い、庭掃除などを続け、

「そろそろ時期が来たはずだ!」と自分の判断で

選挙に出ると決めた時には、出馬に反対していた

小沢先生が大激怒!


「テメエ、勝手に決めてるんじゃねぇよ!」

ブチ切れる小沢氏に、石川議員は小沢氏の邸宅に

自ら出向き、その玄関先で、泣きながら3時間も

土下座していたそうです。


もともとは国会議員になりたくて秘書になっている

わけですし、「選挙に出たい」と言ったぐらいで

激怒して許さないって、どんな器の小ささなのかと

思わされますが、4億円もの巨額のお金を勝手に

流用したことには、「あらあら、石川ちゃんってば、

酷いことしてくれたわね。私はまったく関係ないから

責めるつもりもないけれど」というテンションです。


そこの器は、太陽系よりデカい!


僕としては、むしろ逆であってほしいですけどね。

だって、その4億円にだって、公共工事のお金が

含まれているわけですから、僕が徹夜で原稿を書いて

納めた税金の一部が使われているわけですよ。


僕の汗と涙の結晶が、社会福祉のために役立てられると

言うんだったら、まだ働いた甲斐があったもんですが、

「日本をいつまでも日本人の物だと主張するなんて

器が小さいんじゃないか」とか発言しているジジィの

私腹を肥やすために払う金なんて1円もありません。


日本は、日本人の物だろう!

なんで外人の物になるんだ?


小沢幹事長の土地のためにお金を払うぐらいなら、

狂ったように、トイレの「大」のレバーをひたすら

500回ぐらいひねり続けた方が、まだ自分の中で

納得できるお金の使い方です。


もしくは、一度ジンバブエドルに換金して、

スーパーインフレに流されるまま、3週間後に

無意味に円に換金して、ほとんど0円になった方が、

まだ楽しいお金の使い方です。


そして、石川議員の人生は、お先真っ暗です。

少なくとも、国会議員になることは、二度とない。

いくら有権者が政治を理解しておらず、なんとなく

民主党のイメージが良さそうだったとしても、

ダメっぽさ丸出しで、曖昧な供述ばかりしている

石川議員を当選させるほどアホではないはずです。


せいぜい地元の北海道に戻って、お米でも作って、

民主党の農業に対するノープランっぷりを肌で感じ、

だからと言って、国民の代表として立ち上がることも

できずに、もどかしい毎日を過ごしながら、一生を

終えればいいんです。そして、たまには中川議員の

墓前にお酒の一つも持って行ってあげるべきです。


当選を果たしても、国会会期前に逮捕されてしまい、

結果、クソの役にも立っていないわけなんですから、

まだ「ちゃんと国会に出席している」っていうだけでも、

中川昭一氏が当選した方が、よっぽど良かったです。


もうおわかりですね。大物国会議員の秘書とは、

こういう仕事なのです。小沢先生のブラックな部分を

すべてかぶって、自分の人生を棒に振る仕事。


もっとも、ロッキード事件で裏金をもらっていた

田中角栄の秘書は、小沢一郎です。その小沢一郎は

秘書時代に逮捕されることなく、大物議員になりました。

しかし、今度はその小沢一郎がゼネコンから裏金を

もらっていたわけですから、歴史は繰り返しています。


もしかしたら、将来、このダメっぽそうな石川議員も、

何らかの裏金をもらう人物になっていたかもしれません。

そういう意味で考えれば、大物議員にならないうちに、

ここで逮捕されたのは、将来の日本のためには、

ほんの少しだけ、良かったのかもしれませんね。