皆さんは、普段、本を読んだりするでしょうか?
これも、「ゆとり教育」が影響しているんでしょうか。
村上春樹さんの最新作「1Q84」が200万部を
突破したというニュースがある一方、若者たちの
活字離れは深刻なようで、それがインターネットや
ケータイの世界に、顕著に表れているそうなんです。
他の人のブログを読んでいただければわかると
思うんですが、そもそも長い文章を書く人が少なく
なっているし、それを読む人もまた少なくなって
いるんですよね。
だから、この『チダイズム』は、毎日飽きもせず、
あり得ないほど長い文章が書かれていることもあり、
読む人が少なく、アクセス数が上がりにくいんです。
今という時代に合っているかどうかと言われたら、
間違いなく、まったく合ってないと言っていいでしょう。
かなりのアクセス数を誇っている芸能人の皆様の
ブログを読んでいただければわかると思うんですが、
今のブログの主流は、なるべく行間を空けることと、
1行の長さを、なるべく短くすること。
つまり、もしも長い文章を好まないスイーツ(笑)な
皆さんに向けてお届けするブログにするのならば、
『チダイズム』は、こんな感じになると思います。
今日は
餃子の王将に
行こぉと
思ったんだけど
餃子の王将だと思って
入ってみたら
餃子の
「王さま」だった
スイーツ(笑)。
毎日、こんな感じの文章にしたら、今よりもっと
アクセス数が上がること間違いありません!
今のケータイ世代の女子たちは、『チダイズム』を
読もうとした瞬間、「文章が長い」って諦めちゃうし、
レッドカーペットに代表されるように、長い前フリに
耐えられなくなってきているので、軽くてもすぐに
オチがあるようなネタが好まれる傾向にあるんです。
しかし!
僕が狙っている読者層は、そこではありません。
むしろ、「文章長くて、読めな~い!」と言っている
ゆとり教育真っ盛りな人たちを、「ゆとり(笑)」と
ネタにできる人たちがコアターゲットなのです。
とはいえ、この不景気の時代、やはりブームを
巻き起こす力を持っているのは、スイーツ(笑)。
将来的には、スイーツ(笑)に好かれるブログに
ならなければ、爆発的人気を誇るブログにするのは
難しいわけですよね。
そこで、少しでも「スイーツ(笑)」の心理を学ぶべく、
『チダイズム』では、さまざまなケータイ小説(笑)を
片っ端から読んでみることにしました!
えぇ、片っ端から読んで、どんな物語だったのかを
皆さんにレポートするとともに、ケータイ小説の傾向と
対策を学んで、将来的には、ガチでケータイ小説を
書いてみようと思っています。はい。
で!!
まずは、その記念すべき第1弾として、
去年の「ケータイ小説大賞」、言ってしまえば、
ケータイ小説界の芥川賞や直木賞を受賞し、
秋元康先生に「こんなリアルさに圧倒される小説は
見たことがない。スゴすぎる!」とまで言わせしめた
『あたし彼女』を選びました。
あの秋元康先生が大絶賛するんですから、
この作品が、どれだけ優れた作品であるかは、
もはや説明する必要がないと思います。
アタシ
アキ
歳?
23
まぁ今年で24
彼氏?
まぁ
当たり前に
いる
てか
いない訳ないじゃん
みたいな
彼氏は
普通
てか
アタシが付き合って
あげてる
みたいな
こんな文章が608ページも続いている小説なので、
普段、普通の小説を読んでいる人には、読みにくさ
5000%の小説であることは間違いないんですけど、
さっそくどんな物語なのかをご紹介したいと思います。
主人公の女・アキちゃん(23歳)は、高校生の頃に
100人斬りを達成した、いわゆる「ヤリ●ン」な女。
そして、この文章を読んでいただければ分かる通り、
「アタシが付き合ってあげてる・・・みたいな。」と
言っちゃうぐらいですから、性格は恐ろしくクソです。
2回も子供を墜ろしているし、子供ができた時にも、
「は? なんでデキてんの? 意味不なんですけど」と
言っちゃうぐらいの女で、不倫していた時には背中を
奥さんに刺されたこともあるという伝説をお持ちです。
その彼氏というのは、トモ(31歳)というクリスマスの
イルミネーションなんかを手掛ける会社の常務で、
とりあえず金持ち。アキちゃんが欲しいと言った物は、
何でも買ってあげちゃう優しい男です。
二人は合コンで知り合ったんですけど、アキちゃん、
最初はお金目的で付き合ったのに、いつの間にか、
トモに本当の恋心を抱きはじめ、今まで料理とかは
まったくしなかったのに、何度も指を切ったりながら、
まずい料理を作り、それを残さず食べるトモのことを
ますます好きって思ったりします。
「なんだ、そのベタな話!」みたいなことを
思うかもしれませんが、ついてきてください。
これまでも、何度もセクロスしてきた二人なんですが、
ある日、アキちゃんは、トモのことを本気で好きに
なったからこそ、トモのベッドにあるピンク色の枕が
気になって、「この枕、元カノの?」と質問するんです。
すると、トモは「YES!」と言い、実は5年前に死んだ
元カノの枕がまだ捨てられないばかりか、「アキちゃんは
その彼女(カヨ)に似てるから付き合っていただけに
過ぎない!」という非情な通告をします。
「こんなに好きなのに! こんなにあたし変わったのに、
あたしって、死んだ元カノの身代わりだったの?」と、
怒って家を出ると、すかさずセクロスフレンドの男に
電話をかけ、この寂しさを好きでもない男とのセクロスで
埋めちゃうアキちゃん。そして、このシーンを読んだ
全スイーツ(笑)の皆さんが号泣。
しかし、それから数日後、結局、トモのところに戻り、
「やっぱりトモを好きだから、身代わりでもいいから、
あたしと付き合って!」と言い出したアキちゃん。
そして、「アキは、本当にそれでいいんだね?
傷つくのはアキなんだよ?」、「うん!」ってなります。
なんだ、このカップル!
ところが、しょせん身代わりなので、アキちゃんが
寝ている間にも、彼氏の男は「おやすみ、カヨ!」と
話しかけちゃったりするんです。号泣するアキちゃん。
ってか、オマエが身代わりOKって言ったんだから、
自業自得なんですけどね。
ある日、いよいよそんな生活に耐えかねて、
別れる決意をして、家を出ていくんですけどね。
毎日溜息をつきながら生きること、およそ1ヶ月半。
いきなりアキちゃんのケータイにメールが来て、
よくわかんない「エターナル・ラブ」みたいな曲が
トモから送られてくるんです。「エターナル・ラブ」は、
日本語で言うところの、「永遠の愛」みたいな。
「は? いきなり曲とか、意味不なんですけど」と
リアクションするアキちゃんに、今度はトモから
電話がかかってきて、何を言い出すのかと思えば、
「やっぱりオマエが好きだ!」だそうです。
なんだか知りませんが、この1ヶ月半の間に、
5年間引きずった彼女のことはサッパリ忘れ、
「やっぱりアキが好き」という結論に至ったそうです。
なんだ、この面倒臭せぇ男!
ちなみに、この1ヶ月半の間に何があったのかを
詳しく説明すると、ある日、トモが寝ている時に、
夢枕にカヨちゃんが登場。「前向きに生きて!」と
メッセージを述べられ、「そうだな! 俺と出逢って
アキはあんなに変わったのに、俺はこの5年間、
何も変わってないや。あんなに俺のことを好きで
いてくれるアキと付き合おう!」と、なったわけです。
説明したら、余計に面倒臭かったですね。
結局、彼氏のスピリチュアル体験のおかげで、
再び付き合うことになった二人。ある日、彼氏の
実家に遊びに行くことになるんですが、その両親が、
「カヨちゃんに、そっくりじゃない! まだ忘れることが
できないの? 無理して付き合ってるんじゃない?」と
話しているところを、アキちゃんが盗み聞き。
「やっぱり、あたしはカヨの身代わりなんでしょ!」と
すねちゃったアキちゃんに、「オマエ、それ、本気で
言ってるのか?」と、面倒臭い彼氏が怒りだしたため、
何日も仲直りできないまま、時間だけが過ぎていき、
どうしようかと思っていた矢先・・・。
「ウッ・・・、気持ち悪いっ!」
まさか!
さすがは、ケータイ小説(笑)。僕たちの期待を
100%裏切らない、おめでたい展開を迎えます。
アキちゃん、これまでにも2回ほどご懐妊された
経験をお持ちですが、某局の女子アナのように、
コンドロームを片手にニッコリ微笑むという発想は
皆無のようで、っていうか、このケータイ小説に
登場する言葉を引用すると、
「ビールとセクロスは、生に限る」
というポリシーをお持ちなので、このたび3度目の
見事なご懐妊でございました。おめでとうございます。
「大好きなトモの赤ちゃん、産みたい!」と思った
アキちゃんでしたが、クリスマスが近づいたため、
イルミネーションを手掛けている彼氏は多忙であり、
なかなか言い出せないまま、クリスマスイブ当日。
しかし、ここで期待を裏切らないのがケータイ小説の
スゴいところであります。
「ウッ・・・、おなか痛いっ!」
まさか!
白髪交じりのジジィの産婦人科医が診察すると、
この展開からして、もちろん、流産していました。
「大好きなカレの子を産みたかったのに!」と、
号泣するアキちゃん。with スイーツ(笑)。
「今まで墜ろしてきた子供だって、命だったのに、
3人目だけ特別扱いで、ごめんねごめんね~」と、
後悔の念にかられるアキちゃん。ガッカリしながら、
産婦人科を出ると、そこで、バッタリと・・・。
彼氏のトモに出会いました。
「どうして産婦人科にいるの?」と質問するトモ。
「それを言ったら、オマエが産婦人科にいる方が
よっぽど不自然だろ!」という僕のツッコミはスルー。
話を勝手に進め、「もしかして子供ができてたのか。
それで相談もせずに墜ろしたのか、最低だな!」と
言い残して、産婦人科を去って行きました。
またも号泣するアキちゃん。with スイーツ(笑)。
結局、別れることを決意し、部屋の荷物をまとめ、
実家に帰ると、どこかにケータイを落としたことに
気づいて、「これでもうトモとは完全に切れたわ」と
覚悟を決めるんですが、ここでアキのお母さんが、
「運命って信じる?」みたいな話を切り出し・・・。
お父さんが仕事から帰ってきて、「トモくんが、
さっきから雪の降りしきる中、外で待ってるぞ」と
言い出すと、「外で待っているぐらいなら、とっとと
インターホン押せよ、バカ!」という僕のツッコミは、
またもやスルーされ・・・。
「なんとなく産婦人科に戻ってみたんだけど、
病院から白髪混じりのジジィの医者が出てきて、
『キミのパートナーがケータイを落としていった。
私が言うのも差し出がましいが、流産したことを
告げた時のあのコの眼、強さの中に弱さがある。
キミが守ってあげなきゃいけないんだ』と言われ、
ここまでやってきた」と言い出しました。
眼を見ただけで、強さの中にある
弱さを見抜くって、合気道の達人か!
結局、二人は改めて付き合うことになり、
彼氏の会社で作ったイルミネーションを見に
行くんですが、そのイルミネーションっていうのが
電球で「エターナル・ラブ。A。」と書いてあるんです。
もちろん、Aっていうのは「アキ」のAですけどね。
教会の飾り付けなのに、「常務の権限を使って、
これを作らせた」とホザいた彼氏。クライアントを
完全に無視して、個人的な思いを乗せちゃった
暴挙にもかかわらず、これにひどく感動するのが、
スイーツ(笑)ですよ。
「超涙が止まらないんですけど。」
そう言って、今度は、二人を仲直りさせてくれた
産婦人科の白髪のジジィにお礼を言いに行こうと
するんですけど、つい数時間前まで診察していた
はずなのに、「都合により、閉院しました」という
貼り紙が貼られていて、病院がつぶれていたんです。
普通だったら、「こんなホラー話あるかよ!」と
言いたくなるところなんですけど、よりによって、
彼氏が言ったこと。
「あの人、サンタさんじゃね?」
いやいやいや、バカ言っちゃ困るぜ、バカ彼氏!
いくらアンタがスピリチュアルな夢を見たからって、
こんな怪奇現象をサンタさんで片付・・・・・・。
「きっと、サンタさんだね!」
彼女もスイーツ(笑)なんで、納得しちゃいました。
そして、この小説の最後が、どうなったかと言うと。
アタシ
アキ
彼氏?
まぁ
当たり前に
いる
てか
いてもらわなきゃ
困る
みたいな
彼氏の名前?
トモ
顔?
普通
まぁ
アタシに
お似合いで
超
カッコイイ
性格?
まぁ
超
優しい
てか
アタシたち
一緒になるために
出会った
みたいな
だから
アタシ
トモの彼女
あたし彼女
スイーツ(笑)。
第1弾から、とんでもないモンスター小説と
出逢ってしまいました。これは完全に別の
意味でですが、超涙が止まりません!
というわけで、この『チダイズム』では、
これからもたくさんのケータイ小説を読んでは
皆さんにその内容をお伝えし、自分が将来的に
ケータイ小説を書く時の準備をしたいと思います。
いつの日か、泣かせるケータイ小説を書いて、
僕と運命の赤い糸でつながっているはずの
榮倉奈々ちゃん主演で映画化するために!
・・・みたいな。