今回の物語の舞台は、韓国・ソウル。
世界の美女に恋する男、三度のメシより
カワイイ女のコが大好きな僕、放送作家・ちだいは、
それはそれは「ミラクル」としか言いようがない恋を
してしまいました。はい、今日のブログは、とっても
ピュアなラブストーリーです。
ソウルの中にも、日本で言うところの渋谷のような、
ファッションビルがたくさんあるスポットがあります。
それが、「東大門」。
日本で言う「109」的なファッションビルの前には
ステージがありまして、失敗したPerfumeみたいな
女のコたちが、踊りながら歌を披露していたりして、
若者たちがヒューヒュー言っています。
つい数年前までは、安い洋服屋さんがゴチャゴチャ
しているような場所だったそうですが、ここ最近は、
かなり整備され、オシャレな洋服屋さんがたくさん!
例えば、「Family Martt」。
もちろん、ファミリーマートのオフィシャルTシャツ屋と
言うわけではありません。韓国では、コンビニと言えば
「ファミマ」って言うぐらい、「ファミマ」が大成功しており、
それにあやかり、勝手にこんなのを作っちゃいました。
ファミリーマートト。
男A:「その服、いいじゃん。どこで買ったの?」
男B:「あぁ、これ? ファミリーマートト。」
韓国の皆さんの間では、まったく違和感がないようです。
パソコンで書き間違えたみたいな名前ですけどね。
そして、そんな東大門には、巨大ファッションビルが
4つほどあるんですけれども、恋をするために韓国へと
やってきた僕は、獲物を物色するかのごとく巡回し、
2人のカワイイ女のコを見つけることに成功しました。
画像が小さくて申し訳ないんですが、すっごくノリの良い
こちらの女のコ。「かわいい!」と言ったら照れてました。
そんなところが、またカワイイ。
ちなみに、僕のモットーは、「商品を買うんだったら、
カワイイ女のコのところで買う」ですから、さっそく
このコのお店で洋服を買ってあげることにしました。
と言っても、僕のファッションに「こだわり」なんてゼロです。
何を着たらオシャレなのかもわからないので、とりあえず、
女のコにオススメのTシャツを聞いてみることにしました。
すると、女のコは、真ん中にデッカい時計が描かれた
日本では絶対売ってないようなデザインのTシャツを
僕にオススメしてくれました。「これが似合うよ」的な。
即決でお金を払った僕。
そして、2軒目のお店へ・・・。
そこで出会ったのは、とびっきりカワイイ女のコ。
どことなく倉木麻衣っぽく、どことなく蒼井優っぽい。
僕がめちゃめちゃ好きなタイプの女のコです。はい。
すかさず、このお店でもTシャツを買うことにした僕。
すると、その女のコもまた、なんと、真ん中にデッカい
時計がデザインされたTシャツをオススメしてくるでは
ありませんか! 僕、韓国では「時計キャラ」らしいです。
この際だから、もちろん即決購入!
しかし、早くも2軒目にして、僕の中にある感情が
芽生え始めてしまいました。それは、カワイイ女のコから
Tシャツを買うのはいいけれど、このまま買い続けても、
時計Tシャツばかり増えていくだけで、まったくおいしい
ことがないじゃないか!
よく考えてみたら、ここは韓国です。
日本なら、僕を見た瞬間に、「オマエ、アキバ系だろ!」と
言われるところですが、ここには「アキバ系=ダサい」という
概念はありません。むしろ、韓国では、ちょっとカッコイイと
思われている可能性すらあります。(根拠はありませんが。)
もしかしたら韓国では、僕ぐらいの顔でもブサイクだと
思われず、女のコと付き合うチャンスがあるかもしれない!
・・・ということで! ある作戦を決行してみました。
コクっちゃおう。
意味もわからず、「うん」って言っちゃう女のコが
いるかもしれないじゃないですか。そして、ただ単に
告白するのも微妙なんで、女のコに喜んでもらうため、
さっき買ったTシャツを着て、「キミが選んでくれたTシャツが
めっちゃお気に入りだぜ、ベイベー!」と言わんばかりに
お店に行くことにしました。
まずは、1軒目のお店に戻った僕。
すると、僕がデッカい時計がデザインされたTシャツに
着替えている間に、女のコは帰ってしまったらしく、
男の店員に「明日まで来ない」と言われてしまいました。
ここには「運命の赤い糸」は、なかったということでしょうか。
こうなったら2軒目の女のコだということで、さっそく、
「倉木麻衣+蒼井優÷韓国」みたいな女のコのもとへ!
そして、いざ告白しようと、コートを脱ぎ、Tシャツを
アピールすると、想定外のリアクションが返ってきました。
「No!No!No!!」。
まるで僕が、コートを脱いだついでに全裸になろうと
しているんじゃないかっていうぐらいの拒絶っぷりです。
っていうか、なんで何も言ってないのに、こんなに拒絶?
日本でも、女のコに告白しようと思ったら、だいたい
告白する前に、これぐらい拒絶される僕なんですが、
言葉の通じない韓国でも同じ仕打ちを受けるとは!
あれ? でも、ちょっと待ってください? コートの内側を
見せた瞬間から、やや怒り気味の彼女。コートの中は
しっかりTシャツ着用なのに、どうしてこんなことに・・・?
「・・・ハッ! もしかして!」。
えぇ、そうです。僕は、とんでもないミスをしていたのです。
てっきり1軒目の女のコと2軒目の女のコが勧めてくれた
Tシャツが、まったく同じデザインの時計Tシャツだと
思っていたんですが、あとあと比べてみたら・・・、
あれっ? デザイン違くね?
しかも、このコの店で買ったTシャツは右。
しっかりと「ロレックス」と書いてある商品でしたが、
もう一つのTシャツは、「ロレックス」ではないニセモノ。
つまり、このコからすれば、さっき買った商品の
バッタモンを見せつけて、「見てくれ~!」とホザく
キモいジャパニーズが、めっちゃ笑顔という状態です。
僕の勝手な思い込みで、まったく同じTシャツを
勧められていたと思っていたんですが、見る人が見れば
一瞬にして違うってわかるもんなんですね。モテるために
よかれと思ってTシャツを着たのに、まさかの裏目で、
しかも、そこには非常に大きな誤差が生じていました。
【僕の頭の中で起こっていたこと】
キミが勧めてくれたTシャツ、さっそく着てみたよ。
ジャーン! どうだい、似合ってるだろ? 今なら言える!
この勢いに任せて言える! キミのことが好きだーっ!
【彼女の頭の中で起こっていたこと】
キミが勧めてくれたTシャツの、パクリ商品だ。
ジャーン! どうだい、韓国って何でもパクるだろ?
気分はどうだい? パクられるって、屈辱だろ?
最低です。
人間として、やっていいことと、悪いことがあります。
あまりにもドン引きすぎて、マジで3歩ぐらい下がった
「倉木麻衣+蒼井優÷韓国」みたいな女のコ。
もはや、ここから挽回するのは不可能ですが、
せめて僕のことを嫌いにならないでほしい。
こんな時には、韓国語で謝るのが一番です。
ということで、韓国には何度も遊びに来ているという
兄者に相談しました。こんな時、何って言えばいいか。
その時、兄者が言ったこと。
「とりあえず、ポポヘジュセヨだな」。
さすがは兄者! こういう時には、頼りになります。
僕は、彼女に向かって、頭を下げながら言いました。
ポポヘジュセヨ~!
あれ? 彼女のご機嫌が治りません。
ポポヘジュセヨ~!
ポポヘジュセヨ~!
あれ? 全然、ご機嫌が治らないどころか、むしろ、
街の真ん中で野グソをしている人を見るような目。
あのぅ・・・、兄者さん、「ポポヘジュセヨ」って、何?
(※『キスしてください』という意味。)
兄者、テメエ!!!
なんてことしてくれたんでしょう、兄者様。
普通に考えてくださいよ。もう既に、自分のトコで
売っているロレックスのTシャツのバッタモンを見せ、
ドン引かれているところに、何度も何度も頭を下げて、
「キスしてくれ!」って迫っているわけですからね。
HENTAI。
ここが日本なら、容赦なく逮捕されているところですよ。
っていうか、一歩間違えれば、しばらく韓国の牢屋で
自分を見つめ直す時間がいただけたかもしれません。
そんなわけで、当然、「倉木麻衣+蒼井優÷韓国」の
女のコをゲットすることもできず、僕の気持ち悪さを
全面的にアピールしたまま、帰ることになったのでした。