先日、静岡県の高校教師が、今年4月から5月にかけ、

教え子の女子生徒から30万円ほど借金していたことが

発覚して、ただでもお金がないだろうに減給処分になり、

話題になっていましたが・・・。


もしも、僕に教え子がいたら、間違いなく借金していても

おかしくない状況ですが、消費者金融のお世話にだけは、

どうしてもなりたくない僕。

そう、こんな時に頼れるものと言ったら、「友達」

こういうピンチの時こそ、「友達」というのは頼りになる。

いわゆる「人徳」ってヤツですかね。その人が他人から

良く思われていればいるほど、こういうピンチの時には、

他の人が助けてくれるってなものなのです。


まさに今、自分という存在が試されている。


そう言えるかもしれません。

しかし、残念なお知らせをしなければなりません。

それは、僕の身近に「友達」と呼べる人が一人しかいない。

しかも、その「友達」というのは、ご存知の方はご存知・・・。


半端ではない倹約家なのです。


その伝説たるや数知れず、基本的に電話をする時は、

向こうからワン切りされ、こっちからかけ直さなければ

ならなかったり、ある日、一緒にマクドナルドに行った時は、

「500円のマックカードを500円で買ってくれ」と言われ、

べつに損をするわけじゃないから、何だかわからないけど

とりあえず買ってあげたら、「こんなこともあろうかと思って、

金券ショップで485円で買っておいた」などと言い放ち、

僕にマックカードを売って15円儲けるなどといった、

普通の倹約家の次元をはるかに超えた倹約家の男。


その名は、「とおる氏」。

このブログで、とおる氏の伝説を語るのは初めてなので、

僕の唯一の友人である「とおる氏」という男が、どれほどの

破壊力を持つ男なのかを簡単に説明すると・・・。


1.新聞は必ずローソンのゴミ箱から拾って読む。

2.自販機を見つけたら、挨拶代わりの釣銭チェック。

3.落ちているものは、たとえ、真っ二つに割れていて

  左目しかないサングラスであっても拾う。


次元が違いすぎて、わからない方も多いかと思いますので、

さっそく、ひとつひとつ説明しましょう。まず、新聞をローソンの

ゴミ箱で拾って読むっていう話。


なんでも、通勤途中のローソンのゴミ箱に、必ず日経新聞が

捨ててあるそうなんです。たぶん、とおる氏が通る前に、

必ずそこのローソンのゴミ箱に日経新聞を捨てる人が

いるんでしょうね。おかげで、とおる氏は、やたら円相場に

詳しかったりするんですけど、1日140円を節約しています。


続いて、自販機を見つけたら挨拶代わりの釣銭チェック。

小学生の時とか、自販機の取り忘れたお釣りがないか、

いちいち手を突っ込んで確かめたりしたことがあるかと

思うんですが、大人になっても釣銭チェックは忘れません。

一緒に歩いていて、自動販売機を見つけると流れるように

釣銭が出てくる小さい窓口に手を突っ込みます。

たまに、本当に100円とか見つけるからスゴいです。


そして、最後。落ちているものは、たとえ、真っ二つに

割れていて、左目しかないサングラスでも拾ってくる。

これは、網棚の雑誌はもちろん、絶対に読まないだろう

小説であっても、誰かが落としたポケットティッシュでも、

どっかのキャバクラのポイントカードでも、落ちていれば

何でも拾い、持って帰ります。そして、その極め付けが、

左目しかないサングラス。


ある日、そんなサングラスを拾ってきたので、とおる氏に、

「そんなもの、何に使うんだよ!」って言ったら、とおる氏、

こう言いました。


ウォンビロン41


「スカウター」。


この残念すぎる感じ、さすがは僕の友達です。

ですので、ここまで紹介したエピソードからもお分かりだと

思いますが、この男がメシをオゴられることはあっても、

他人にオゴるなんていうことは、絶対にない男なのです。


しかし、そうは言っても、今回は、かなりの緊急事態。

事情が事情だけに、いつも僕がオゴったりしている分、

こういう時こそ、返してくれてもいいんじゃないかと思います。

最悪、カップラーメンの1個でも買ってくれればありがたい!


背に腹は代えられないので、さっそく、とおる氏に会いました。

すると、その日のとおる氏は、やけに上機嫌でした。

なんでも、会社の付き合いで、「銀座・久兵衛」で

寿司を食べてきたのだと言うのです。


きゅ・・・、久兵衛って!


知っている人は知っていると思いますが、「久兵衛」とは、

東京で、いや、日本で1位、2位を争うほどの高級寿司店。

お一人様5万円ぐらい、平気で行っちゃうような寿司屋です。


僕が貧乏に苦しみ、「小僧寿し」すら食べられないってのに、

この男、アキバ系のくせに、「久兵衛」なんて行きよったか!

「いやぁ、やっぱり普通においしかったよね。」などと、

イヤミな感想を残しつつ、それでも上機嫌だったので、

さっそく、こっちから本題を切り出してやりました。


「お金がないから、何かくれ!」。


すると、事情をすべて包み隠さずに説明したのに、

とおる氏の答えは、想定の範囲内の「最低の想定」でした。


「やだ。」


僕が昨日ブログに書いた、あの文章を、そのまんま

説明したのに、とおる氏の答えは、たったの2文字。


「いいのか? ブログで書くぞ? とおる氏は友達が

死にそうになっていても助けない『人でなし』だって

世の中に広まって、女にモテなくなっても

知らないからな! 俺は全世界の女子に向けて、

とおる氏が友達を見殺しにするようなヤツだって

書いてやるからな! もし、それがイヤだったら、

せめて、うまい棒の1本でも買ったらどうなんだ!」


そしたら、あんなに人のためにお金を使わない

とおる氏が、僕のために買ってくれました。


ウォンビロン42


うまい棒(めんたい味)。


うん。たぶん、僕が悪いです。

自分から「うまい棒1本」って言っちゃったんだもん。

友達に頼ることができない今、どうしようか本気で

考えています。どっかに食糧を届けてくれる人、

いませんかね? うちにWFP(国連世界食糧計画)とか

来ないかな。貧しいんですけど・・・。