皆さんの中で、「これまでの統計的に、この名前で

ブサイクな女のコは、ほとんどいないと思う」という

名前ってありますか?


僕は統計的に、「あいちゃん」や「ゆきちゃん」という

名前の女のコで、ブサイクな女のコをあんまり見た

ことがありません。つまり、こんな名前の女のコなら、

かわいい確率は、かなり高い。


実は先日、日本を代表するモテない男である僕に、

ある女のコが「リコちゃん」っていうニックネームの

女のコを紹介してくれるって言い出したんです。


紹介してもらえるだけでありがたいんですけど、

それに加えて、「リコちゃん」っていうニックネーム。

僕の胸の鼓動は、高鳴るばかりでした。


どうやら、「リコちゃん」というのは、あくまでニックネームで、

本名はまったく違うらしいんですけど、ニックネームって、

名前以上にその人の特徴を現していると思うんですよね。


つまり、かわいい女のコには、かわいいニックネームが

ついているもので、ブサイクな女のコには、残念ながら、

それなりのニックネームがついているものだと思うんです。

ということは、この理論で言えば、「リコちゃん」という

かわいいニックネームの彼女は、100%かわいいのです。


ちなみに、今も昔もブサイクな僕ですが、中学校時代に

一時期つけられていたニックネームは・・・、


「蝿(ハエ)」でした。


ハエみたいなメガネをかけていたからではありません。

いつもヤンキーにシメられ、便所にいることが多かったから、

「オマエ、いつも便所にいるよな!」=「蝿(ハエ)」です。


そんなトラウマが蘇える僕のニックネームの話はさておき、

今回、紹介してもらう女のコのニックネームは「リコちゃん」。

もうニックネームから、かわいらしさが、にじみ出ています。

こんなにかわいらしいニックネームをしている女のコが、

かわいくないわけがありません。ほら、成海璃子ちゃんも

カワイイじゃないですか。


もし付き合ったら、街の真ん中で、「リコ!」って呼びたい。

そんな妄想に、胸と下半身を膨らませながら、紹介してくれる

女のコに、ふとした疑問を投げかけてみた僕。


「リコちゃんって、どうして『リコちゃん』なの?」


そりゃそうです。だって、名前が「リコちゃん」っていうなら

ストレートでわかりやすいんですけど、どうやら本名は

まったく違う名前らしいんですもの。

そしたら、紹介してくれる女のコは・・・。


「昔から『リコちゃん』って呼んでたからねぇ・・・。」


ニックネームの由来までは知らないようでした。

そういえば、僕の友達にも「カツ」と呼ばれているヤツが

いるんですが、名前に「カツ」という部分はまったくないので、

どうして「カツ」なのか全然知らないまま過ごしています。


ま、いっか。そう思って迎えた、紹介してくれる日当日。

紹介者の女のコが、「あっ! リコ!」って言うんで、

パッとそっちの方を見たら、遠くにいるはずなのに、

3mぐらいの至近距離に立っているんじゃないかと

思うぐらい、遠近法の概念を覆すデカい女がいました。

縦にも大きいが、それ以上に横に大きい、デカい女。


僕はこの時、彼女がなぜ「リコちゃん」という

ニックネームで呼ばれているのかを、すべて悟りました。

小さい頃から、サスペンスドラマ好きの母親に育てられ、

英才教育のように、毎日のように「火曜サスペンス劇場」や

「はぐれ刑事純情派」を見せられ、推理力を養われてきた

僕が導き出した答え。彼女がリコちゃんと呼ばれている、

その理由は・・・!!


イベ“リコ”豚だ!


ブヒッ、ブヒッ、フガッ!!

「なんか、おなか空いたね、何食べる?」と言った

紹介者の女のコに対し、イベリコ豚のリコちゃんは、

「中華、もしくは肉!」と答えていました。


オマエが食べるのは、「どんぐり」だろ!


心の中で、何度もツッコミながら、結局、焼肉を食べました。

豚トロを食べている「リコちゃん」の姿を見て、涙が出たのは、

言うまでもありません。


女:「あれ? 泣いてる?」

僕:「ううん、豚トロの煙が目に入っただけ」。