大人になると、イヤなことはたくさん起こります。

先日、内閣府が発表したデータによると、成人した人の

5人に1人が「自殺を考えたことがある」と答えたそうで、

20代・30代に至っては、4人に1人が自殺することを

考えたことがあるそうです。


病気を患い、生きたくても生きられない人がいる一方で、

命を簡単に投げ出してしまう人がいる。なんとも皮肉な

世の中ですが、東京のある場所には、思わず死にたく

なってしまうような、こんなタクシー乗り場があります。


「天国前」。


ここから深夜タクシーに乗って、帰ろうとした人たちが

なぜか「帰らぬ人になる」という都市伝説が生まれそうな

ネーミングですが、もし、タクシーに乗った時に、本当に

「あの世まで」と言ったら、どこに連れて行かれるのか?


そうです。毎週金曜日は、何か一つ悪いことをする

「ファンキーフライデー」。今回で第4回目になりました。

さっそく、ここから「ヘイ!」して、タクシーに乗り込む僕。

そして、タクシーの運転手さんに、行き先を告げました。

「あの世に行ってください」とね。では、ご覧ください。


僕:「すみません。あの世までお願いします。」

運:「えっ? どこ?」

僕:「あの世です。」

運:「あの世? 知らないなぁ、どこよ?」

僕:「ですから、あの世ですよ、あの世!」

運:「あれかなぁ、代々木の先の・・・。」

僕:「それは代々木ですね。」

運:「じゃあ、どのあたりよ?」

僕:「たぶん、三途の川を渡ったあたりだと思います。」

運:「お客さん、ふざけてる?」

僕:「いえ、そんなつもりじゃ・・・。」

運:「じゃあ、どこよ? オラァ、まだ死にたくねんだ。」

僕:「ですから、入口までで結構です、天国の。」

運:「天国っていうのは、ここなんだ。」

僕:「あっ、じゃあ、ここですかね?」

運:「じゃあ、降りるの?」

僕:「結果、そういうことになりますね。」

運:「なんだよ、ふざけてんのか?」

僕:「いえ、ちょっとした実験的企画でございまして。」

運:「タクシーでそういうのは、やめてもらえないかな。」

僕:「そうですね、すみません。」

運:「じゃあ、降りな、ほら。」

僕:「どうも、すみませんでした。」

運:「あっ・・・、ちょっと待った!!」

僕:「へっ?」


「710円だよ。」


エェェェェェェ!!?? (゚ロ゚ノ)ノ。


マ・・・、マジっすか? マジで金を取るんっすか?

だって、ちょいとタクシーの中で会話をしただけで、

距離的には、数メートルしか走ってないじゃないですか。

でも、メーターにはキッチリ710円と表示されていました。


運:「(ボタンを)押しちまったから、払ってもらわないと。」

僕:「フライングで押した運転手さんが悪いんでしょ?」

運:「バカ言っちゃ困るよ。ふざけて乗ったんだから。」

僕:「ふざけて乗ったから数メートルで金を払えと?」

運:「そうじゃなきゃ困るよ。」

僕:「わかりました。協力していただいたんで払います。」

運:「悪りぃね!」

僕:「じゃあ、これで・・・。お釣りは要りませんから!」

運:「なんだ、気前がいいねぇ。」


「いえ、710円です。」

運:「ちょうどかよ!」

僕:「領収書ください。」


というわけで、実験の結果は、「あの世まで」なんて

言ってみても、当然、運転手さんが面白い返しを

してくれるわけもなく、数メートルしか走ってないのに

お金を取られるという現象が起こる・・・が正解でした。


でも、「あいよ!」と言われて、本当にあの世なんかに

連れて行かれても困るし、樹海の入口で降ろされても

シャレにならないので、こんな実験は今日をもって

二度とやらないでおこうと思った僕でした。ファンキー!