とってもハイクオリティーすぎるB級映画『少林少女』。

昨日は、柴咲コウさん演じる凛ちゃんが、シュートをはずし、

ラクロス部員にシカトされるところまで、ご紹介しましたが、

衝撃的なクライマックスまで、一挙にお伝えしていきます。


昨日の記事を見ていない方は、まずはそちらをご覧になり、

映画を楽しみたい方は、思いっきりネタバレになりますので、

ここまででストップしてください。それでは、『少林少女』の

後半戦に突入です。



ラクロス部員にシカトされ、すっかりヘコんだ凛ちゃんは、

早朝から岩壁に向かって、「ヘイ、○○ちゃん、パスッ!」と

言いながら、ラクロスのボールを投げ込む練習を開始します。


さらに、土手で寝っ転がりながら、少年サッカーの練習を

見ていた凛ちゃんは、ブサイクなサッカーのコーチが、

「チームワークだ!」みたいな説教をしている様子を見て、

少年サッカーの練習に参加。子供たちと一緒にサッカーして、

チームワークとは何かを学び始めます。


すると、そんな様子を見たラクロス部員たちは、

そんな凛ちゃんの姿になぜか感動し、ラクロスそっちのけで、

少林拳の練習を始め出したかと思うと、それまで廃墟と

化していた凛ちゃんの実家の道場の建て直しにも成功!


滝の流れる川のふもとで、早朝から少林拳を始めると、

ラクロス部の女子たちは全員、「少林ラクロス」を体得。

キャプテン翼ばりの地面をゴリゴリゴリッと掘るような

シュートをほぼ全員が打てるようになりました。


シュートが下手なのは、チームワークとは関係ないと

思うんですが、これにより、どうやらシュートがうまくなった

模様の凛ちゃん。これで、これからのラクロスの試合は

全部勝てるはず!


そんな矢先、凛ちゃんが通う大学の学長(仲村トオル)が

江口洋介を襲いました。実は、仲村トオルと江口洋介は、

もともと凛ちゃんのお祖父ちゃんに少林拳を教わっていた

道場仲間だったのですが、「誰が世界一強いのか

知りたいんだ」と、暴力の鬼と化していた仲村トオルは、

凛ちゃんとの勝負を望み、江口洋介を襲ったのでした。


凛ちゃんと勝負するために、江口洋介が経営していた

中華料理屋を爆破し、凛ちゃんの実家の道場にも放火、

さらに、ラクロス友達の中国人の女を拉致するという、

「強いヤツと戦いたいという理由だけで、ここまで卑劣な

ことをするのは、ドラゴンボールぐらいなものだぜ?」と

言いたくなるような展開に発展。


最初は「オマエの扱う気はスゴすぎるから戦うな!」と

凛ちゃんに言っていた江口洋介でしたが、凛ちゃんが、

「私、大丈夫だよ。絶対に戻ってくるから」と言うと、

「絶対に帰ってこいよ!」と、あっさりとゴーサイン。

いざ仲村トオルと決闘することになりました。


しかし、大学に行ってみると、意味がわからないことに

凛ちゃんは200人ぐらいのザコキャラたちに囲まれます。

戦いを望んでいるのは仲村トオルだけのはずなのに、

このザコキャラたちは、一体・・・?


おそらく、仲村トオルに指示されて動いているんだと

思いますが、「強いヤツと戦いたい」って言うんだったら、

こんなところで凛ちゃんの体力を奪っておくっていうのは、

いかがなものでしょうか? 女性相手に、この外道っぷり。

「強いヤツを弱らせてから戦いたい」ってことですかね。


ザコキャラたちを倒し、階段を登って行く度に

そのフロアのボスキャラが登場するんですが、

戦うたびに、どんどん強くなっていく凛ちゃん。

最終的には、凛ちゃんのまわりにはオーラが出始めて、

実写版ドラゴンボールを見ているかのような画になりました。


そして、ラスボスの中村トオルと対決する頃には、

気のチカラによって水の上に立つことができたり、

空を飛べるようになっていて、水中戦や空中戦を

戦いぬいた後、最後は凛ちゃんがドラゴンボールで

言うところの「元気玉」のようなものを作り出すんですが、

何をするのかと思ったら、なんと・・・!


仲村トオルを抱きしめました。


何でしょうか、そのムツゴロウみたいな展開は!

ここまでドラゴンボールのような展開で押してきたんだから、

最後はカメハメ波で吹っ飛ばして終わればいいと思うのに、

凛ちゃんが仲村トオルを抱きしめた途端、仲村トオルは

急に大人しくなって、戦意を喪失。さっきまで思いっきり

悪い人だったのに、最後はいい人になりました。


よくわかりませんが、あまりにもオーラが凄すぎて、

抱きしめられた瞬間に、邪念がすべて振り払われて、

すごくいい人になっちゃったってことのようです。

例えるなら、美輪さんに抱きしめられた感覚ですかね?


普通の男なら、柴咲コウさんに抱きしめられた瞬間、

戦意を喪失するどころか、イケないところに戦うパワーが

みなぎってしまうじゃないですか。さっきまでいい人だったのに

突然、悪い人になる可能性もありますし、邪念が振り払われる

どころか、むしろ邪念だらけになります。でも、今回の一件では

抱きしめられた瞬間に戦意を失うという不思議。


ムツロゴウ・アタック

フィーチャリング・美輪明宏!


最後は、仲村トオルに勝利し、ラクロスの試合会場に

ヘリコプターで派手に登場し、飛行中のヘリコから

ダイブして会場入りするという、またまたドラゴンボール的な

能力を存分に発揮し、最後はラクロスの試合で100-0で

勝って、映画が終了しました。



いかがだったでしょうか、『少林少女』。

『踊る大捜査線』の監督が作ったとは思えないような

グッダグダなストーリーにもかかわらず、ネット上では

思ったより評価が低くない上、別の番組の総合演出さんは、

「えー、面白かったじゃーん!」と言っていたんですけれども、

一般的な劇場では、今週金曜日までの上映となっています。


衝撃的なムツゴロウ・アタックだけでも十分に見る価値が

あると思いますので、柴咲コウさんが大好きだというアナタは、

絶対に見た方がいいと思いますよ。(ぬくもりっ!)