絡み付く TRUE BLUE 僕の全て モノクロームになる
絡み付く TRUE BLUE 僕の全て 終わりのないパズル
離れない TRUE BLUE 孤独な時に 答えを無くしたまま・・・
壊れそうな程 狂いそうな程 切ない夜には そっと「抱きしめて」
壊れそうな程 狂いそうな程 切ない夜には そう呟いた・・・
誰もいない部屋 キミのいない部屋 誰もいない部屋 僕が消えて行く・・・
LUNA SEAを初めて聴いたのが中学の頃でこの曲だったのですが、
イントロがもうかっこ良くて、耳に残るような感じで、
今聴いても、凄くカッコイイって思えます。
日本の音楽シーンに一時代を築いたバンドLUNA SEA。
同年代の人間は中学の頃大抵の人が聴いていて、
その後洋楽ロックへ進む人も、J-ROCKを好きになる人も、
LUNA SEAが始まりになっていた人は多かったと思う。
そして、楽器を握ったきっかけになった人も多いと思う。
今となっては、こういった系統のバンドは敬遠されがちだし、
一般的には、特に音楽好きの人間にとっては下に見られがちですが、
当時はそのくらい、影響力があって、衝撃的でした。
80年代後半の中高生にとってのBOOWYやブルハ、Xと同じ位置づけだと言っても、
決して過言ではないと、思います。
彼らのメジャー3rdアルバム「MOTHER」を今回はブログに書きます。
シングル「ROSIER」のスマッシュヒットで、GLAYやラルクに先駆けてヒットチャート上位に現れ、
全国のJ-POPリスナーにその名を知らしめました。
カッコイイって素直に思えるビートロックと聴きやすいメロディー、
カッコ付けがプンプン匂う耽美的な歌詞と黒基調のスタイル。
当時、ものすごくこれがカッコイイって思えて、
中高生でこういうバンドを初めて聴いた人には、
衝撃を感じた人が多かったものです。
揺れて揺れて今心が 何も信じられないまま
咲いていたのは my rosy heart
揺れて揺れてこの世界で 愛することもできぬまま
哀しい程 鮮やかな 花弁の様に
ROSIER 愛したキミには ROSIER 近づけない
ROSIER 抱き締められない ROSIER 愛しすぎて
I've pricked my heart.
「ROSIER」
イントロからギターのビートが全面に来て、本当に「カッコイイ」って思えます。
カッコ付け要素満載の歌詞も、素直にカッコイイって思えて、
今のV系はおろか、J-POP、J-ROCKにはこのカッコ良さは、
どのバンドにも出来ない。
途中の英散文は、この曲をコピーしていて玉砕していた人も多くいました。
そら、そうだわ。英語が苦手な人間で、発音もちゃんと出来ない人がやるんだもの(笑)
アルバムを出す度に、LUNA SEAはそれぞれのカラーがあって、
RYUICHIのボーカルスタイルも初期の荒々しさが薄まり、
歌唱力が格段にアップし、非常に完成度が高い仕上がりになっています。
正に、90年代J-ROCKシーンを象徴するアルバム、と言い切っても過言ではなく、
アップテンポでロックな曲、ダークで早いマニアックな曲、
緩やかに流れるバラード、様々な曲をアルバムに織りまぜ、
それら全てが、メンバー全員の巧みな演奏や演出、ボーカルによって、
極上のJ-ROCKに仕上げられています。
アルバムの幕開けに明るいリズムの名曲「LOVELESS」、
キミが今 最後の女神に見える 守りたい
キミよキミよ貴方よ 愛に満ちた微笑みで この世界を救って
loveless lovemaking
秒読みの中 大切なもの キミよ離さないで・・・
LUNA SEAの最後のベスト「PERIOD」にも収録された、
明るく、ポップな感じのメロディーの曲。
この一曲で、J-ROCKアーティストの筆頭としてのLUNA SEAの、
新しい世界が開けてきたような、奥ゆかしさとか、そんなものを感じてしまう。
今までに無かった新鮮さと、雰囲気を持つ、
「WISH」や「STAY」とはまた違う明るい雰囲気の楽曲。
ダークな雰囲気がただよう「FACE TO FACE」。
機械的なメロディーと、「DON'T CARE」の掛け声がもの凄くカッコイイ「CIVILIZE」。
罪人達の詩さ 流行もの 道化師達の詩は
紙一重の平和さ 世界を人の悪が脅かすだろう
私は誰 何をしたいのか 生きているのか?
DON'T CARE
行き場を無くした 歪なCIVILIZE
氷の世界か 砂漠の惑星か
行き場を無くした 歪なCIVILIZE
生き残る事も 夜明けも見えないまま
機械的なメロディーと、「DON'T CARE」のシャウト、
サビの盛り上がりがなんともカッコ良く、
このアルバムで大好きな曲の一つです。
ミディアムテンポに流れる、曲全体に深さを感じるような、
色々場面が変わってきて、非常に聴いていて面白い、8分に渡る楽曲、
「GENESIS OF MIND~夢の彼方~」
瞳を閉じて夢の彼方 あの光の世界に
何を求めて時の彼方 羽ばたくのか
*
目覚めれば
キミは光になり 羽ばたいてた
時がとぎれとぎれ 今は信じたくない
曲全体の壮大な雰囲気と、最後の心のこもったような、
RYUICHIの声を潰すかのような「目覚めれば~」からの歌声。
この曲は本当にもの凄いものだって思い、
LUNA SEAというバンドの凄さを思い知る一曲。
やりきれない 思いは 何処から来るんだろう
近付けはしないんだ 傷付けたくない
心をえぐる様な 痛みは 何処から来るんだろう
夢で終わってもいい キミの為なら
近付きたい 近付けない キミよ夢を見てる?
汚れのない 愛があれば キミを
ミディアムテンポとポップさが心地よい、そして、今聴くと何となく
後期LUNA SEAやRYUICHIのソロが彷佛される暖かさを感じる「AURORA」。
ここまでの彼等にないような新しい雰囲気の楽曲で、
なんだか清々しい感じにさせてくれる。
ギターの印象的なイントロと、疾走感が余りにカッコ良すぎる「IN FUTURE」
燃エ尽キルノカ IN FUTURE
死ニ絶エルノカ IN FUTURE
歌詞全文に渡る漢字とカタカナの歌詞が、
この楽曲のシリアスさを引き立たせるようで、カッコイイ。
キャッチーでカッコイイ、「FAKE」。
正に正統派っていう言葉が似合うような、
当時のロックシーンを反映するような王道曲。
最後を締めるタイトル曲の「MOTHER」。
この壮大感は、彼等の力を思い知らされるような、
そんな極上のバラード。
新しい魂の母よ メシアよ
古代レリーフは語る
MOTHER OF LOVE
奇跡よ今 僕を救え 何処へ行けば 何をすれば
夜明けよ今 僕を救え 何処へ行けば 何をすれば
夜明けよ今 僕を誘え 愛が欲しい 愛して欲しい
この曲は本当に大好きで、今でも時々カラオケで歌います。
前曲「TRUE BLUE」の激しさから一転してこのバラードに移るところが、
またこの楽曲の雰囲気をいっそう引き立て、
これこそ90年代V系ミュージックが産んだ最高のバラード。
そんな感じでLUNA SEAの「MOTHER」は終わるのですが、
また今までとはタイプの違ったアルバム、
そして、一曲一曲もそれぞれが個性をもっていて、
90年代を代表するV系名アルバムと言えるのではないか、って、
そんな風に思います。
チャート上位に顔を出し、そして、彼らの多彩な実力を世に知らしめるには、
十分過ぎる位にいいアルバムであると、私は思います。
MOTHER / LUNA SEA (94.10.26)
1.LOVELESS
2.ROSIER
3.FACE TO FACE
4.CIVILIZE
5.GENESIS OF MIND~夢の彼方へ~
6.AURORA
7.IN FUTURE
8.FAKE
9.TRUE BLUE
10.MOTHER
- MOTHER/LUNA SEA
- ¥3,059
- Amazon.co.jp
- MOTHER(DVD付)/LUNA SEA
- ¥2,700
- Amazon.co.jp