季節は穏やかに終わりを告げたね
彩られた記憶に寄せて
さよなら 愛をくれたあの人は
この瞳に揺らめいていた
今日も街は相も変わらず 想い巡らせ
それぞれに描いてゆく・・・
さよなら 愛をくれたあの人は
遠い空に恋焦がれて この瞳に揺らめいていた
「the Forth Avenue Cafe」
跳ねるようなポップな曲に乗せて、
ひとつの恋の終わりを告げる、どこかもの悲しい歌詞。
アニメ「るろうに剣心」のエンディングに取り上げられたこともあり、
ラルクファンばかりでなく、当時からこの曲には根強いファンがいました。
そんな、当時からの名曲です。
この曲は、1996年12月にリリースされたアルバム「True」から、
1997年にシングルカットでリリースされるはずでした。
ドラムsakuraの不祥事によりラルクアンシエルは無期活動停止に追いやられ、
もちろん、シングルも発売中止を余儀なくされました。
「風にきえないで」でブレイクし、その後の「flower」「Lies and Truth」も好調で、
アルバム「True」でミリオンを達成し、軌道に乗って「さあ、これから!」の矢先のことでした。
私にとってもこの出来事は余りに衝撃的でした。
雑誌に掲載された「活動停止」の告知は今でも頭の中に残っています。
しかし復活後、活動停止前そのままの勢いで活躍する彼らは、
やはり実力なんだろうな、と感じます。
私が持っている初回版には「the Forth Avenue Cafe」と記載されています。
上記で敢えてこっちにしてみましたが、実はコレ、誤植です。
2006年にようやくリリースされたシングルでは「the Fourth Avenue Cafe」と記載されています。
アルバムのセカンドプレス以降も「Fourth」になっているようです。
あと、もう一点。
このタイトル、文法が間違っています。
「Fourth Avenue Cafe」と単語の頭がそれぞれ大文字なので、コレは固有名詞。
恐らく店の名前である、と思われます。
そういう固有名詞には、頭に「the」は付かないはず。
まぁしかし、そんなツッコミはどうでもよい、良いものは良いのだから。
今回はこんなエピソードのある「the Fourth Avenue Cafe」が収録され、
また、ドラムsakuraがメンバーとして参加した最後の作品、
「True」について書こうと想います。
ミュージックステーションでの「vivid color」で彼らを知って、
「夏の憂鬱~Time to say good-bye~」で好きになった私にとって、
もうこの頃は既にいちリスナー。
出てた音源は一通り聴いていました。
そんな中でも、個人的に好きなのは今でも、「heavenly」と、この「True」。
ジャケットやブックレットのデザインとは裏腹に、
全体を通して、今までのビジュアル系としてのラルク独特のマニアックな曲作りが薄れ、
彼らのポップさが前面に出た、多くの人に好まれるだろう秀作。
今までになかったパンキッシュな「Round and Round」、
初めてだろうと思われる全英詩の「"good morning Hide"」
そんな初の試みと思われる2曲は、さらっと聴いても非常にカッコイイ。
特に「"good morning Hide"」は個人的にこのアルバムでも最高に好きな一曲でして、
「Yes, everything is an imagenation」
「Yes, it's also a realization」
Why did not you show it?
Why did not you notice it?
Why did not you show it?
Why did not you notice it?
Why did not you have it?
Why did not you repeat it?
I don't do the thing like that
Wish I've done it instead...
ラストのここの部分のhydeの低音の囁きとバックから聞こえるhydeの歌声が、
見事に絡み合ってマッチして、もう最高。ヤバすぎ。
シングルとしてリリースされた「風にきえないで」「flower」「Lies and Truth」は、
従来からのラルクの持つ端麗な雰囲気と共に、
キャッチーなメロディー、Hydeの特徴のある歌声が絡み合って、
切なさやら、壮大さやら、色々とやっぱりいいカンジ。
Lies and Truth 墜ちてゆく
真実を探せない
誰より大切なのに 信じてる気持ち揺れてる
壊れそうなほど抱きしめてみていても
君が届かない
「Lies and Truth」
名曲「I Wish」は跳ねるようなポップなメロディーに、
全ての人々の幸せを願うような歌詞のクリスマスソング。
そんなこの曲の仮タイトルは「クリスマス」だそうで。
「クリスマス」と言う文字は全く入っていないが、
コーラスに入っている子供たちの合唱、
「真白な天使が舞い降りて」と言う歌詞が含まれています。
君にいくつもの真白な天使が舞い降りて
笑ったらとっておきのこの夜を祝おう
「Caress of Venus」
1曲目のバラードの後に来て、その後9曲目までずっと続くアップテンポな曲のトップバッター。
こういう収録のされ方をすると、1曲目のバラードが霞んで、この曲の存在感をもの凄く感じてしまう。
でも、このアルバムの最初と終わりは、ラルクの得意なしっとりとした、且つ壮大なバラード、
「Fare Well」「Dearest Love」が収録されていて、
この曲があって、このアルバムとしての一体感が完成する。
そんな、L'Arc~en~Cielの傑作「True」。
L'Arc~en~Cielがいちヴィジュアル系から国民的ロックアーティストへ変貌する、
一番の鍵となるであろうアルバムを今回は記事にしてみました。
余談ですが、個人的にこの頃のロゴが、活動再開後に使われなくなったのが、
非常に残念でたまりません。凄く好きだったのに。
True / L'Arc~en~Ciel (96.12.12)
1.Fare Well
2.Caress of Venus
3.Round and Round
4.flower
5."good morning Hide"
6.the Fourth Avenue Cafe
7.Lies and Truth (True Mix)
8.風にきえないで(True Mix)
9.I Wish
10.Dearest Love
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